ドクターズガイド

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慢性頭痛とどう向き合いつきあっていくか

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片頭痛の予防

― 薬が進歩した経緯を教えてください。トリプタン製剤の治療にあたって、注意することはありますか。トリプタン製剤を飲んでも痛みが治まらないときはどうすればよいでしょうか。

トリプタンは血管収縮薬なので、心筋梗塞や脳梗塞患者には禁忌です。頓服として片頭痛を予防するために日常生活で気を付けることはありますか。使いますので、1か月に10錠ぐらいまでに抑えて服用するようにしてください。薬を乱用すると、薬物依存に陥って、かえって頭痛がひどくなり、治りづらくなります。また、飲むタイミングや飲み始めるタイミングによっても効果が違います。あまり我慢せず、重症化しないうちに受診したほうがよいですね。 現在5種類のトリプタン製剤が承認されています。効果や持続時間など、それぞれに特性が違います。この使い分けは医師の経験にもよりますが、医師と患者さんとのコミュニケーションも重要です。頭痛ダイアリーをつけて医師に症状を的確に伝えることが大切です。トリプタン製剤は使い方が難しい場合がありますのでを扱えない医師も多いので、頭痛外来や頭痛学会認定の頭痛専門医の診療を受けることをお勧めします。

『頭痛ダイアリー』:http://www.jhsnet.org/dr_medical_diary.html (日本頭痛学会のホームページからダウンロードできます)

― 片頭痛を予防するために日常生活で気を付けることはありますか。

片頭痛にはいろいろな誘因があります。生活習慣も大きく影響します。寝不足も寝すぎもいけません。食べ物では、匂いが強いチーズ、チョコレート、赤ワインはNGです。そのほか、においや香水、また、人ごみのようなストレスが誘因となることもあります。逆に食べていいものは、牛乳、豆腐、ナッツ類、海藻など、マグネシウムが多く含まれた食品。運動などでストレスを発散するのはよいですが、発作が起こったときは静かにしていたほうがいいですね。

北川泰久医師

― 最後に頭痛で悩んでいる人たちにメッセージをお願いします。

頭痛はたかが頭痛、されど頭痛です。頭痛は、発症のメカニズムがわかってきて、病気として認識されるようになりました。頭痛は治しうる病気であって予防する薬もどんどん出ています。検査をすることにより、動脈瘤、脳腫瘍、副鼻腔炎など隠れた病気も発見できます。慢性的に起こっている場合でも我慢すれば治ると軽く考えず、きちんと受診するようにしてください。

(2015.04.22.)

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【北川泰久医師プロフィール】

北川医院 理事 頭痛外来 / 東海大学医学部付属八王子病院 神経内科教授 頭痛外来

北川泰久医師は、頭痛・脳卒中・認知症・パーキンソン病などの神経疾患の専門医として診療に力を注ぐ一方で、日本頭痛学会・日本脳卒中学会の理事、大学病院の元院長・教授として学会活動、研究、教育にも長年、携わってきた。頭痛においては日常によく遭遇する、片頭痛・緊張型頭痛に詳しく、多くの症例を経験し、患者さん個人個人にあった最良の治療を行っている。

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