ドクターズガイド

病気の解説

慢性副鼻腔炎

病気・症状

鼻腔(鼻の中央にある空気の通り道)の周囲にある空洞(副鼻腔)に炎症が起きている状態を副鼻腔炎という。風邪などで鼻腔にウイルスや細菌が感染し、さらに自然口(副鼻腔と鼻腔がつながり、空気が出入りしている小さな孔)を通じて副鼻腔にも感染するのが急性副鼻腔炎。鼻汁、鼻づまり、嗅覚異常、頭痛感などの症状が現れる。こうした炎症が長引き、粘膜が腫れたり膿がたまっている状態が3カ月以上続いたときに慢性副鼻腔炎と診断する。

「急性副鼻腔炎をしっかり治さなかったから慢性になった」と言われることが多いが原因はそればかりとは限らず、よく判っていない部分も多い。また最近は、白血球の一種である「好酸球」という細胞が粘膜や鼻茸に多数集まって悪さをする好酸球性副鼻腔炎が増えており、慢性副鼻腔炎の3~4割はこの新しいタイプが占めるといわれている。従来の慢性副鼻腔炎よりも症状が重く、治りにくいのが特徴だ。

検査・治療

検査はまず問診。次いで視診と内視鏡検査によって、粘膜の腫れや、膿がたまっているかどうかを調べ、診断する。鼻汁をとり、細菌を培養して原因菌を調べたり、血液検査でアレルギーの有無などを調べることもある。他の病気との鑑別のために、CT検査を行う場合もある。

治療は、従来の慢性副鼻腔炎に対しては薬物療法が基本。マクロライド系抗菌薬を3か月から半年間服用する。それで治らなければ手術になる。一方、好酸球性副鼻腔炎の場合は、マクロライド系抗菌薬は効かないため、ステロイドの内服または手術になるが、再発を繰り返す可能性が高いので、手術後も好酸球の活性を抑える薬を服用しなくてならない。手術はいずれも「内視鏡下鼻内副鼻腔手術」がほとんど。低侵襲で術後の腫れもなく、1週間の入院で行うことができる。

ドクター・病院選びのポイント

慢性副鼻腔炎は再発を繰り返しやすい。ドクター・病院を選ぶ際には、長期間、病気をコントロールしてもらうことを念頭に入れて選びたい。まずは、通いやすくコミュニケーションの取りやすい近所のクリニックや病院で、手術が必要になった場合には信頼できる医師を紹介してくれるような医療連携がある施設を探しておこう。

監修

市村恵一医師: 石橋総合病院 統括理事・病院長