ドクターズガイド

病気の解説

脳卒中

寝たきり原因のトップだが、治療法や薬は加速度的に進化中

病気・症状

脳卒中は脳血管の疾病の総称。血管が切れてしまう出血性脳卒中と、血管が詰ってしまう虚血性脳卒中の2種類に大別される。出血性脳卒中には、くも膜下出血、脳出血。虚血性脳卒中には、脳梗塞、一過性脳虚血発作などがあるが、その原因として、頸部頚動脈狭窄が注目されている。

症状は急に倒れて意識がなくなる、半身の麻痺が起きる、ロレツが回らなくなるなど。「前ぶれ」として、一時的な半身の麻痺や手足の痺れ、ものが二重に見える、話したいのに言葉が出ないといった軽い発作が起きていることもある。

検査・治療

救急搬送された際、最初に行われるのはCT検査とMRI・MRA検査だ。MRI検査では脳のあらゆる方向・角度から切り取った断面図が、MRA検査では血管のみを抽出した立体画像を得ることができる。急性期以外の検査では、頚動脈超音波検査、脳血管造影検査、脳血流検査(SPECT)などがある。

最も重篤な脳卒中であるくも膜下出血の大部分は、脳動脈瘤の破裂によって起きる。標準治療は、開頭手術を行い動脈瘤の根元を金属製のクリップで挟むクリッピング術と、脚の付け根からカテーテルを挿入し、血管内から瘤内にコイルと呼ばれる極細のワイヤーを詰めて瘤をふさぐコイル塞栓術だ。開頭する必要がなく低侵襲だが、「術後1年ぐらいで再発の可能性がある」「瘤の形状によっては適用出来ない」などの弱点があった。しかし「頭蓋内ステント」や新型コイルの登場に加え、術式の工夫等により、加速度的に改善されている。

一方、脳梗塞の治療では、メルシーリトリーバーという脳血管に詰った血栓をらせん状のワイヤーで絡め取って回収する器具が一昨年保険適用になり、威力を発揮している。薬では、昨年初めに新たな予防薬として、この領域では半世紀ぶりの新薬・抗凝固薬のダビガトラン(商品名プラザキサ)が承認された。

ドクター・病院選びのポイント

1)24時間365日態勢で救急患者の受け入れが可能でMRI、MRA、CT検査も24時間可能
2)脳神経外科医または神経内科医が常時当直態勢にある
3)t-PAの治療の施行態勢が整い、使用実績がある
4)SCU(脳卒中専門病棟)を有する
5)日本脳神経血管内治療学会専門医が常勤している
6)脳血管の外科的手術の実績がある(かつ治療成績を公表していること)