宮崎道彦医師は「肛門・便秘専門外来」を掲げ、専門医として地域に密着した厚いサポートをベースに展開。「いかなる肛門疾患に関しても根拠のある適切な治療を提供します」とし、あらゆる大腸・肛門疾患に対し多角的なアプローチで患者を導く。その傍ら、国立病院機構大阪医療センター・便秘外来の非常勤医師を兼任。通常の施設では対応困難な症例に対しても辣腕を振るう。7年間で2,000例以上の手術を行ってきた豊富な経験を誇る一方、保存的な内服治療にも定評があるスペシャリスト。
排便障害(便秘)には大きく分けて結腸型(大腸型)と直腸肛門型があるとし、それぞれに治療法は異なる。
宮崎医師は「しかし、多くの医療機関ではこれらの原因を無視した、単なる刺激性下剤(センナ系、漢方系薬剤)の投与で済まされているのが現状です」(病院ホームページより)と語り、「最初は良いのですが耐性があるためそのうち効かなくなり、挙句の果てに腸が動かなくなることもありますのでご注意下さい」(宮崎医師)と警鐘を鳴らす。
同院の肛門・便秘専門外来では、院長の宮崎医師、自らその豊富な治療経験をもとに患者と向き合い、結腸型・直腸肛門型のどちらかを見極めそれぞれに適した治療を提供していくのである。
結腸型排便障害は、水道に例えると「水道管に問題がある」という状態。多くの便秘症はこれにあたるとしている。
宮崎医師は「がんやポリープに代表される腫瘍性疾患の他、クローン病、潰瘍性大腸炎、感染症などの炎症性腸疾患や最近話題の過敏性腸症候群が原因のことがありますのでこのような方は一度大腸の精査をお勧めします」と述べ、同院では、これらの疾患でないことが確認されると、内服治療を開始することになる。
一方、直腸肛門型排便障害は「蛇口の問題」ということになり、便は直腸まで来るがそこから「出せない状態」や「出っ放しの状態」を指す。原因は多く考えられ、次のような疾患が挙げられる。
加齢による排出障害、便失禁をはじめ、痔核、裂肛などの肛門疾患、直腸がん、ポリープなどの腫瘍性疾患、直腸脱、直腸重積(過度のいきみで直腸が陥入し便が出せない状態)、直腸瘤(直腸と膣の壁が薄く排便のいきみで膣側に直腸がポケット状に突出し便を出せない状態。子宮摘出の既往のある女性に多い)、恥骨直腸筋奇異性収縮(肛門括約筋の一つである恥骨直腸筋が排便時に本来、緩まなければならないのが緩まない状態)、直腸癌術後症候群(直腸癌の手術を受け人工肛門にはならなかったが便の排出で困る・排便回数は多いが量が少ない・便とガスの区別がつきにくい・残便感があるなどの症状)などの機能性疾患がある。子宮脱、膀胱脱などの婦人科、泌尿器科疾患が原因のこともある。
痔核、裂肛、直腸がん、ポリープ、直腸脱などは手術が必要なケースが多く、その他のものは先ず保存的な内服治療が原則となる。
宮崎医師は「便秘は治療には長期間かかることが多く即効性、短期決戦は無理なことが多い疾患です。世間一般では“便が出ない”と言えば即“下剤”と簡単に済むように思われがちですが実際はそうではありません。便が毎日出ていても1日の排便回数が数回あっても便秘のことがあります。巷でインターネットや通販などで簡単に下剤や洗腸療法キットが手に入ることができることも問題です」と語り、大腸肛門科への相談を薦めている。
「肛門・便秘専門外来」は、月曜・水曜の午前(9:00~12:00)、水曜の夜(17:00~19:00)。予約不可、紹介状不要。
宮崎医師執刀肛門手術2,013例(2005年~2011年)
宮崎医師執刀肛門手術467例(2011年)
日本大腸肛門病学会専門医・指導医、日本外科学会専門医・指導医、日本消化器外科学会専門医・指導医、日本消化器内視鏡学会専門医、日本消化管学会専門医・指導医、日本がん治療認定医機構暫定教育医、麻酔標榜医
他
排便障害によっては食物繊維が害となるタイプがありますので長期の自己治療は禁物です。
肛門手術10万円程度(1週間入院)