ドクターズガイド

おしっこを我慢すると体に良くない?

大切な会議中、渋滞の車中、デートの最中や温かな布団のなか…。
トイレに行きたくても行けない、あるいは行けるけど行きたくないという困った状態に陥った経験は誰にでもあるはず。私たちは、いったい、どれくらいまでおしっこを我慢できるのでしょう?そして、我慢し続けると、いったいどんなことが起こるのでしょう?

●1日に4~5回が平均的

尿をためる膀胱の容量は、年齢や体格によって個人差はありますが成人でおよそ400~500ミリリットルといわれています。これに対して、1日あたりの尿の量は1,500ミリリットル前後。水分をたくさん取るとさらに尿量は増えるので、極限まで我慢しない限り、少なくとも日に4~5回はトイレに行くのが自然といえます。

膀胱は膀胱壁平滑(ぼうこうへきへいかつ)筋という筋肉でできていて、尿の量によって柔軟に伸び縮みするのが特徴です。容量の8割程度まで溜まると筋肉が伸び、この変化を膀胱壁にある受容器が感知。膀胱に尿が溜まったという情報が脳に送られると、脳からは膀胱壁平滑筋に収縮するように信号が送られます。この信号を受けて膀胱の筋肉が収縮すると、尿道にある内尿道括約筋が開いて尿を排出する準備が整います。

●漏れそう…なのに出ない!?

ただし、尿がたまり過ぎて膀胱の筋肉が伸び切っていると、うまく収縮することができず、スムーズに排尿できないことがあります。我慢し続けて、やっとトイレに入ったのに、なかなか尿が出てこないことがあるのは、こうした膀胱の筋肉の伸び過ぎが原因です。たまり過ぎると、自力での排尿が困難になるおそれもあります。気持ちよく排尿するためには、膀胱に尿がいっぱい溜まる前に排尿を済ませるようにしましょう。

一方、尿道には外尿道括約筋という筋肉もあり、おしっこが漏れないように尿道を閉める役割を持っています。また、尿意を我慢するためには、骨盤底筋という筋肉も収縮します。しかし、長時間にわたって尿意を我慢すると、こうした筋肉の働きよりも、膀胱壁平滑筋のほうが優位になり、意に反して尿を漏らしてしまいます。

●我慢すると行きたくなくなる

 

トイレに行きたくても、しばらく我慢していると尿意がおさまったという経験はありませんか?

膀胱の壁は、前述のように引っ張られると薄くなって広がるという特徴があります。尿が溜まっていない状態では、膀胱壁の厚さは1.5センチですが、何と3ミリ程度まで薄くなることができるそうです。いったん尿意を催す量のおしっこが溜まってもトイレを我慢し続けると、膀胱は次第に薄く伸びて容量が大幅に拡大。内圧が下がって、いったん尿意がおさまります。ただし、膀胱が膨らんだだけなので、その後に尿意を催した時には、もはや余裕がない状態になっていることをお忘れなく。

また、ストレスを感じたり緊張したりすると、心理的な作用で尿道壁が収縮します。こうなると、通常は尿意を催さない程度の尿量でも、トイレに行きたくなります。緊張するとトイレが近くなるというのは、体の自然なメカニズムでもあるのです。

続きを読む →



腎臓病(医師、医療機関、関連サイト、口コミ) ⇒