ドクターズガイド

白石晃司 医師 (しらいしこうじ)

白石晃司 (しらいしこうじ) 医師

山口大学医学部附属病院(山口県)8病院のクチコミ
泌尿器科
講師

専門

男性不妊症、小児泌尿器科、性機能障害

医師の紹介

白石晃司医師は、日本生殖医学会の認定を受けた、日本でも数少ない男性不妊症専門医の資格を持つ。約20年間にわたり男性不妊症の治療を続けており、現在は、山口大学医学部附属病院泌尿器科だけにとどまらず、大学県内外の病院を飛びまわり1人でも多くの患者を救いたいと、診察にあたっている。精索静脈瘤の治療法である顕微鏡下精索静結紮術や閉塞性無精子症に対する精管―精巣上体吻合などは非常に難易度が高く、白石医師は多くの医師がこの手術を習得できるように、比較的簡単にできる術式を開発し、普及に努めている。
「産婦人科と泌尿器科の医師が協力することによりそれぞれの患者に応じたベストな治療法が提供できる」と語る白石医師。良好な精子が得られるよう日夜研究を続けている。

診療内容

男性不妊の主な原因は、精子に何らかの異常があり、精子の数が少ない「乏精子症(ぼうせいし)」と、精子が全く出ない「無精子症」に分けられる。
乏精子症には、精索静脈瘤(せいさくじょうみゃくりゅう)のほか、造精機能障害などがあるが、原因不明のものも多い。
精索静脈瘤とは、精巣の静脈に血液が逆流し静脈が腫れてこぶのようになる状態のこと、触診と超音波による診断で、治療は手術が基本である。顕微鏡下精索静脈瘤結紮術により約70%の患者の精液所見が改善し、20~30%の人に自然妊娠が可能となる。
通常、精巣の温度は34~35度に保たれるが37度以上になると精子の形成が弱まる。精索静脈瘤があると、血液が流れにくくなることから温度が上昇する。結紮術(けっさつじゅつ)とは、静脈瘤ができている血管をしばり、血液の逆流を止める手術で、術後は、精巣内の温度が下がることなどから、精子が形成されやすくなる。この他、精巣内が低酸素状態になるなどの理由で精子が形成されにくくなるとも考えられる。
手術の方法には、静脈を太ももの付け根あたりにある鼠径管(そけいかん)より上側で切る「高位結紮術」と下側で切る「低位結紮術」があり、低位結紮術のほうが術後の精液所見の改善に優れておりこの方法を採用している。手術時間は40~50分程度。精索静脈瘤は、正常な男性の約20%にも見られる症状で、必ず不妊になるわけではない。しかし乏精子症の約4割は精索静脈瘤があり、男性不妊の最も多い原因となっている。
「女性は年齢とともに卵子の質が低下します。妊娠を希望するなら少しでも早く精液の状態を改善する低位結紮術が有利です」と白石医師は言う。しかし、顕微鏡に慣れていない泌尿器科医には低位結紮術は非常に難易度が高い。白石医師は多くの医師がこの手術を習得できるように、比較的簡単にできる術式を開発し、普及に努めている。

無精子症は男性の100人に1人の割合と言われ、内15~20%「閉塞(へいそく)性無精子症」で、80~85%「非閉塞性無精子症」となる。
閉塞性無精子症は、精子自体は作られているが精子の通る管がつまる病気「手術により精子の通り道を顕微鏡下に非常に細い糸を使って、0.5 mm程度の穴に精管をつなぎます」(白石医師)。
再建(精路再建術)することで、精子が正常に射精され、女性側に問題がなければ自然妊娠も可能となる。まさに不妊症を専門としている泌尿器科医の腕の見せ所である。白石医師は「約70%程度の症例に精液中に精子が出現し全体の20~30%のカップルが自然妊娠か人工授精にて赤ちゃんを授かっています」と言う。
閉塞性無精子症に対しては、精巣内精子採取(TESE)で採取した精子を凍結して、顕微授精に用いることが産婦人科のクリニックでは日常茶飯事に行われている「精路再建というオプションもあることも是非産婦人科の先生方から患者さんに提示してもらいたいと思っています」と白石医師。理想的な方法ではあるが問題は精路再建に十分な経験がある医師の数が少ないのが現状だ。
非性無精子症は、精子を作る機能に問題がある病気、その多くは原因が分かっていないが、一部の人には、精巣中にわずかに精子が作られている可能性もあり「micro-TESE(マイクロテセ)」(顕微鏡下精巣内精子採取術)によって、直接精巣から精子を取り出すことができる場合もある。白石医師によると、精子を取り出せる確率は、約30~40%程だと言う。
白石医師は、20年以上にわたり男性不妊症の治療を続けてきており、豊富な治療経験を持つ。あきらめかけている方でも「他に方法が探せるかもしれません。あきらめずにもう1度相談して下さい」と力強く語る。

