ドクターズガイド

石川智基 医師 (いしかわとももと)

石川智基 (いしかわとももと) 医師

リプロダクションクリニック大阪(大阪府)
CEO 泌尿器科
男性外来 医療法人仁寿会 石川病院 副理事長

専門

男性不妊症

医師の紹介

石川智基医師は男性不妊症治療のトップランナーであり、精巣内精子採取術micro-TESE(マイクロテセ)の手術において、国内では最多の実績を持つ。医学部卒業後、神戸大学医学部腎泌尿器科に入局、その後、神戸大大学院医学研究科にて、男性不妊の研究に従事する。当時、海外では男性不妊と女性不妊が同一のレベルで論じられているのに対し、日本では不妊症の原因は女性にあると考えられており、国内で研究できる機関がほとんどなかったため、海外に研修先を求めた。ニューヨークのロックフェラー大学で男性不妊研究を行う一方、コーネル大学にて最先端の男性不妊診療を学び、米国滞在中に男性不妊の臨床および研究に関する論文を多数発表した。帰国後は、神戸大学病院で男性不妊診療に取り組むが、国内では男性不妊診療は依然として女性不妊診療の影に隠れた存在であり、自らの男性不妊診療をレベルアップするべく、豪州メルボルンのモナシュ大学に異動。豪州では特にmicro-TESE(精巣内精子採取術マイクロテセ)の技術の向上に力を注ぐ。全国の不妊クリニックを駆け回り、micro-TESEの手術や指導を行っている。
2013年9月にリプロダクションクリニック大阪を開院。外国では一般的な形態である「男性不妊」と「女性不妊」を同時に診療できる不妊専門クリニックの開業を実現させた。

診療内容

近年、さまざまなメディアで男性不妊が取り上げられるようになり、治療を希望する患者も非常に増えてきていると言う。しかし、日本では男性不妊を診る医師が非常に少ないのが現状である。石川医師は、男性不妊の中でも造精機能障害が専門。泌尿器全般を広く浅くではなく、男性不妊に特化して診療を行う医師は国内でもほとんどいないと言う。
「無精子症」は100人に1人と言われ、精子が全く造られないかほとんど造られていない「非閉塞性無精子症」と、精巣では精子が造られているのに通路がふさがって精液中に出てこない「閉塞性無精子症」に分けられる。「閉塞性無精子症」は、手術によって精子の通り道を再建(精路再建術)することで、精子が正常に射精され、女性側に問題がなければ自然妊娠も可能となる。「非閉塞性無精子症」では、精巣の中で精子がわずかに造られている場合もあり、精子の存在する精細管(精子が造られている細い管)を見つけ出す手術micro-TESE(マイクロテセ)を行う。
【micro-TESE】は、日本で10年ほど前から導入された治療法で、「非閉塞性無精子症」の人を対象に行っている。陰嚢の皮膚を約3㎝切開して精巣を開き、手術用顕微鏡を使って精子が造られている精細管を探す。精巣内には精細管が千本以上あり、その中から精子がいる精細管を見つけて採取する。要する時間は約30分~2時間程度、成功率は医師の経験や技術によるところが大きい。石川医師はこれまでに1,400例以上の豊富な手術経験を有し、最近では精子がいる確率の高い精細管を見分けられるようになってきたという。石川医師の手術は、局所麻酔。患者に40インチのモニターに映っている自身の精巣内を見せて術中の過程を説明しながら手術を行う。いい精細管を採取したら、胚培養士が手術室の中でリアルタイムに処理するところまで見てもらう。
「全身麻酔をかけて、患者さんが全く意識のない中で手術をして、麻酔から覚めたら見つかりませんでした、では、納得できないでしょう。高いお金を払ってやる自分の体のことだから、納得してもらうためにすべてお見せします」(石川医師)
手術中の痛みはほとんど感じないが、術後2~3日痛みが残る。まれにとても痛くて辛い人もいると言う。また、男性ホルモンが元々低い、又は精巣が小さい人は、ホルモンが低下して男性更年期障害のような症状が出ることもある。精細管を多く採取すれば精子の回収率は上昇するが、合併症が起こる確率も上がる。日帰り手術が可能なので、痛みが軽ければ、次の日から仕事に出勤できる。

2013年9月に開院したリプロダクションクリニック大阪は、日本で初めて夫婦一緒に不妊治療が行える専門クリニック。ここではmicro-TESEで精子を採取し、同時に顕微授精を行う「fresh micro-TESE」という治療も行っている。精子を凍結せず、新鮮卵と新鮮精子による顕微授精は、凍結精子融解時の質低下のリスクもなく、妊娠率も高いという。

不妊症治療について 詳しくは【⇒ドクターズインタビューを読む⇒】

診療を受けるには

リプロダクションクリニック大阪:診察はインターネットまたは電話での予約制(初診は電話予約のみ)
男性外来は、水曜午後(夕)、金曜午後(夕)、土曜、日曜、祝日の午前・午後。詳細はクリニックHP(http://www.reposaka.jp)を参照。
石川病院:石川医師は、月・水・金曜の午前中(診察日に変更がある為、要確認)

累積症例数または患者数

TESE 1,800件、精索静脈瘤手術 900件

年間症例数

TESE : 2012年 223件、 2013年 292件、2014年 352件。
精索静脈瘤手術 : 2012年 111件、 2013年 113件、 2014年 105件。

医師のプロフィール

経歴
1974年11月生まれ
2000年3月 神戸大学医学部 卒業、 卒業後は神戸大学 腎泌尿器科に入局
その後米国ニューヨーク、ロックフェラー大学にてさらに男性不妊研究を重ね、同時にコーネル大学にて最新の男性不妊手術を学ぶ
2005年12月 帰国、神戸大学病院にて男性不妊診療に精力を傾ける
2006年7月より英ウィメンズクリニック男性不妊外来を担当
2008年4月 神戸大学大学院助教に就任、若きニューリーダーとして国内男性不妊治療を牽引
2009年より再び日本を離れ、豪州メルボルン、モナシュ大学にてさらに男性不妊診療、研究に従事
2010年7月 帰国、医療法人仁寿会石川病院 副理事長。
執筆学術英文論文は40編を超え、日本のみならず世界をリードしている生殖医療専門医
2013年9月 リプロダクションクリニック大阪を開院 CEO
所属学会・認定・資格

日本泌尿器科学会専門医、日本生殖医学会生殖医療専門医
日本生殖医学会、日本泌尿器科学会、日本受精着床学会、米国泌尿器科学会、米国生殖医学会、欧州ヒト生殖会議

予防に心がけたいこと

禁煙、禁欲期間を短くする。

費用のめやす

「micro-TESE」は健康保険の適用外、自費で30~50万円程度。「精索静脈瘤手術」は健康保険の適用内、自己負担は4~5万円程度。

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「日本の生殖医療を世界レベルに!」石川智基医師ブログ: