ドクターズガイド

病気の解説

下肢静脈瘤

病気・症状

下肢静脈瘤は、静脈内の血管の「逆流防止弁」が壊れることによって起こる。女性に多く、30歳以上では60%以上発症すると見られるようだ。最も多いのは足の静脈の本幹や枝分かれする箇所が瘤のように太くなり、血管が浮き出る「伏在静脈瘤」。ほか伏在静脈瘤より末端部分にできる「側枝静脈瘤」、細い皮下静脈が網目状に広がる、直径が径2~3mmほどの「網目状静脈瘤」、青色や赤色で直径1mm以内の細かい静脈瘤が、皮膚の内側にクモの巣のような状態で広がって見える「クモの巣状静脈瘤」がある。主な症状は、だるい、重い、疲れやすい、ほてる、痛い、つる(こむら返り)、むくむ(浮腫)、かゆみなど。ただ、ほとんどの患者が「見た目の悪さ」の解消を望んでいる。

検査・治療

診断を行う上で重要なのが足の超音波検査。血液の逆流の有無を調べる。また手術前検査として、足の深部を走行している重要な血管(深部静脈)に閉塞等の異常がないかを調べる下肢静脈造影検査を行う施設もある。

主な治療法は外科的手術、レーザー治療、硬化療法。医療用弾性ストッキングを着用する圧迫療法はほかの治療のサポート的に広く行われている。近年脚光を浴びているのはレーザー治療だ。細いレーザーファイバーを血管の内腔に挿入して静脈瘤を閉塞させたり、多様な波長の光を静脈瘤がある部分に照射したりすることで、肌を傷めずに異常血管のみを消失させる。従来からの、異常血管を抜去するストリッピング手術と比べ「低侵襲(体への負担が少ない)」、「治療による跡が目立たない」などメリットは大きい。硬化療法は静脈瘤を起こしている血管に薬(硬化剤)を注射して血管自体を固める。固まった血管は、次第に萎縮して消失し、手術のように傷を残すこともなく低侵襲だが、大きな静脈瘤にはあまり有効ではなく、再発する可能性が大きいといったデメリットもある。

ドクター・病院選びのポイント

治療法にはそれぞれメリットとデメリットがある。治療費等も念頭に、いい情報もネガティブな情報も正直にわかりやすく伝えてくれる、熟練した血管外科医を選びたい。そのためには、ホームページ等で症例数や患者の満足度等を積極的に公開しているかどうかが参考になる。

監修

阿保義久医師: 北青山Dクリニック 院長