ドクターズガイド

食中毒 予防の習慣化(1)

日本全体で梅雨のシーズンもそろそろ終わりの時期となり、いよいよ気温の高い季節になります。暑い季節に用心するひとつに食中毒がありますが、これは本当に日常から意識しないときちんと防ぐことは難しい問題です。また一口に食中毒といってもさまざまな原因があり、場合によっては命にかかわることもありますので、主な食中毒菌・ウイルスの種類、症状の特徴、対処、予防の方法など、夏本番の前に見直しておくほうがよいでしょう。

■食中毒とは

定義としては、原因となる細菌やウイルス、有害物質などが含まれた食品を摂取して、急性の下痢、嘔吐など胃腸炎の症状を起こすことをさします。日本で発生している食中毒のほとんどは細菌によるものですが、アレルギーやフグ毒による被害もあります。

■主な食中毒菌と原因食品・症状

腸炎ビブリオ

原因となる食品:刺身、天ぷら、たたきなど魚介類。

症状:8~12時間後に発症。下痢、腹痛、嘔吐、発熱。2~3日で回復。

サルモネラ

原因となる食品:食肉、牛乳、卵とその加工品。たまごサンド、オムレツなど。 調理実習や学校給食で起こりやすい。

症状:12~24時間後に発症。下痢、腹痛、嘔吐、高熱、頭痛。1週間ほどで回復。

カンピロバクター

原因となる食品:肉類、井戸水・湧水。学校給食で起こりやすい。

症状:2~7日後に発症。下痢、腹痛、発熱、頭痛。

ボツリヌス菌

原因となる食品:缶詰、瓶詰、魚の発酵食品、芥子レンコン。

症状:12~24時間後に発症。致死率が高い。嘔吐、頭痛、めまい、倦怠感、呼吸困難。

ブドウ球菌

原因となる食品:おにぎり、お弁当、仕出し料理、ケーキ、クリーム、菓子パン、市販のお惣菜、学校給食。

症状:1~5時間後に発症するが、1日で回復。下痢、腹痛、嘔吐。

ウェルシュ菌

原因となる食品:肉、魚介類の調理食(肉団子、フライなど)。

症状:8~24時間後に発症。1日で回復。下痢、腹痛。

セレウス菌

原因となる食品:肉、野菜、牛乳の加工食品(スープを含む)→下痢症状。 ピラフ、パスタなど米、めん類の加工品→嘔吐。

症状:嘔吐:1-6時間後発症。下痢:8-12時間後発症。1~2日で回復

出血性大腸菌(o-157など)

原因となる食品:まぐろ、サバ、イワシ、カツオ、アジなど赤身の魚やその加工品。井戸水、かぼちゃやポテトなどを使ったサラダ、焼肉、ハンバーガー。

症状:2~7日後に発症、風邪の症状、下痢、腹痛。6~7%の人が、下痢などの初発症状の数日から2週間以内(多くは5~7日後)に溶血性尿毒症症侯群(HUS)や脳症などの重症合併症を発症する。高齢者や幼児は死亡につながる危険あり。

ウイルス性-ノロウイルス

原因となる食品:加熱の足りない二枚貝類(カキ、アサリ、ハマグリ)、感染者からの二次感染。

症状:1~48時間後発症。下痢、腹痛、嘔吐、水様便。高齢者や幼児は死亡につながる危険あり

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