ドクターズガイド

病気の解説

男性不妊症

病気・症状

近年、男性不妊症の割合は増加してきている。WHO(世界保健機関)によると、男性に不妊症の原因が見つかるカップルが48%という数字が示された。男性不妊症の原因としては、「乏精子症」、「無精子症」、「精子無力症」、「勃起障害(ED)」の4つに大別される。自然妊娠するには精液1ml中精子の数が4000万以上が望ましい。「乏精子症」は精液検査で、精子の数が1ml中1500万を下回る状態で、精子の運動率などもみて、総合的に判断する。精子の数が少ない原因として、男性不妊患者の3割に存在するという「精索静脈瘤」のほか、精巣の働きが悪く精子が造られにくい「造精機能障害」などがあり、原因不明のものも多い。「無精子症」の患者は100人に1人と言われており、精子が全く造られていないかほとんど造られていない「非閉塞性無精子症」と、精子が造られていても通路がふさがっている「閉塞性無精子症」とがある。現代医療では精子がわずかでも存在していれば、挙児は可能とされている。

検査・治療

精液検査のほか、問診、触診、超音波検査がある。問診では既往症、性生活、勃起について詳しく聞かれ、原因解明のカギとなる。精索静脈瘤が見つかったら、できるだけ早く静脈を結紮する手術を受ける。また、本来は、男性側の問題の原因を突き止め治療しなければならない場合も、妊娠を希望する場合は、妻の年齢等を考慮して、そのプロセスを飛ばして、体外受精、顕微授精に行ってしまうケースも多くなっている。非閉塞性無精子症の患者の場合、精巣の中で精子がわずかに造られていることもあり、精巣を切り開き、精子の存在する精細管(精子が造られている細い管)を見つけ出す手術、micro-TESEを行うことで、治療の幅が大きく広がった。

ドクター・病院選びのポイント

日本生殖医学会が認定している生殖医療専門医の中で男性不妊の専門医は現時点で45名、その中でも実際に診療を行っている医師は半数ほど。難度の高い手術を行う場合は症例数等を参考に、実績のある病院や医師を選ぶことが望ましい。日本生殖医学会のホームページ内で専門医リストが閲覧できる。


◆日本生殖医学会ホームページ(http://www.jsrm.or.jp/) →