ドクターズガイド

病気の解説

花粉症

病気・症状

花粉症とは、スギやヒノキなどの植物の花粉が原因となって、くしゃみ・鼻水などの症状を起こすアレルギー疾患で、季節性アレルギー鼻炎とも呼ばれている。特に日本のスギ花粉症は世界中で最も症状がひどくなる花粉症と言われ、有病率が国民全体の26.5%(4人に1人)と日本で最も罹患者が多い疾患ともいえる。また近年では花粉症発症年齢の低年齢化の傾向にある。症状は風邪と似ているが、水のようなさらさらした鼻の症状に加え、目やのどにも症状が出ていれば花粉症の可能性が高い。

検査・治療

現在、医療機関で行われている検査は、鼻粘膜検査、特異的IgE検査、皮膚反応検査、鼻誘発検査など。花粉症は人によって、原因も治療法もさまざまであり、診療の内容もバリエーションにとんでいる。花粉症の季節だけ症状を抑えればよいのか、根治を望むのか、患者さんのライフスタイルや希望によって、大きく変わってくる。

花粉症のシーズンを乗り切るために症状を抑えることをめざすのであれば、抗ヒスタミン薬や抗ロイコトリエン薬など、クスリによる薬物療法が主流。現在では、眠くならない、口が乾かないなど副作用の少ない新しいクスリも次々と開発されている。また、レーザーで粘膜を焼く手術療法も、症状の緩和を目的とする治療法の一つ。対処療法のため、効果が持続するのは数カ月。花粉の飛散する2カ月前を目処に、毎シーズン行う必要がある。根治したいのであれば、現時点では、アレルゲン免疫療法(減感作療法)がスギ花粉症では唯一有効な治療法とされている。ただ、この治療法は週2~3回の注射を通院で3年以上続けなければならないため、口から花粉エキスを入れる、「舌下免疫療法」(2014年に認可予定)、分子や遺伝子レベルでアレルギーを抑える「ペプチド免疫療法」など、手軽に受けられる新しい治療法の実用化が期待されている。

ドクター・病院選びのポイント

花粉症の治療には知識と経験が必要。よい医師の条件とは、通り一遍の診療を行うのではなく、丁寧な問診と適切な検査を行い、患者の求めている治療をいくつかのバリエーションで提案できること。日本アレルギー学会が認定している専門医で耳鼻科医であることも重要な目安となる。同会のホームページで検索できる。


日本アレルギー学会ホームページ →

監修

大久保公裕医師:日本医科大学付属病院 耳鼻咽喉科 教授