ドクターズガイド

加湿器病 風邪の予防が病気のもとに (2)

■要注意なカビ、菌類

身近な所で発生するカビや菌類のなかで一般的なものについては、知っておきましょう。

レジオネラ

温泉施設などでの発生で死者を出すこともある、危険な細菌です。通常は土や川、湖などに生息していますが、39℃前後で増殖の勢いが増します。
口から摂取しても症状が出ませんが、湯気や霧として空中に浮遊したものを吸い込むと肺に感染を起こします。しかし人から人への感染はしません。

2~10日の潜伏期間を経て高熱、咳、頭痛、筋肉痛、悪感等という、風邪のような症状が出ます。進行すると呼吸困難、胸痛、下痢、意識障害等などを併発し、合併症で命を落とすことがあります。症状が重くなってしまった場合、抵抗力が弱くなっているとき、またお年寄りや子供だと、最高30%もの致死率となりますので、予防には真剣にあたらなければなりません。

ロドトルラ-水まわりのピンクのぬめり

お風呂場の目立たないところなど、つい掃除が行き届かないと、気がつくとピンク色のぬめりがついていることがあります。これはロドトルラという酵母菌の一種で、通常のカビと少し違って十分な栄養がなくても水分だけで増殖し、場合によっては1日で目視できるほど成長することもあります。

この酵母菌自体は人体に害はありませんが、ここを足がかりに、有害なクロカビが発生しやすくなるので、まめに除去が必要です。
清掃は、クロカビが現れないうちに通常の水垢同様クエン酸スプレーをかけてふき取るようにすれば、手間はかかりません。

トリコスポロン クタネウム

カビの一種で、木や畳、布など、広範囲に発生し、温度が20℃~30℃、湿度が60%以上で増殖の進行が速くなります。加湿器病となるのは、多くの場合、機器の内部にこのカビが繁殖してその胞子が空気中に吐き出され、呼吸器に入り込みます。量が少なければ普通の免疫での対抗で済みますが、大量なると免疫過剰→アレルギー症状を起こす、という流れです。
加湿器だけでなく、エアコン内部にも良く見られますので、季節ごとのエアコンクリーニングはきちんとしたほうがよいでしょう。

どこかに少しでもカビを見つけたらこのカビも含まれると考えていいでしょう。換気をする、濡れたところはまめに拭くといった通常の注意を怠らなければ防ぐことができます。