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しもやけ 赤く腫れてかゆい手足 (1)

一年のうちでもっとも寒くなる季節。この時期に手足が「しもやけ」になる人が増えます。昔は一般的な症状でしたが、最近は冬も十分暖かくして育ってきた人が大多数になり、若いお母さんが子供の手のしもやけを見てもわからないという話もあります。

手が赤く腫れたり痒みを感じていても、自分がしもやけだと知らないでいる人もいるかもしれません。ちゃんと知っていれば予防もできますし、自分で症状をよくすることもできます。
「しもやけ」について、知っておいてください。

■「しもやけ」とはどういう状態なのか

医学用語では「凍瘡(とうそう)」といい、体が部分的に血行不良となり、炎症が起こっている状態をさします。
環境が低温になると血管は収縮し、温められると元に戻ります。このとき、動脈にくらべて静脈は戻るのに時間がかかるため、この時間差によって血流が滞ってしまうのです。またこのために抹消まで栄養が十分に届かず、炎症を起こします。

もっとずっと短時間で急激な寒冷にさらされて起きるのが「凍傷(とうしょう)」です。標高の非常に高い山に挑む登山家や、極限の寒冷地域で過ごす場合に用心しなければならない症状です。凍傷になれば皮膚の深い部分まで壊死が進み、手足の指や鼻の先を失うことも珍しくはありません。

しもやけは、その起こる仕組みの性質上、手足の指など血管が細い末端や、外気にさらされている顔や耳に発症しやすくなります。腫れとかゆみが代表的な症状ですが、温めると痛みが強くでる場合もあります。

■症状

しもやけは、まず痒みで気づくことが多いでしょう。ほとんどの場合、傷らしいものはないけれど皮膚表面に痒みを感じ、見てみると赤く腫れあがっていたという順番です。触ってみると張ったように硬いという特徴があります。

暖かい場所では、痛みが勝ってくることが多いでしょう。また素手で雪遊びをしたあとのような、じんじんと熱くなったような感覚になることもあります。

しもやけの状態で乾燥するとひび、あかぎれとなり、出血や痛みが激しく日常的にかなり辛い状態になってしまいます。

■原因

大きなくくりでの原因は「血行不良」です。しかしその血行不良が起こる原因は、もう少し種類があります。

一日の気温差、皮膚表面の温度差

一日のうちで気温の差が大きくなると、皮膚表面の温度も大きく上下することになります。また、温度の上下が短時間に何度も繰り返されると、血管の拡大・収縮がおいつかなくなり、血行不良につながります。
一般的には気温5℃前後で気温差が激しくなるとしもやけも起こりやすくなるといわれます。寒い冬もですが、寒暖差が大きい春先も要注意な季節です。

高すぎる湿度

手や足付近の湿度が高い状態が続いたり、濡れた靴下や手袋をつけたままでいると、水分が蒸発する際の気化熱によって皮膚表面の温度が下がり、血管が収縮してしもやけの原因になります。

足を締め付ける靴

足のしもやけの特徴的な原因のひとつが、靴です。きつすぎるのはもちろんですが、先が細かったり、ヒールが高く足先が圧迫される女性の靴も、しもやけ発症の好条件です。

体質、まれに病気

体質的に血行が良いほうでなければ、当然しもやけになりやすいといえるでしょう。
まれではありますが、「静脈循環障害」という生まれつきの血行障害があることがあります。あまりにも症状が頻繁に起こるようでしたら、医師の相談してチェックしたほうがよいかもしれません。

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