ドクターズガイド

病気の解説

慢性頭痛

病気・症状

繰り返し起こる、いわゆる「頭痛もちの頭痛」を慢性頭痛と言う。代表的なのは片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛。片頭痛は月に1回から数回起こり、その痛みが1日中続く。ズキンズキンと脈打つような痛みに、吐き気、光や音、臭いに敏感になるなどの頭痛以外の症状を伴うのが特徴。日常生活動作で痛みが増す。目の前が眩しくチカチカとして見えづらくなるなど前兆を伴うことがある。緊張型頭痛は別名ストレス型頭痛。頭の両側が締めつけられるような痛みが、数10分~数日間ダラダラと続く。動いても痛みは悪化せず、むしろ軽減されるのが特徴だ。群発頭痛は突発する目の奥の耐え難い頭痛。1回の発作は1~3時間と短いが、発作は2~6週間にわたり群発する。いずれにしても我慢せず、病院へ。従来、慢性頭痛は、たかが頭痛として軽く扱われてきたが。最近、「頭痛そのものが脳の病気」であることがわかってきた。

検査・治療

病院ではまず脳のMRIやCT検査を行い、くも膜下出血、脳腫瘍など命にかかわるタイプの頭痛ではないことを鑑別する。慢性頭痛の場合、これらの検査で異常は見つからないのも特徴だ。頭痛発作の最中であればPET、MRI(BOLD法)といった新しい検査法で画像診断することができる。診断から治療・予防まで活用が推奨されているのが、頭痛の起こり方や経過、薬などを患者自身が記録する『頭痛ダイアリー』。頭痛は自覚症状なので自分にしかわからないが、ダイアリーをつければ、医師に適切な情報を伝えることができ、頭痛の種類の識別、的確な治療法の選択等にも役立つ。 治療は、頭痛が生じるメカニズムに作用するトリプタン製剤を中心とする薬物療法が主。難治性の場合は、ヨガや鍼灸などを組み合わせる場合もある。片頭痛の慢性化の予防や治療には、頭痛体操が効果的。これは、片頭痛の結果生じた首のしこりをストレッチほぐすことで、脳の痛み調節系に良い刺激が送る体操。朝夕一回づつ、それぞれ2分間程度の簡単な体操で効く。

ドクター・病院選びのポイント

医学界ではいまだに「たかが頭痛」と軽んじる医師もおり、消炎鎮痛剤を処方してお終いにされることがある。心配なときは日本頭痛学会認定の『頭痛専門医』が『頭痛外来』、または神経内科へ。『頭痛ダイアリー』を活用し、話をしっかり聞いてくれる医師を選びたい。

監修

坂井文彦医師: 埼玉精神神経センター センター長