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肝臓が忙しい春 (1) デトックスを十分こなすために

春という季節は、気候的にも社会的にも「変化のとき」です。入学や就職など、それまでとはまったく違う生活環境に入ることも多くなります。気候はこの数ヶ月とは逆方向に向かいはじめ、体の活動の状態も「休」から「活」へとモードが変化する時期です。代謝が活発になり、寒い季節にたまった不要なものを排出する方向に傾きます。

こういったことから、体のなかで「排出」に大きくかかわる肝臓は、春になるとそれまでよりも活発に働きはじめます。く

季節の変わり目はいつでもそうですが、体は調整に忙しくうまくいかないと体調不良を感じます。今回は、普段は意識することの少ない、春の季節と肝臓のことをおさらいしておきましょう。

■肝臓の役目

解毒

体には、外部から不要な菌や異物が入ってきます。また生命活動として行われる化学的な作用によって、副産物としてさまざまな不要な物質が発生します。
肝臓は、そういったものを判別、分解または無害なものに変換するなどの処理をして排出するという働きをします。

この解毒の働きを超える量の不要物が体内に入ると、処理が追いつかず、体に異常をきたします。生理的には体に毒であるアルコールを飲みすぎたときのことを考えるとわかりやすいでしょう。

代謝

取り入れられた栄養分は肝臓の細胞の働きで、体の各所で必要とする物質に作りかえられます。たとえば血漿タンパク質といわれるものは毛根への栄養となり、グリコーゲンは筋肉のエネルギーというように。

栄養の一部を蓄えて、体のエネルギーが低下したときに血中に放出して補うといったこともします。肝臓が不調になると疲れやすいという症状があるのも、このためと考えられるでしょう。

胆汁を分泌して消化・吸収・排泄を行う

肝臓は消化液のひとつである胆汁を分泌します。取り入れた栄養は胆汁によってスムーズに吸収できるかたちに変換されて腸へ送られ、吸収されます。胆汁はその後不要なものをとりまとめて排泄します。消化、吸収、排泄すべてにわたって肝臓が分泌する胆汁が重要な働きをしているのです。

■春モードの肝臓で考えられる不調

強くなる「排出」の作用

春モードの肝臓は一年中で一番活発に働くといわれ、なかでももっとも強く働くのは「排出」の作用です。代謝が落ちていた寒い季節に溜め込んだ毒素や不要なものを排出しよう、という方向に傾きます。この作用が強すぎると、体の反応や体感に不調を感じることになります。

  • 痔:出血しやすい
  • 生理:経血が増える、痛みが強くなる
  • 皮膚:粘膜が充血しやすい
  • アレルギー:反応が出やすい
  • 精神:不眠、イライラ

また排出は強くなりますが、補う力が十分においつかず、痛みや炎症が強まったり長引いたり、また筋肉へのビタミン供給が足りなくなり、エネルギー不足で倦怠感を感じることも考えられます。

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