ドクターズガイド

病気の解説

口臭症

病気・症状

口臭とは文字通り「口の臭い」のこと。口の中は臭いがあって当たり前の場所だが、「自分の口臭は第三者が不快に感じる臭いなのではないか」と悩み、多くの患者が病院を訪れている。口臭の原因の8割ぐらいは歯周病だ。そのほか、唾液の分泌量の異常、耳鼻咽喉科領域や全身性の疾患、服用している藥の影響などがある。さらに「ほとんど臭わない」にもかかわらず「話し相手が鼻に手をやったのは自分が臭いからかも」などと思い込んでいる「精神的要因」の患者も少なくない。

検査・治療

診断は詳しい問診の後、息を採取して、口臭の代表的な臭気物質の濃度を「ガスクロマトグラフィー」や「オーラルクロマ」という機械で測定する。病的な口臭の有無や原因を探るためだ。たとえば硫化水素は清掃が行き届かないための口臭、メチルメルカプタンは主に歯周病、ジメチルサルファイドは耳鼻咽喉科領域や全身性の疾患が考えられる、といった具合だ。しかし、たとえ臭気物質が判ったとしても、原因疾患の特定は容易ではない。口臭の要因は複雑に絡み合っているからだ。

治療は、原因の8割を占める歯周病の有無をチェックすることから始める。歯周病があれば治療し、口臭が変わったかどうかを治療前と比較するのだ。変わっていれば治療完了。変わらなければ、ほかの原因因子を一つひとつ潰していくことになる。なんらかの理由で、唾液の分泌量が少ないために臭いが強くなっている場合のように、随時水を飲むようにするだけで改善されるケースもあるが、たいていは複数の原因が重なって口臭のレベルをあげている可能性があるため、治療にはかなり時間がかかる。口腔内だけでなく、耳鼻咽喉科、内科、精神科など、全方位的なアプローチが必要だ。特に昨今は、メンタル面への対応が重視されるようになってきている。

ドクター・病院選びのポイント

病院を受診するなら、口臭外来がある歯科医へ。歯周病等、口腔内の治療だけでは改善されない場合には、他の診療科を紹介してくれるなど連携がはかれる病院がいい。仮に臭気物質をはかる検査で臭いがなかったとしても「なんでもないですよ」と患者を帰すのではなく「なぜ、口臭が心配なのか」を聞きだし、解決法を考えてくれるドクターを選びたい。

監修

角田正健歯科医師:東京歯科大学千葉病院 総合診療科 臨床教授