ドクターズガイド

病気の解説

婦人科がん

病気・症状

婦人科領域のがんには、子宮がん(子宮頸がん・子宮体がん)、卵巣がん、外陰がん、腟がん、卵管がんなどがあり、特に子宮がんは、女性がかかるがんの中では、乳房、大腸、胃の次に多い。

子宮頸がんは、婦人科がんの中でも最も罹患者が多いがんで、最近、20~30歳代の若い女性にも増えてきている。性交渉で感染するヒトパピローマウィルス(HPV)がおもな原因といわれており、ワクチンの接種により70%は予防ができることがわかってきた。日本でも2009年に承認され、中学1年生から高校1年生まではほぼ無料で受けられる。子宮体がんは、子宮体部の内側にある子宮内膜という組織から発生するがんで、子宮頸がんに比べ、比較的高齢で罹ることが多いため、閉経後あるいは更年期の不正出血には特に注意が必要とされる。卵巣がんの罹患率は40歳代から増加し50歳代前半がピークで、発生頻度は年々増加している。初期段階では自覚症状がないことが多く、早期発見が難しい。異変に気づいたらしっかり検査することが大切である。

検査・治療

子宮頸がんの場合、子宮の出口である頸部の細胞を顕微鏡で調べる細胞診検査を行う。ごく初期のがんであるならば、レーザー治療や円錐切除などで子宮温存も可能。検診で早期発見することが重要であり、症状がなくても、20歳を過ぎたら、2年に1回、検診を受けることが推奨されている。子宮体がんの検査は、子宮の内部に細い棒状の器具を挿入して細胞を採取して検査する子宮内膜細胞診を行う。治療法としては、子宮、卵巣・卵管、リンパ節を摘出するのが一般的とされている。卵巣がんの診断の手順としては問診、触診・内診と超音波検査が行われ、腫瘍の有無を診断する。超音波検査、MRI検査や腫瘍マーカーの測定等の結果から総合的に判断されるが、最終的には手術で摘出した腫瘍の病理組織検査によって診断が確定する。卵巣がんの治療は手術療法が原則で、その多くは術後に抗がん剤による化学療法が必要となる。種類や進行期によっては卵巣・卵管や子宮を温存することが可能な場合もある。

ドクター・病院選びのポイント

婦人科がんは発生の場所や進行によって、対処法や治療法が異なるため、わかりやすく説明してくれる医師を選ぶ。また、手術数の実績、婦人科腫瘍学会の認定専門医であることも目安となる。


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監修

小西郁生医師: 京都大学医学部附属病院 産科婦人科 教授