ドクターズガイド

病気の解説

発達障害

病気・症状

発達障害は病名ではなく、自閉症やADHD(注意欠陥・多動性障害)、アスペルガー症候群等さまざまな障害群の総称だ。そもそもは1963年の米国で、福祉政策を進めるために「知的障害と同様の支援が必要な状態」を指す用語として誕生した障害概念である。発達障害には、知的障害を含むとする立場と含まないとする立場がある。米国を始め国際的には含む考え方が主流であるが、我が国の発達障害者支援法では含まない、と定義している。

検査・治療

診断は、広汎性発達障害(自閉症、アスペルガー症候群を含む)、ADHD、学習障害 等、それぞれの診断規準に則って行うのが基本。但し、基準の解釈にはバラつきがあるため、医師によって見解が異なることがある。多くの場合、精神医学の考え方に基づき、面接によって、本人の言動から症状を導きだし、それをどういう病態に結びつけるかで診断する。年齢が低い子供の場合は、その子どもがどうふるまうかを観察して症状に結びつけるが、決して簡単ではない。診察室で診られる姿は、その子どものすべてではないからだ。

治療は、支援的な意味合いが大きい。子どもに対しては、どういった子育てをすれば上手く行くかを、親に対してコーチングする。成人した後は、本人へのコーチングを行う。子育てを工夫することによって、ゆくゆくは社会参加できて、自立した生活が送れるようになって欲しいというのが現場の願いだ。

薬物療法は、行動や情緒の問題をターゲットに、対症療法的に使われている。特にADHDの治療では効果をあげている。カウンセリングや精神療法も一部の対象者で行われている。

ドクター・病院選びのポイント

発達障害の医療は、地域に根ざしたものでなければならない。主治医とは、長く、継続的な付き合いを目指そう。自分の生活圏にあってアクセスしやすい場所の病院・施設を選ぶことが重要。実際に受診した人が、いやな思いをしないで帰ってきたところを選ぶようにしたい。例えば、講演会等に足を運び、その考え方に賛同できたり、学ぶところがあると感じられる医師を探すのも一法である。