永野忠義医師は子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がんの診断と治療を専門とするスペシャリスト。特に積極的に施行しているのはセンチネルリンパ節検索。子宮頸がんに対してはセンチネルリンパ節同定を用いた広汎性子宮全摘術を施行。すでにこの頸がんではセンチネルリンパ節が見つかり、ここに転移がなければ他のリンパ節は郭清しない方針となっている。これらを現在は腹腔鏡で行う。腹腔鏡手術で単に小さな傷で手術するだけではなく、できるだけ温存できるものを探し出す本当の意味の低侵襲手術を目指している。卵巣温存にも積極的に取り組み、やや進行した子宮頸がんでの安全な温存方法として、腹部の皮下に卵巣を移動させて温存することを勧める場合もある。また、妊娠の可能性を残す広汎性子宮頸部摘出術(トラケレクトミー)も熱心に取り組み、関西圏で最も多数の症例を実施している。子宮体がんの手術はそのほとんどが腹腔鏡手術であり、リンパ節郭清の必要な症例をしっかりと見極めて治療している。
既にリンパ節転移を生じている子宮頸がん、体がん、そして進行した卵巣がん患者に対しては、放射線科や腫瘍内科とのカンファレンスを通じて、効果的かつ線密な集学的治療の計画をたてる。どんな病状の患者に対しても、常に女性のQOLを考え、最先端の医療技術を生かして治療にあたっている。
センチネルリンパ節とは、がん細胞がリンパ液の流れに乗って最初に到達するリンパ節のこと。このセンチネルリンパ節を調べることで、がんの転移の有無を診断することが可能になり、早い対処をとることができる。またここに転移がないとわかれば、他のリンパ節を切除しないのでリンパ浮腫予防につながる。
さらに、近畿最多数のトラケレクトミー、またこのトラケレクトミーにセンチネルリンパ節検索を施行し、症例によってはこれに腹腔鏡手術を組み合わせるという最先端の治療を患者に提供している。抗がん剤治療や放射線治療も行っているが、基本的に手術で根治できるものは、手術を勧める。部長の永野医師は、手術の技術、上手さには定評がある。
永野医師は、2017年4月より関西電力病院の婦人科部長に着任となり引き続き最先端の治療を患者に提供しながら、診療、治療に関するセカンドオピニオンにも対応している。関西電力病院婦人科にて2017年11月より子宮頸がんに対するセンチネルリンパ節検索を開始しており、症例を積み重ねている。
かかりつけ医などからの紹介状が必要。紹介状がない場合、初診料とは別に「初診に係る特別の料金」が別途必要となる。
医学博士、産婦人科専門医、母体保護法指定医、超音波指導医・専門医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、日本婦人科腫瘍学会専門医、日本がん治療認定医機構暫定教育医、Best Doctors in Japan 28
「女性生殖器疾患」 『臨床病態学 改訂第4版』(2011年 南山堂)