ドクターズガイド

病気の解説

ドライアイ

涙の異常が、目に障害をもたらす。新薬が改善の鍵に

病気・症状

目を守る働きを担う「涙」の量が減少したり、質が悪くなったりすることで、目の表面にさまざまな異常をきたす疾患。コンピュータ作業の増加、エアコンなどによる室内乾燥、コンタクトレンズの使用、高齢化などにより患者が増えているとされ、日本では約800万~2200万人の患者がいると推定されている。十分な涙が出ていても質が良くないと、目の表面がすぐに乾いてしまうというのは、近年分かってきたことだ。

初期症状は、なんとなく目に違和感がある、目が疲れる、ショボショボする、といった不定愁訴としてあらわれ、「目が乾く」と感じる人は意外に少ない。病状の進行に伴い、目がゴロゴロする、目が開き難い、目が熱を持ったように感じる、ヒリヒリする、などのほか、目の充血、白っぽい目やにが出る、朝目が開けられない、午後になると目がかすむ、視力はいいのになんとなく見づらい等々、視力低下の症状もでる。また、シェーグレン症候群などの内科疾患により涙腺が障害されて起きるドライアイや、薬の副作用によるものもあるため、病気の背景の見極めとそれぞれに応じた適確な治療が重要である。

検査・治療

検査では、涙の量を量るシルマーテストや、涙の質、目の表面の角膜や結膜の状態などをみる。

治療の第一選択肢は点眼である。ヒアルロン酸等による保湿に加えて、2010年発売の新薬ジクアホソルナトリウム(商品名ジクアス点眼液 3%)や2012年発売のレバミピド(商品名ムコスタ点眼液UD2%)は、涙の成分であるムチンの分泌を促進し、涙の状態を改善することで角結膜上皮の障害を改善する。ほかの治療法には、目頭の涙点を小さなシリコーン製の栓で塞ぐことで少ない涙を目の表面に貯める「涙点プラグ」、目を遠赤外線などであたためる「目の温熱療法」、涙の蒸発を防ぐ「保護メガネ」の着用などがある。ざらに重篤なドライアイに対しては、自分の血液を採取してその血清を点眼する「血清点眼」の治療法を行なっている施設もある。

ドクター・病院選びのポイント

検査法や治療法の研究開発等に取り組んでいる眼科医・研究者の集まり『ドライアイ研究会』の会員クリニックなら、専門的な治療が期待できる。会員リストは同会のホームページで公開されている。


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