ドクターズガイド

病気の解説

パニック障害

病気・症状

ある日突然、心臓がドキドキしたり、呼吸が苦しくなったり、めまい、吐き気等を感じる身体症状や、このまま気がおかしくなってしまうのではないかという発狂恐怖、死んでしまうのではないかという死への恐怖感を含む「パニック発作」を起こし、さらにいつ発作が起きるかという不安(予期不安)から、日常生活に支障をきたす病気。一人で外出できなくなる広場恐怖やうつ病を併発することもある。パニック発作は、10分以内でピークに達し、30分前後で何事もなかったかのように納まる。

1990年にWHO(世界保健機関)に登録された比較的新しい疾患だが、日本国内では100人に2~4人ほどが発症すると推定され、女性の発症頻度は男性の3倍にのぼる。

検査・治療

診断の中心は問診。「再発性で不意のパニック発作の出現」「少なくとも1回の発作後1ケ月以上に渡り


1)次の発作を心配する
2)発作に関わることやその結果を心配する(とり乱してしまう、心臓発作が起こる、狂ってしまうのではないか)
3)発作と関係する行動変化の存在といった症状が1つ以上ある」

という要件をみたし、かつ薬物乱用や服薬、甲状腺機能亢進症や不整脈等の内科疾患、その他の精神障害を鑑別した上で診断する。

治療は薬物療法と心理療法が主流。基本はSSRIや抗不安薬等でパニック発作を抑えること。予期不安や、電車や車で外出できないといった広場恐怖には、抗うつ薬やSSRIが効く。さらに、病気についての正しい知識や心の落ち着け方を学ぶ「心理教育」や物事のとらえ方や行動の仕方を変えることで不安や発作の対処できるようにする「認知行動療法」も効果が認められている。パニック障害は、適切な治療がなされないと、長引いて広場恐怖やうつ状態が深刻になり、治りにくくなるため、早めに治療することが大切だ。

ドクター・病院選びのポイント

「パニック障害かもしれない」と、医療機関を受診する場合は、心療内科や神経科へ。パニック障害の治療には専門的知識を必要とするので、受診する際には、医師がパニック障害を診ているかどうかを事前に聞いてみること。もし専門家でない場合は、専門医を紹介してもらうとよい。

監修

貝谷久宣医師:赤坂クリニック 心療内科・神経科 理事長