ドクターズガイド

赤松直樹 医師 (あかまつなおき)

赤松直樹 (あかまつなおき) 医師

福岡山王病院(福岡県)
脳機能神経センター 神経内科
国際医療福祉大学 医学部神経内科 教授

専門

神経内科学、臨床てんかん学、てんかん外科、脳波

医師の紹介

日本神経学会でてんかんガイドライン委員会協力研究者を、日本てんかん学会では実態調査委員やガイドライン委員などを務める権威。脳の機能解剖についても豊富な知識をもち、脳波やMRI等による検査結果の解釈も得意分野である。日本ではてんかん専門医がまだ少ないという現状のなか、米国でてんかん治療の専門的な研修を受けてきた経験は貴重。新規抗てんかん薬を含めた最新の抗てんかん薬治療を行うほか、脳神経外科・小児科・精神科・放射線科と協力しててんかん外科治療にも携わる。

診療内容

てんかんは薬による治療効果が高い疾患であり、抗てんかん薬を服用することで約70% の患者で発作の再発がなくなる。一方で、薬の効きにくい、抗てんかん薬治療抵抗(難治性)の患者が20~30%存在する。そうした患者に対しては、脳刺激療法や外科的治療(手術)も重要な選択肢だそう。「今後は、難治性患者に有効な薬をいかに開発するかが課題」と赤松医師は語る。
抗てんかん薬は、脳の神経細胞からの過剰な電気的活動を抑制することにより、てんかん発作を治療する効果がある。脳内に一定濃度の抗てんかん薬を存在させることによって、神経回路をてんかん発作が生じにくい状態に保つという仕組みだ。
欧米では1995年以降、有効な薬が多く誕生。薬の種類が増えたことで、患者の症状に合わせた処方も可能になり、難治性てんかん患者の20~30%に効果が見られた新薬もあるという。赤松医師は「薬は徐々に進化している。ただし、日本では新薬認可が欧米から約10年遅れている」と話す。なお、薬量の増加や長期にわたる服用によっては副作用が起こることもあるため、しっかり診察を受けたうえでの服用が大事である。
また、高齢者の患者に対しては、てんかんを適切に診断し、早期に治療を開始することが重要だという。高齢者の1~2%がてんかんをもっており、その原因は脳梗塞などの脳病変の後遺症であることが多いとのこと。診断は難しく、認知症などと誤診されるケースもあるため、脳波検査を実施して適切に見極めることが必要。さらに、高齢者はてんかんという病気に対する誤解や偏見がある年代であり、てんかんという病名を告げると大きなショックを受けるケースもあるという。診療に際しては「適切な診断と投薬により、病状は回復する」ことを強調するなど、心理面にも十分配慮した対応を心掛けているそうだ。

診療を受けるには

赤松医師の担当は、月曜・火曜の午前(パーキンソン病・ふるえ・てんかん)、午後(てんかん)、水曜の午前(てんかん・頭痛)、午後(てんかん)、木曜の午前(てんかん)。土・日、祝休診。

医師のプロフィール

経歴
1987年3月 産業医科大学医学部 卒業
1987年7月 産業医科大学病院臨床研修医(神経内科)
1988年7月 社会保険小倉記念病院臨床研修医(神経内科)
1992年12月 米国クリーブランドクリニック財団病院神経内科レジデント
1993年3月 産業医科大学大学院医学研究科環境・産業生態系博士課程単位取得後退学
1994年7月 米国クリーブランドクリニック財団病院神経内科脳波てんかん部門臨床フェロー
1995年4月 産業医科大学産業医学修練医(日本健康倶楽部に派遣1年)
1997年6月 産業医科大学神経内科学助手
2002年6月 産業医科大学神経内科学学内講師
2006年4月 産業医科大学神経内科学講師
2011年4月 産業医科大学神経内科学准教授
2014年4月 国際医療福祉大学福岡保健医療学部 教授、福岡山王病院 脳神経機能センター神経内科
2016年 国際医療福祉大学大学院 臨床検査学分野教授(併任)
2017年 国際医療福祉大学 医学部神経内科教授 現在に至る
所属学会・認定・資格

医学博士、日本神経学会専門医・指導医、日本内科学会認定医、日本臨床神経生理学会認定医・指導医、日本てんかん学会理事・代議員・ガイドライン委員長・専門医・指導医、日本頭痛学会専門医、日本神経学会てんかんコアセクションメンバー

予防に心がけたいこと

毎日決められたとおりに、きちんとくすりを服用することが大切。飲み忘れた場合や、吐いてしまった場合などの対処法についても、主治医によく確認しておくと良い。
抗てんかん薬の服用によって、多くの患者は発作が完全に抑制され、日常生活に支障を来さなくなるもの。発作の再発予防には、規則正しい生活や十分な睡眠なども重要である。