ドクターズガイド

1/2

深刻な病気の原因にも?すぐそばにある「香害」?

洗濯の仕上げに、香り付きの柔軟剤を使うのはもはや当たり前。香り付きでないと何となく物足りないと感じている人も少なくなりません。しかし、不快感を覚えるような強い香りは敬遠されます。さらに本当にこわいのは、香りの成分が体調不良などの被害を与える危険性があるということです。最近では、香り付き商品による健康被害に悩まされる人が増加しており「香害(こうがい)」と呼ばれています。

NPO法人日本消費者連盟が2017年7~8月頃「香害110番」を実施。2日間で電話による相談は65件、メールやFAXを含めると213件。相談の中で最も多かったのは「洗濯物の香り」で、近隣で洗濯物を干したときに漂う洗剤や柔軟剤の香りが、息苦しくなる・頭痛がする・くしゃみがとまらない・吐き気を催す等の症状となって表われるといったトラブルに関する悩み。2日間、電話は鳴りっぱなしだったという記事を読みました。

生活に支障をきたすことも

香り付き商品は、香料をはじめとするさまざまな揮発性の合成化学物質を含んでいます。これらが呼吸によって体内に入ると、喘息やアレルギーなどを引き起こします。健康被害のうち最も深刻なのが「化学物質過敏症(MCS) 」です。

MCSになると、健康な人なら何とも感じないほど微量の化学物質にさらされるだけで、頭痛、思考力の低下、目のかすみや耳鳴り、下痢や便秘、息苦しさ、筋肉痛などの症状が現れます。重症化すると、それまでは問題がなかった衣類や寝具、家具、書籍などにも反応するようになり、日常生活にも支障をきたします。うつ状態になったりする人もいます。また、電磁波過敏症やアレルギー疾患を併発している人も多いです。健康保険で治療は受けられますが、現在のところ特効薬はありません。正確に診断できる医師が少ないのも現状です。いくつもの医療機関を巡った挙句、精神疾患と誤診される人もいます。

化学物質が毎日のように蓄積

「香害」が意識され始めたのは2013年ごろからです。国民生活センターが「柔軟仕上げ剤のにおいに関する情報提供」を発表し2012年に体調不良の相談が急増したことを明らかにしました。

そもそもの始まりはその4年前、2008年にアメリカの大手日用品メーカーが、香りを付けた柔軟剤を発売して大ヒットとなりました。これを見た日本の大手メーカーも同様の商品を発売し、爆発的な売れ行きを記録したのです。洗剤や消臭スプレーなど香り付き商品が次々と発売され、今では香り付きを使うのがごく普通という状況になっています。こうした香りブームの影響で、化学物質過敏症の人はますます生活しづらくなっています。また、そうでない人も、気づかないうちに香り付き商品に含まれる化学物質を、毎日のように体内に取り込んでいます。

続きを読む →



慢性頭痛(医師、医療機関、関連サイト、口コミ) ⇒