ドクターズガイド

高野秀樹 医師 (たかのひでき)

高野秀樹 (たかのひでき) 医師

東京逓信病院(東京都)
腎臓内科
主任医長

専門

慢性腎臓病や糸球体腎炎、(特にIgA腎症、糖尿病性腎症など)の診療、および腎病理診断

医師の紹介

高野秀樹医師はもともと腎臓の病理を専門とし、腎臓の病態を顕微鏡レベルで診てきた医師である。腎臓病のベースにある生活習慣病を改善することを強く推奨し、慢性腎臓病のほか、急性腎機能障害や急速進行性糸球体腎炎など、腎臓の病気を幅広く診療する。
『東京逓信病院のおいしい腎臓病レシピ』『尿の色 健康手帖』(いずれも主婦の友社)共同監修。

診療内容

高野医師がもともと専門としてきたのは、腎臓の病理学だ。たとえば腎臓病が疑われたとき、確定診断のためには腎臓の組織の一部を採取して顕微鏡で詳しく調べる「腎生検」が必要となる。高野医師は、顕微鏡レベルで腎臓にアプローチし、どんな病態があるのかを明らかにするスタンスを大切にしている。
「腎臓の病気は、科学的に正しく診断し、悪化する前にしっかり早めに治療することが欠かせません」
しっかり早めに、と高野医師が話す理由は、慢性腎臓病は症状がないまま病気が進行し、あるときを境に急速に悪化するからだ。「健康診断で引っかかって病院に行った人が、初診の時点ですでに透析が必要な状態だったということもあります。だから、もっと手前の段階で止めたいのです」と高野医師は話す。

同院では腎生検を年間40件程度実施しているが、これは都内の大学病院と肩を並べるほど多い数字だ。同院の腎臓内科は、高野医師が着任して以来、急速に充実が進み、遠方から訪れる患者もいるという。

「人の死が医師の負け、医学の敗北であれば、腎臓の死は腎臓内科医の負けである。私はそういう考えで診療に臨んでいます。できるだけ透析をする人を減らしたい、そのために当たり前のことを当たり前にやるだけです」

腎臓病においては、透析を受ける・受けないに関わらず、生活習慣の改善が非常に重要だと高野医師は強調する。透析に際しては、血液の出入口となる「シャント」をあらかじめ作り、2週間ほどで静脈が太く硬く成長して透析に耐えられるようになる。だが、シャントを作った後、透析開始するまでの期間は、本人の努力次第でまったく違ってくるという。

「筋肉の老廃物であるクレアチニンの数値が急上昇すると、透析が必要になります。でも、人により、シャントを作って1カ月で透析となる人もいれば、急上昇しないようコントロールして年の単位で透析導入を回避している人もいます。生活習慣病を放置しないで、改善させる意思がなければ、透析は避けられません。しかし、透析は腎臓病の進行を止めるものではなく、あくまで機能を肩代わりするだけのものです。毒素や水分の除去の点だけでも、正常な腎臓機能を100%補うことはできないのです。まして、ホルモンの調整など、腎臓のすべての機能を代行できるわけではないのです。だからこそ、生活習慣を早期にしっかり改善してほしいと思いますし、健康な腎臓と身体の維持をサポートしていきたいと考えています」

診療を受けるには

基本は、紹介診療となる。紹介状を持っている場合も、予約の上で受診すること。当院が初診となる場合は、当院の一般内科での診療が必要。再診の場合は、電話、または中央受付予約窓口で予約が可能。

年間症例数

東京逓信病院腎臓内科として、入院患者数 250人/年前後、外来患者数 のべ8000人/年

医師のプロフィール

経歴
1998年 北海道大学医学部卒業
1998年 東京大学医学部附属病院内科
1999年 日立製作所日立総合病院内科
2001年 亀田総合病院総合内科
2002年 虎の門病院腎センター内科
2003年 日立製作所日立総合病院内科
2005年 東京大学大学院腎臓内科学専攻 (日本医科大学国内留学含む)
2009年 東京大学医学部附属病院腎臓・内分泌内科勤務後、東京逓信病院へ
医長を経て、2019年より現職
所属学会・認定・資格

医学博士、日本内科学会総合内科専門医・指導医、日本腎臓学会腎臓専門医・指導医、日本透析医学会透析専門医 ・指導医、身障者福祉法指定医(腎機能障害)、難病指定医

予防に心がけたいこと

慢性腎臓病の背景には、高血圧や糖尿病などの生活習慣病があることが多い。そのため、慢性腎臓病では薬に頼りすぎず、生活習慣を改善することが重要となる。食事では、第一に塩分、そして症状の進行に伴い、カリウムやリン、たんぱく質を減らす努力が求められる。

費用のめやす

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