ドクターズガイド

竹内靖博 医師 (たけうちやすひろ)

竹内靖博 (たけうちやすひろ) 医師

虎の門病院(東京都)
内分泌代謝科 内分泌部門
部長

専門

内分泌疾患全般、骨・カルシウム代謝異常症(骨粗鬆症、骨軟化症/クル病、副甲状腺疾患 など)

医師の紹介

骨粗鬆症の中でも特に内分泌疾患などの原因疾患を持つ患者を中心に診療する内分泌代謝の専門医。骨粗鬆症は加齢や閉経以外に特定の原因がないものが大半であるが、様々な疾患を原因とすることも稀ではない。そのため、骨粗鬆症の治療は原因疾患の治療と併せて進める必要がある。内分泌内科医である竹内靖博医師は骨粗鬆症をホルモンの異常に基づく骨代謝疾患ととらえ、診断・治療する。対象となる内分泌疾患には副甲状腺機能亢進症、甲状腺機能亢進症、クッシング症候群などがあげられ、この観点から治療に当たる、貴重な骨を診る内科医である。

診療内容

骨粗鬆症は骨の代謝のバランスが崩れ、骨の中身が足りなくなってしまうことから起こる。「骨の代謝とは破骨細胞が古い骨を壊し、骨芽細胞が新しい骨を作る働きのことを言います。これを常にバランスよく繰り返すことで骨は健康な状態を保っていますが、骨粗鬆症ではこのバランスが崩れ、破骨細胞の働きが活発になったり、骨芽細胞の働きが低下したりして、骨形成が骨吸収に追いつかなくなるのです」と竹内医師は話す。日本では骨粗鬆症を整形外科医が診ることが多いが、竹内医師はこれをホルモンの異常から発生する骨代謝の障害という視点から診る内科医である。もちろん、大半の骨粗鬆症は加齢と閉経を主な原因とする疾患であり、特別な病気というよりは、高血圧と同様に高齢になれば誰もが心配する必要のある、ありふれた疾患である。しかしながら、ホルモンの異常をもたらす内分泌疾患の多くは、骨代謝の異常をもたらすことにより骨粗鬆症の原因となるため、骨粗鬆症の診療においては常にホルモンの異常に注意を払う必要がある。また、骨粗鬆症の原因には、関節リウマチやステロイド治療、肺気腫などの慢性呼吸器疾患、血糖コントロール不良の糖尿病や胃の切除など様々なものがある。したがって、骨粗鬆症の治療に際しては、これらの問題にも十分な対策を講じることが大切である。
「骨粗鬆症の治療の目的は骨折を予防することです。若いときと比べて身長が低くなったら骨粗鬆症を疑った方がいいでしょう。また普通に転んだだけなのに骨折してしまった経験があればやはり骨粗鬆症を疑いましょう。さらに自分の持病と骨粗鬆症との関連についても気を配ることが大切です。腰痛や背部痛もよくある症状ですが、これらは骨粗鬆症以外の病気でも生じるので、骨粗鬆症と思い込まないで一度は整形外科で診てもらうことが必要です」と竹内医師は説明する。
「治療方針としては、十分なカルシウムとビタミンDを摂取すること、適度な運動を心がけること、適切な治療薬を用いることの3つがあげられます。ただし、いったん骨粗鬆症と診断されたら、栄養や運動だけでは不十分で、自分に合った薬を続けることが必要になります」。骨粗鬆症の治療薬としては従来の骨吸収を抑える薬のほか、骨形成を促進する注射薬も登場している。現在処方される薬剤のほとんどは、十分な臨床研究により、骨折の発生を減らすことができると実証されている。「しかし、その効果を十分に引き出すためには、カルシウムやビタミンDなどの栄養補給が大切であることは言うまでもありませんが、治療薬を数年間にわたり規則正しく用いることが不可欠なのです。途中で薬を止めてしまったり、飲んだり飲まなかったりすると、治療薬が本来持っている効果を期待することが出来ません」と竹内医師。
「また、治療中には様々な検査を行いますが、検査の目的は二つあります。ひとつは治療が上手くいっていることを確認することであり、いまひとつは薬による副作用が出ていないことを確認することです。検査の中では骨密度測定はとても重要なものです。特に、まだ骨折したことがない患者さんにおける骨粗鬆症の診断には不可欠なものです。しかし、一旦治療を始めたら、骨密度検査の結果に一喜一憂することはあまり意味がありません。そもそも骨密度は半年程度では目立った変化をしない場合が多いことに加えて、薬剤による骨密度上昇効果も個人差が大きいことが知られています。医師は患者さん毎に適切な治療薬を選んでいますので、不具合がなければ、規則正しく内服を続けていくことが治療効果を得るための最善の方策といえます」

診療を受けるには

竹内医師の診療は、火曜・金曜の午前、水曜の午後。初診時は要紹介状、再診は要予約(初診時の予約は不要)。待ち時間は当日の診療状況によるため、時間的余裕をもって受診したい。

年間症例数

症例数

医師のプロフィール

経歴
1982年3月 東京大学医学部 卒業
1988年10月 米国NIH(NIDR 骨研究部門)Visiting Fellow
1991年1月 東京厚生年金病院内科医長
1992年6月 東京大学医学部第四内科(組織変更後は腎臓・内分泌内科)助手
2003年5月 東京大学医学部腎臓・内分泌科講師
2004年4月 虎の門内分泌代謝科(内分泌センター)部長
所属学会・認定・資格

日本内分泌学会(理事)専門医・指導医・教育認定病院教育責任者、日本内科学会(評議員) 認定内科医・指導医・教育認定病院教育責任者、日本骨粗鬆症学会(理事) 認定医、日本骨代謝学会(理事) 学術誌編集委員、日本医師会 認定産業医、日本甲状腺学会、日本糖尿病学会、日本老年医学会(代議員) 専門医・教育認定病院教育責任者
The Endocrine Society, American Society for Bone and Mineral Research, International Bone and Mineral Society

予防に心がけたいこと

アルコールを控える。禁煙する。よく歩く。魚を食べる。毎日10~15分でも日光に当たる。若い時のやせすぎは禁物。