日本生殖医学会HPの生殖医療専門医認定者一覧:
http://www.jsrm.or.jp/qualification/specialist_list.html

診療を受けるには

山口大学医学部附属病院 泌尿器科での、診察・治療は、毎週月曜日と火曜日の午前中。事前に泌尿器科外来(TEL:0836-22-2517)に希望の担当医師の予定を確認してから受診のこと。
蔵本ウイメンズクリニック(TEL:092-482-5558) 男性不妊専門外来:木曜日 要予約。
宇部興産中央病院 泌尿器科 男性不妊外来(TEL:0836-51-7399) 毎週月曜日13:30~16:00 要予約。

累積症例数または患者数

精索静脈瘤手術:約600例、精路再建手術:約100例、精巣内精子採取術:約300例(最近5年間)

年間症例数

精索静脈瘤手術:100~150例、精路再建手術:15~20例、精巣内精子採取術:50~60例

医師のプロフィール

経歴
1970年生まれ
1995年 山口大学医学部 卒業
2001年 医学博士
2004年-2007年 アイオワ大学薬理学、泌尿器科
2009年 山口大学医学部附属病院 泌尿器科 講師
現在に至る
所属学会・認定・資格

医学博士
【資格】日本泌尿器科学会 専門医・指導医、日本透析医学会 専門医・指導医、日本生殖医学会 生殖医療専門医、日本がん治療認定医機構 がん治療認定医、日本泌尿器内視鏡学会腹腔鏡技術認定医、日本内視鏡外科学会腹腔鏡技術認定医、日本性機能学会専門医、日本内分泌外科学会専門医、日本小児泌尿器科学会専門医、ロボット手術(da Vinci S)認定医

【受賞歴】2001年度山口大学大学院医学研究科学長賞、2004年度日本内分泌学会EJ優秀論文賞、2007年度日本生殖内分泌学会学術奨励賞、2008年度オルガノンアンドロロジー学術奨励賞、 第60回日本泌尿器科学会西日本総会学術奨励賞、第3回日本泌尿器科学会ヤングリサーチグラント、2010年度西日本泌尿器科学会重松賞、第62回日本泌尿器科学会西日本総会学術奨励賞、第18回日本泌尿器科学会学会賞(臨床部門)、 第63回日本泌尿器科学会西日本総会学術奨励賞、第5回AUA/JUA Academic Exchange Scholarship、第2回日本性機能学会白井賞、 第22回日本小児泌尿器科学会総会学会賞(臨床部門)、日本アンドロロジー学会第32回学術大会学会賞、2013年度日本生殖医学会学術奨励賞

【所属学会】 日本泌尿器科学会、西日本泌尿器科学会、日本アンドロロジー学会(評議員)、日本生殖医学会、日本性機能学会(評議員)、日本Men's Health医学会、日本内分泌学会、日本生殖内分泌学会(評議員)、日本内分泌外科学会、日本受精着床学会、日本透析医学会、日本泌尿器内視鏡学会(評議員)、日本内視鏡外科学会、日本小児泌尿器科学会(評議員)、日本排尿機能学会、日本逆流性腎症フォーラム、日本二分脊椎研究会、
American Urological Association (AUA)、American Society of Andrology(ASA)、
Society for the Study of Reproduction (SSR)、International Society for Sexual Medicine (ISSM)、Asia Pacific Society for Sexual Medicine (APSSM)

費用のめやす

精索静脈瘤:7~8万(保険適応)、精路再建:10~20万(保険適応)、精巣内精子採取術:30~40万(保険適応外)

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日本生殖医学会HP: