ドクターズガイド

血管を強くする歩き方

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■速く歩くと人生が変わる

正しい姿勢で歩けばパワーハウス筋が鍛えられ、パワーハウス筋が鍛えられれば速く歩けるようになります。速く歩くことで得られる健康へのメリットは大変多いものです。

認知症を防ぐ

歩く機能が衰えると、筋肉や骨が一気に衰え、脳への刺激が減り、脳機能が低下します。しかし、速歩き15分を含めて1日7000歩 歩ければ認知症の発症はゼロ、速歩き7.5分を含めて5000歩 歩ければ発症が1%という調査結果があります。速く歩くということが、認知症の予防となるのです。

腰痛、膝痛、肩こり、便秘が改善

パワーハウス筋が鍛えられることで得られるメリットのうち、わかりやすいものがいくつかあります。関節に負担がかからなくなるので腰痛や膝痛の軽減が、良い姿勢が保てるようになるので肩こりの緩和が、内臓が正しい位置で十分機能できるために便秘の改善が、それぞれ期待できます。

糖尿病や脂質異常の対策となる

適切な速歩きは適度な負荷の有酸素運動となるため、中性脂肪や悪玉コレステロールの代謝がよくなり、脂質異常が改善されます。またインスリンの効きがよくなり、血糖値が適正に保てるようになるため、糖尿病の対策にもなります。

美容効果

パワーハウス筋を使うと、お尻の筋肉も使うことになります。その結果、脚の筋肉がバランスよくついて脚やせの効果があり、下腹の脂肪を減らすことも期待できます。また血行がよくなるので基礎代謝がアップし、太りにくい体質に。なにより、パワーハウス筋を使った良い姿勢で颯爽と動く姿は、見た目じたいが若々しいものです。

■日常生活のなかで、「やれる範囲」で行うこと

健康によいといわれることはなんでもそうですが、「継続」が大事。しかしプレッシャーを感じては続かなくなってしまいます。軽く済ませる日があってもよい、と考えて「やれる範囲」で実行することが大切です。

通勤で1駅前から歩く。
 エレベーターやエスカレーターを使わない。
 少し速く歩くことを意識する。
 立っているときに、正しい姿勢か意識する。
 徒歩で買い物に行く。
 テレビを見ながらパワーハウス筋を意識する。   といったことでもよいのです。

そしてたとえ40代や50代、60代から始めても、その効果はとても期待できます。
いつでもどこでも、いつからでも始められる「正しい姿勢で速く歩く」習慣を取り入れていきましょう。

(2015.01.07)

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稲島司医師
稲島司医師

東京大学医学部附属病院 助教 地域医療連携部、循環器内科

医学博士、認定健康スポーツ医、循環器内科専門医 循環器内科専門診療をはじめ、生活習慣病の予防・改善に携わる。地域医療連携部の専任医師として、地域医療との連携推進にも力を入れている。

行動姿勢研究会(http://www.bp-research.org/)

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