鈴木康夫医師は、東海大学医学部リウマチ内科学 特任教授として付属八王子病院、付属病院(伊勢原)でリウマチ膠原病診療に携わる。外来診療では、積極的薬物療法を行い、関節リウマチの寛解をめざす。特に、関節リウマチ治療の基本薬(アンカー薬剤)であるメトトレキサート治療の本邦でのオピニオンリーダーであり、日本リウマチ学会MTX 診療ガイドライン策定委員会の委員長を務め、本邦におけるMTX高用量承認後のMTX適正使用に尽力した。2016年9月には「関節リウマチ治療におけるMTX診療ガイドライン2016年改訂版」を発表した。両病院とも入院診療では膠原病に合併する間質性肺炎など難治性病態に対して免疫抑制薬、血液浄化療法、免疫グロブリン大量療法など最新の治療を併用し治療にあたる。関節リウマチや膠原病治療中の感染症やリンパ腫、ステロイド治療の重大な合併症である骨粗鬆症の関連研究にも力を入れている。専門薬の効果や服薬中の注意点など医薬品情報提供の啓蒙に尽力。2003年日本リウマチ財団ツムラ・リウマチ社会医学賞、2005年日本骨代謝学会特別賞を授賞。
現在、八王子病院では約1000人、付属病院では約2500人のリウマチ性疾患患者を診察している。「そのため、関節の破壊を食い止め、関節機能や生活機能を維持する働きを持っている抗リウマチ薬や生物学的製剤を積極的に使用し、寛解という限りなく炎症が抑えられた状態に持ってゆくことが重要です。特にリウマチ薬は、リウマチと診断されたらすべての患者に投与すべき基本的な薬剤です」。抗リウマチ薬は即効性ではない、ときに重篤な副作用があるなど欠点もあるとされるが「発病早期から使用すると効果があり、高い寛解率が得られています。もし、抗リウマチ薬だけで治療目標に達しない場合は,生物学的製剤の導入を考慮します」と専門薬の効能を説く。
入院診療では「重篤な臓器障害を伴う全身性エリテマトーデスや多発性筋炎・皮膚筋炎、血管炎など難治性病態に対して副腎皮質ステロイドや免疫抑制剤によるコントロールを行っています。さらに血液浄化療法、免疫グロブリン大量療法など最新の治療も併用して、病状の改善に努めています」専門薬の効果や服薬中の注意点の啓蒙にもリウマチ内科全体で取り組んでいる。最近のリウマチ・膠原病の治療薬や治療戦略の進歩にはめざましいものがありますが、感染症、肺障害やリンパ腫などの副作用の発生にも注意が必要です。日本リウマチ学会では患者さん向け冊子「メトトレキサートを服用する患者さんへ」をMTX診療ガイドライン策定小委員会で作成し、情報提供に力を入れている。
他の医療機関よりの紹介状(診療情報提供書)が必要。医療連携室で予約可能。診察日は付属八王子病院では水曜、金曜。付属病院(伊勢原)では火曜。
外来通院患者(八王子病院約1000人、付属病院3000人)、1年間の入院患者数:八王子病院約 70人、付属病院約140人)
日本リウマチ学会監事・評議員、日本内科学会評議員、日本炎症・再生医学会評議員,日本内分泌学会評議員,日本臨床免疫学会評議員,日本骨代謝学会評議員、日本臨床リウマチ学会評議員
日本内科学会指導医、日本内科学会認定医、日本リウマチ学会指導医、日本リウマチ学会専門医、日本リウマチ財団登録医
『骨粗鬆症ハンドブック』(医薬ジャーナル社)
など分担執筆多数