ドクターズガイド

田中克己 医師 (たなかかつみ)

田中克己 (たなかかつみ) 医師

長崎大学病院(長崎県)
形成外科
教授

専門

マイクロサージャリー、再建外科、熱傷、手の外科、褥瘡、創傷治癒

医師の紹介

学生時代に長崎大学形成外科の初代教授である難波雄哉教授の形成外科の講義の中で『形成外科は患者の機能と整容だけでなく、心も癒すことができる』ということばに深く感銘を受け、それまで小児外科希望であったのが進路転換となり、形成外科医をめざすことになったと言う。
田中克己医師は再建外科手術のエキスパート。形成外科の若手医師に対して再建外科手術の技術指導を行うとともに院内の他科および他の施設における再建外科手術も行っている。また、初期臨床研修医や学生にも形成外科・再建外科の重要性を教育している。
形成外科分野の診療・研究を重ねること28年。これまでは、手指再接着における骨髄内静脈還流の意義や皮弁の微小循環、悪性腫瘍切除後の再建など、さまざまな研究を発表。これらはいずれも、今後の再建医療を考えるうえで大切なテーマである。熱傷領域では新鮮熱傷はもとより、熱傷後遺症である瘢痕・瘢痕拘縮・ケロイドの治療にも力を注いでいる。とくに小児の熱傷に関しては、患児の成長に伴う心身のサポートが重要で、同時に親を含めた家族とのつながりも重要と考えている。

診療内容

同科では、さまざまな技術による再建医療が実践されている。特にマイクロサージャリー(微小外科)技術によって、より安全で満足度の高い再建医療が可能。マイクロサージャリーとは、顕微鏡を見ながら直径2.0mm以下の血管や神経をつなぐ技術で、技術レベル的には日本が世界を牽引しているといっても過言ではない。近年、さらに超微小の血管や神経をつなぐ技術が進んでいる。マイクロサージャリーは、高度な手技を必要とする技術だが、田中医師が得意とする技術のひとつ。いかに失った組織の機能と整容(見かけ)を回復することができるか、また、先天異常の方のように生来失われている組織を他の方と同じような状態に近づくことができるような手術を行うことが可能となる。また、組織の採取部においても採取後の犠牲が最小となるような配慮も必要と考えている。このような基本的な考えに則って、患者さんの状態や希望に応じた治療方針を決定しており、オーダーメードの医療を行っている。医師の確立した技術、ぶれのない信念、さらにこれらに基づいた患者さんへの心理的な配慮(治療のゴールまでの希望と不安をいかにサポートするか)が重要と考えている。
1年間の手術件数は200~250例で、安定した治療成績が得られている。患者に対し、症状等の話を深く聞くことをモットーとしている。それこそが満足のいく治療につながり、患者と医師間の信頼関係を深めると考えているのである。

診療を受けるには

受付時間8:30~11:00。再診は原則予約制。前回受診月から3か月以上経過の場合は初診扱いとなる。初診で紹介状のない方は別途費用が必要。田中医師の診療は火曜・木曜(新患は原則木曜)の午前中。

累積症例数または患者数

マイクロサージャリーを用いた組織移植はこれまで1,200例以上、それ以外の手術(先天異常・腫瘍・外傷・熱傷・手の外科等)を含めると5,000例を超える。

年間症例数

手術症例数200~250例/年、その中でマイクロサージャリーを用いた手術は100例前後。血管吻合を用いた組織移植の生着率はここ数年95~97%で、安定した成績が得られている。

医師のプロフィール

経歴
1984年3月 長崎大学医学部 卒業
1984年6月 長崎大学医学部 形成外科入局(研修医)
1984年8月 山口県立中央病院 形成外科(研修医)
1988年6月 長崎大学医学部 形成外科医員
1988年12月 佐世保市立総合病院 形成外科医員
1989年9月 松江赤十字病院 形成外科医員
1992年9月 大分中村病院 形成外科医長
1999年4月 長崎大学医学部 形成外科助手
2003年12月 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科形成外科 助教授
2007年4月 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科形成外科  准教授
2015年11月 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 展開医療科学講座 形成再建外科学 教授
所属学会・認定・資格

日本形成外科学会(専門医、評議員)、日本手外科学会(専門医、代議員)、日本熱傷学会(専門医、評議員)日本マイクロサージャリー学会(評議員)、日本頭蓋顎顔面外科学会(専門医、評議員)日本皮膚悪性腫瘍学会(評議員)、日本褥瘡学会(褥瘡認定師、評議員)、日本頭頸部癌学会(評議員)、日本創傷外科学会(専門医)、日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会(評議員)、日本がん治療認定医機構(がん治療認定医、暫定教育医)、国際形成外科学会、国際熱傷学会、厚生省原子爆弾被爆者医療分科会、長崎県労災保険診療指導委員 等

予防に心がけたいこと

手術を受けられる方は、禁煙を守ってください。

費用のめやす

健康保険による治療を行っており、自費診療は行っていない。

発信メディア(ホームページ、ブログ、Twitter、facebook等)

長崎大学医学部形成外科学HP: