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世界初の反転生体肺移植に成功

重い肺疾患で左肺の移植が必要な40代女性患者がその夫の肺の一部を移植する生体肺移植手術に成功した。左右の肺を逆にした生体肺移植手術は技術的に困難と され、生体間では世界初。京都大医学部付属病院呼吸器外科長の伊達洋至教授ら が実施。

移植の際、右下葉の左右を回転させる必要があるが、縫合する気管支や血管の位置がずれてしまうため名古屋市立大学と協力し、移植する肺や患者の胸の中を3D プリンターで再現し手順を確認した。患者は肺の組織が繊維状になる原因不明の 難病(特発性間質性肺炎)を患っており、昨年末から病状が悪化して生体肺移植で しか助からないとされた。手術後2カ月で酸素吸入が不要になるまでに回復し、今月退院。

人間の肺は一般に右よりも左が2割程度小さく、大柄な患者への生体肺移植は、提供者の左肺の大きさが足りず断念することもあった。今回、肺を回転させて移 植しても機能することが証明され、今後は多くの患者に肺移植の可能性が広がった。

(2014.05.15.)



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