ドクターズガイド

田中裕士 医師 (たなかひろし)

田中裕士 (たなかひろし) 医師

医大前南4条内科(北海道)
院長 呼吸器内科、アレルギー科

専門

呼吸器アレルギー疾患

医師の紹介

田中裕士医師は、気管支ぜんそくに代表される呼吸器系アレルギー疾患治療のスペシャリスト。日本呼吸器学会、日本アレルギー学会、日本呼吸器内視鏡学会などの専門医・指導医を務め、治療ガイドラインの作成やマスメディアなどを通じた啓蒙活動でも知られる。札幌医大第3内科において、長年にわたって重症、難治性となった患者の診療を担当。「喘息は生活環境病。しかし、きちんと治療すれば環境に左右されにくくなる」という視点に立ち、最新の知識と技術を駆使して、数多くの患者を苦痛から救っている。

診療内容

田中医師が院長を務める医大前南4条内科は、ぜんそくや長引く咳、息切れ、COPD(肺気腫)、肺炎、睡眠時無呼症候群、アレルギー疾患の診断・治療の専門クリニックとして2011年11月に開設した。喘息の患者は、症状があることが普通の状態だと思い込んだり「年齢のせい」と諦めてしまったりする傾向がある。このため、重症化することや治りにくくなってしまうことが少なくない。田中医師はそれまで多くの重症例を診てきた経験から、早期の診断・発見・治療を行い、初期の段階で病気の進行を全力で食い止めることを、開院の際の目標に掲げている。
患者に優しく、新しい医療の提供が同内科の信条だ。「これまで、気管支ぜんそくは太い中枢気道の炎症が原因と考えられており、私もそう教わってきました。しかし、近年の研究によって、末梢の細い気道にも炎症が起きていることがわかったのです」と田中医師。
この末梢の炎症を治さないことには、喘息の完治は望めないという。実際のところ、喘息の患者の中には、治療を受けて中枢気道の炎症を抑える薬を使っているにも関わらず、息苦しさや咳といった症状が治まらない人が多い。これは、昔ながらの治療しか行われていないために、末梢の炎症が残っている典型的な症例だ。末梢の気道までを含めた炎症を抑え、症状の軽減、さらに完治を目指すためには、最新の知見に基づいた、新しい診療が求められる。「そのためには、吸入ステロイド薬が有効です。炎症を抑える働きが強く、吸入器を使うので気道に直接薬が届き、使う量もより少なくて済みます。」と田中医師。
実際に吸入ステロイド薬で使われるステロイドは、内服や注射に比べてごくわずかな量となっている。内服するステロイドとは種類が違い、血液中に入ってもすぐに代謝されてしまうので、全身性の副作用はほとんどない。また、薬剤の種類が多く、狭くなった気道を広げる効果が期待できる「長時間作用性β2刺激薬」という薬剤が一緒に配合されたタイプもある。「どの薬剤が合うかは、患者さんによって違います。きちんと診断して、的確な薬剤を使って治療を行えば、確実に症状は抑えられます。私の患者さんの中には、吸入薬を変えたら状態がぐんとよくなったという方もいらっしゃいます。長年“気のせい”とか“年のせい”と諦めたり、我慢したりしていた症状から解放されると、日常生活も劇的に改善されます」
田中医師は、2012年に立ち上げたNPO法人札幌せき・ぜんそく・アレルギーセンターとの連携の中で、今後も臨床研究を中心にアレルギーの研究を続けている。また、患者に優しい医療空間の実現にも力を入れている。従来と比較して被ばく線量が約6分の1に抑えられる最新の低被ばくのCTをはじめ、肺機能、気道過敏症検査、咳に対する最新検査のインパルスオシロメトリー、呼気中一酸化窒素測定など、大学病院レベルの検査システムを整備。田中医師は札幌医大在籍時に日本東洋医学会(漢方)の指導医も務めた経験があり、漢方処方も積極的に実施している。また、院内は呼吸器・アレルギー疾患に悪影響を及ぼす化学物質の素材を極力排除し、患者に安心感を与える配色を採用している。将来的には、消化器内科、耳鼻科、皮膚科、眼科を加えたアレルギー研究所創設の構想があり、花粉症などにおける日本独自の基礎研究にも取り組む意向。患者の立場になって、常に最新・最良の医療サービスを追求するその姿勢は、喘息に悩む多くの患者の支持を集めている。

診療を受けるには

診療は原則予約制。初めての場合は前日の受付時間内に電話予約する。受付時間は、月曜・火曜・水曜・金曜は9:00~12:00・14:00~18:00、木曜・土曜は9:00~12:00。医師の指名は可能。

累積症例数または患者数

開院後6年目で 約1万8千人

医師のプロフィール

経歴
1983年4月 札幌医科大学医学部 卒業、札幌医科大学医学部内科学第三講座入局
1985年11月 函館医師会病院呼吸器科
1986年4月 函館市立病院呼吸器科
1987年4月 札幌医科大学医学部内科学第三講座研究生
1990年4月 市立釧路病院呼吸器科医長
1991年7月 北海道恵愛会札幌南一条病院呼吸器科医長
1992年7月 札幌医科大学医学部内科学第三講座助手
1997年3月 同講師
2005年2月 同助教授
2007年4月 同准教授
2011年11月 医大前南4条内科院長
2012年1月 NPO法人札幌せき・ぜんそく・アレルギーセンター理事長
所属学会・認定・資格

日本内科学会認定医、日本呼吸器学会専門医・指導医、日本アレルギー学会専門医・指導医、日本呼吸器内視鏡学会専門医・指導医、日本アレルギー学会代議員、日本呼吸器内視鏡学会代議員・雑誌編集委員、日本マイコプラズマ学会理事、日本アレルギー学会「喘息予防・管理ガイドライン2018」作成委員ほか