ドクターズガイド

迎 伸彦 医師 (むかえのぶひこ)

迎 伸彦 (むかえのぶひこ) 医師

北九州総合病院(福岡県)2病院のクチコミ
形成外科
部長

専門

熱傷、ケロイド

医師の紹介

迎伸彦医師が部長を務める形成外科では、迎医師を含む4名のスタッフで24時間救急に対応。外傷では熱傷・顔面外傷(骨折)・手の外傷また皮膚剥奪創・組織欠損創など特殊損傷を初期から創閉鎖手術、その後の瘢痕治療まで長期間にわたる治療を扱っている。また、口唇裂・口蓋裂、手足の異常、皮膚の色調の異常(あざ)などの先天異常の治療や皮膚良性腫瘍また皮膚軟部組織悪性腫瘍の再建、高齢者の皮膚潰瘍なども積極的に受け入れ治療を行っている。
迎医師は熱傷専門医であり、特に熱傷や外傷の初期治療またこれによって出来たひきつれ(瘢痕拘縮)や傷跡の修正、ケロイドの治療に定評がある。これは迎医師が同種植皮の研究を行い、同種植皮のみならず、人工真皮や培養表皮など現在の先端医療である再生医療にも精通しており、臨床経験も豊富なためである。
診療の基本的信条は患者へ、平易で理解しやすい説明を行い(患者に優しく)信頼関係を築きながら治療方針を固めていく堅実な診療である。このほか、死体から皮膚の提供を受け、重症のやけどの患者に移植するスキンバンク運営設置基準に関わってきた。また幼小児の熱傷治療予防やさらに高齢社会を見据えながら、高齢者熱傷患者の問題点を提起するなど、幅広いフィールドで活躍している。

診療内容

同院形成外科は4名のスタッフ(形成外科専門医2名、熱傷専門医2名)で診療治療にあたっている。迎医師は熱傷専門医であり、熱傷や外傷を担当している。同科の取り扱う分野は範囲が広く、外傷(骨折をふくむ顔面、手の外科(骨折、腱損傷、切断)、皮膚欠損創など)、熱傷(初期救命から植皮術、瘢痕形成まで)、先天表奇形(口唇裂、手足の奇形など)、腫瘍(良性、悪性、腫瘍摘出後の再建)、レーザー治療など多岐にわたる。特に熱傷については、外傷の特殊性から、北九州はもとより大分県、山口県に至る広域からも患者の受け入れをいる。
熱傷を負う主な原因は、軽度では、家庭内での受傷がほとんどで、幼小児では高温液体による受傷が多く、成人では高温液体、料理中の事故や火災などが多い。重症熱傷は、火災や労災事故が多い。北九州は工業地帯であり労働災害による、広範囲深達性熱傷や化学熱傷などの特殊な原因による熱傷も多いと言う。
熱傷の治療方針として、広範囲熱傷では、早期の壊死組織除去(デブリードマン)、早期創閉鎖(植皮)が原則であり、不足する皮膚には人工真皮や培養表皮を応用した治療がなされている。広範囲深達性熱傷では、複数回の手術が必須であり、熱傷初期管理(全身管理)と初回手術を成功させることが最も重要なポイントだと言う。
同科では、手術日の2日前までに、形成外科医が手術の手順計画書(タイムテーブル、資料)を作成し、麻酔科や手術部担当看護部に配布し、患者の状態、手術方針、実際の内容などを共有し、患者の安全でスムーズな手術につなげるようにしている。 迎医師は、若手医師の教育にも熱心であり「熱傷は初期ショック治療、全身的、局所的感染対策、栄養管理、局所治療、創閉鎖手術、リハビリと外科的なエッセンスを全て含んだ特殊な外傷でありますが、治療経験を積む場が限られています。当院は熱傷の外来患者も多く、手術件数も多いので、実際に患者さんに接していくことで、患者さんを思いやる診療ができるようになります。若い形成外科医には、積極的に実地を経験してほしい」と思いを語る。

診療を受けるには

月曜~金曜の8:30~11:00。迎医師は、月曜・木曜。午後は急患紹介患者の診療。土曜は第2週のみ(予約と紹介診療)休診もあるので要電話確認。予約、紹介状は必ずしも必要ではないん。(紹介状があれば助かる)医師指名は可能。

年間症例数

熱傷患者…外来患者数332名、入院患者数69名(2009年度)

医師のプロフィール

経歴
1978年3月 長崎大学医学部卒業
1978年4月 長崎大学医学部付属病院 形成外科 
1979年4月 佐世保市立総合病院 形成外科 
1979年11月 山口県立病院 形成外科 
1981年 長崎大学付属病院 形成外科
同種植皮の研究:“同種皮膚移植の拒絶後の組織学的運命とその臨床的意義” 医学博士 取得
1984年 北九州総合病院 形成外科
所属学会・認定・資格

日本形成外科学会(専門医)、日本熱傷学会(専門医)、日本創傷外科学会(専門医)、日本形成外科学会皮膚腫瘍外科(指導専門医)

主な著書(編集・共著含む)

『熱傷治療マニュアル』(2007年 中外医学社/分担執筆)amazonでみる⇒
『治療 特集 創傷治癒 91巻』(2009年 南山堂)
『日本形成外科学会会誌 8巻』(1988年)
『日本熱傷学会会誌 16巻』(1990年)
『日本小児皮膚科学会雑誌 別冊15巻』(1996年)
『救急医学 20』(1996年 ヘルス出版)
『Emergency nursing 11』(1998年)
『DERMA 特集 熱傷診療マニュアル146』(2008年)
『PEPARS 特集/小児熱傷・特殊損傷 必須ガイド 25』
『救急医学 34』(2010年 ヘルス出版)

予防に心がけたいこと

熱傷は、特に乳幼児、小児では予防が可能な外傷です。当院ではパンフレットを配布して予防に努めています(ご希望の方はご連絡下さい)。また熱傷の初期治療としては、熱源を除去することです。初期の冷却が熱傷の進行(やけどが深くなる)を防止します。
熱傷受傷後は冷却をしますが、やけどが深くなるような処置は禁物です。機械的刺激を防止するように刺激を加えないことが大切です。傷に刺激のあるような薬剤を塗ったり、貼ったりすることは正確な診断ができないばかりか、刺激によりまた感染を引き起こし、やけどを深くします。赤み程度のごく軽いやけど以外は必ず専門医の受診を勧めます。

費用のめやす

熱傷に関しては全て公的な保険対象。