ドクターズガイド

駒瀬裕子 医師 (こませゆうこ)

駒瀬裕子 (こませゆうこ) 医師

聖マリアンナ医科大学 横浜市西部病院(神奈川県)
呼吸器内科
部長 病院教授

専門

アレルギー性肺疾患(気管支喘息、好酸球性肺炎など)、呼吸器感染症、間質性肺疾患

医師の紹介

駒瀬裕子医師は、喘息の専門医であり、喘息をはじめとした呼吸器科疾患を広く診療するほか、喘息診察に関しては後進への指導にもあたる。喘息や慢性閉塞性肺疾患は遺伝的な要因によるところがあり、長くつき合うことになることが多い疾患である。長期間にわたる患者の治療生活を円滑にするためには、地域においての医療連携体制が不可欠として、地域に医療連携システムを構築することにも尽力している。また喘息と上手に付き合っていく方法としてステロイド薬の吸入指導にも熱心に携わっている。

診療内容

気管支喘息の患者は人口の約5%といわれ、罹患(りかん)率の高い疾患。しかし非専門医による診察の場合、注意深く診療しないと見落としてしまうこともある。当院では豊富な臨床経験のもと、典型的な喘息ではなく咳だけを主訴とする喘息も早期に発見するように努めるほか、結核、肺がん、慢性閉塞性肺疾患(COPD)との鑑別も注意深く行っていく。喘息治療においては発作を止める治療ではなく発作を起こさないための治療を施すことが重要。この治療が普及してきたおかげで、日本では喘息による死亡者数が減少した。当科では“発作のないときの治療”にも積極的に力を入れる。
気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の診断に際しては、いずれもガイドラインにのっとって正しい診断を行い、標準的な治療を行う。両疾患はともに長期にわたって治療を行う必要があるため、病状が安定した患者には地域の先生と連携をとって近くの医療機関を紹介し、継続して治療をしやすいように図る。さらに年一回当院を再受診し、状態を見て薬があっているかどうか再検討する。このように、普段は近くの医師を受診し、当科とのつながりはなくならないよう留意しているため、かかりつけ医は専門外でも心配はない。当科では喘息の患者に関しては病状のコントロールがよくなるため、入院が必要となる例は年に10例以下。さらに喘息教室、肺気腫教室など患者向けのプログラムを年一回ずつ計画し行う。当プログラムは外部の患者も参加可能。患者の調子が悪いときにはスムーズにかかりつけの先生から当科へ、また逆に安定した場合には呼吸器内科からかかりつけ医師にお願いできる体制をとっている。また、医師だけではなく、病院の他の職種、地域の薬局、訪問看護ステーションなどとも連携をとり、特に長期の治療が必要な患者が安心して地域の先生に診ていただけるダブル主治医体制を導入している。
入院では、肺がんなど長期の治療が必要な方には、外来での抗ガン剤治療など患者の状態にあわせてできるだけ負担が少ないように工夫。対応できる疾患は肺がん、肺炎、気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)などに加え、過敏性肺炎、サルコイドーシス、間質性肺炎など特殊な疾患の診断も得意とする。
なお当院には呼吸器外科がないため、手術や放射線治療が目的の肺がんの紹介、気胸で2回目以上の発病のときには対応不可能であるため、このような疾患の場合は、呼吸器外科のある病院へ受診を。

診療を受けるには

外来は、火曜・金曜。完全予約制。予約は地域の先生の紹介状と可能なら胸部レントゲン写真を持参の上、医療連携室へ予約のこと。予約の際に指名が可能。2回目以降の再診も要予約。

累積症例数または患者数

喘息:6,000例、COPD:4,000例、間質性肺炎:3,000例、肺がん:3,000例

年間症例数

喘息:350例、COPD:200例、間質性肺炎:100例、肺がん:100例

医師のプロフィール

経歴
1980年3月 信州大学医学部 卒業
1980年4月~1984年3月 東京大学医学系大学院
1984年4月 国立国際医療センター呼吸器内科レジデント
1986年10月 聖マリアンナ医科大学東横病院 医長
1992年4月~1993年3月 ドイツヴュルツブルグ大学留学
1993年4月 聖マリアンナ医科大学東横病院
2001年4月 横浜市西部病院勤務
所属学会・認定・資格

日本内科学会認定内科医・総合内科専門医・指導医、日本呼吸器学会呼吸器専門医・指導医、日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医・気管支鏡指導医、日本アレルギー学会アレルギー専門医・指導医、日本感染症学会感染症専門医・指導医、インフェクションコントロールドクター、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、日本化学療法学会抗菌化学療法指導医、日本医師会認定産業医、身体障害者福祉法指定医

予防に心がけたいこと

「喘息の治療と予防には患者さん自身による管理も必要です。患者さん自身が簡単に行うことのできる治療のプランを作成して、患者さんが喘息と上手につきあっていくことができるよう指導をしていきます。よりよい喘息管理を行い、さらに日本で喘息死がゼロになるよう尽力していきます。喘息治療は長期間にわたることがほとんどです。だからこそ喘息についての正しい知識を身につけ、いたずらに怖がったり、また侮ったりせずに上手に病気と付き合ってほしいですね。ステロイドは怖い薬のように思われますが、気管支の炎症をしっかり抑えてくれるので、喘息治療の強い味方。怖がらずに使って下さい。吸入ならば量も少なくてすみますし、安全に使えます。薬との上手な付き合い方も丁寧に指導します。急な発作の時には迷わず救急外来を受診するなど、患者さん自身も喘息との上手な付き合い方のコツも身につけてもらいたいですね」(駒瀬医師談)