ドクターズガイド

秋のアレルギー2014(1)

9月に入ると、暑い日はあってもやはり空気は秋めいてきます。そして動物や植物はこれを確実に感知して自然のサイクルに則った活動を始めます。季節の変わり目はいつでもそうですが、アレルギーを持つ方は警戒が必要なシーズンです。

今年も注意事項を改めて思い出すとともに、新しい治療の情報も確認しておきたいと思います。

■「アレルギー」とは

「アレルギー」とは「特定の物質に対して免疫が過剰に反応すること」で、語源はギリシャ語の「異常作用」という言葉です。免疫は本来なくてはならない作用ですから、実際に問題となるのは「過剰」「異常」という部分であり、アレルギーとはすなわち免疫の出力調整がうまく働いていないということです。

自律神経との関係

いつでもどんな話題でもこの言葉が出てきますので「またか」と思う方も多いでしょう。しかし、自律神経はそれだけ大きな役割を持っているのだと考えていただきたいのです。

実際に有害物質を攻撃する免疫の実行部隊は主に白血球ですが、その数や働きの加減は自律神経の命令にしたがっています。自律神経は外部刺激を感知して、体内に入ってきた物質に対して有害の度合いを判断し、どの程度の攻撃をするかの指令を出します。
アレルギーとは免疫が過剰に働いている状態ですから、自律神経の命令が適切でないということです。

自律神経は、睡眠のリズム、排泄のリズム、女性の月経リズムなど、体の通常通り運行するための調整を一手に引き受けています。秋はこれら基本的な調整に体温調節や気圧変化への対応が加わり、忙しくなります。くわえて、空中からは花粉や夏を終えた昆虫の死骸の破片が体内に入ってきますから、それらへの攻撃も管理しなければなりません。アレルギーとは、忙しすぎた自律神経が攻撃の度合いの管理にミスをしてしまった結果です。

■アレルギーと風邪を見分ける

アレルギーというのは、ある年に始まってその後毎年起こるようになるのが普通です。去年まで起きていなかった人が秋口に目鼻の症状を感じると「寒くなってきたから風邪をひいてしまった」と思うことも多いようです。

しかし症状が似ていても、アレルギーと風邪ではとるべき対処が違います。勘違いしないためにも、大まかに見分けるポイントを把握しておくとよいでしょう。

鼻水
水っぽくてサラサラしている⇒アレルギー
粘りがある⇒風邪
眼の症状
かゆい⇒アレルギー
うるんだ感じになる⇒風邪
食欲
変わらない⇒アレルギー
なくなる⇒風邪
天候から受ける影響
晴れると悪化することがある⇒アレルギー
ゼロではないが、それほどの影響はない⇒風邪
継続期間
数ヶ月にわたることもある⇒アレルギー
1週間程度⇒風邪

■秋に増加するアレルゲン

アレルギーの原因物質は人によって違いますが、春はスギ花粉症が多いというように、多くの人が反応する物質があります。
前述の風邪との見分け方でチェックして「風邪じゃなさそうだな?」と思ったら、下記の花粉や原因物質に接触するなどの心当たりがないか、思い返してみてください。

  • 8月~10月:ブタクサ
  • 8月下旬~10月:ヨモギ
  • 8月下旬~10月上旬:カナムグラ
  • 9月上旬:カモガヤ
  • 9月下旬~11月:セイタカアワダチソウ
  • 7月下旬~8月:イネ
  • ハウスダスト
抗原の共通性

スギ花粉症の半数の人は、カモガヤに対してもアレルギーを持つと言われおり、そのカモガヤはスイカとメロンと共通する抗原性があることが報告されています。スイカやメロンを食べたときに口の周りや喉に違和感を感じる人は、スギ・カモガヤにもアレルギー起こす可能性があります。

ブタクサ、ヨモギといったキク科植物とメロン、セロリ、ニンジンも同様で、共通する抗原性がわかっています。メロンはカモガヤの可能性もありますが、セロリ、ニンジンを食べて口に違和感や痒みを感じたら、ブタクサやヨモギに注意したほうがいいかもしれません。

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