ドクターズガイド

スマホ症候群-それでも離せないツール(1)

スマートフォン(スマホ)が一般の生活の場に登場して10年あまり、もはや「使わない」という選択が難しいほど普及しました。そしていま現在も、機能や形、使い方などが、それぞれ様々な広がりを続けています。ユーザーには毎日のように新しい体験が提供され、人のライフスタイルに影響を与え続けています。しかしながら同時に、技術の進歩につきものの「弊害」もありました。

今回は、こういった弊害のうち、人の健康への影響と、その対策について考えます。

■体に起きること

スマホは新しい道具ですから、操作により体にかかる負荷もそれまでとは違うものがあります。

【目】
・非常に小さい面積の中で細かいものを判別し続ける
・可視光のうち、網膜に最も強いエネルギーを放つブルーライトを発する画面を凝視し続ける
【首】
・自然の形態である前方を見る姿勢ではなく、下を向く姿勢で手もとを見続ける
【肩】
・自然の形態よりも、前方にすぼめる形をとり続ける
【手】
・いずれか一方の手が特定の形で端末を握り続け、場合によっては親指だけを動かし続ける

過去にも、職業や環境によってはどれかがあてはまるという人はあったでしょう。しかし一般の多くの人が、これらすべての負荷を、毎日のように長時間体にかけ続けて過ごすということはありませんでした。従ってその影響についても、これまでとは違うと考えなければなりません。

■精神に起きること

スマートフォンを使っているとき、脳は、人間の歴史上初めて経験する量とスピードで流れこむ情報を、処理し続けています。パソコンが登場したときにも人が扱う情報量は大幅に増加しましたが、時間と場所には制限がありました。しかしスマートフォンは、実質的には睡眠中以外のほぼすべての時間、脳に情報を流し込むことが可能です。そしてこれに気をとられているとき、脳はその処理に手一杯になって、その間は本来バランスをとるべき、精神面でのほかの働きが手薄になっているおそれがあります。

■気づかないうちに起きているかもしれないこと

携帯電話というものが使われだしてからしばしば、構造上発生する電磁波の悪影響が話題にのぼってきました。多いのは、スマートフォンを長時間頭に近づけて通話すると、端末から発せられる電磁波が人体に悪影響を与える可能性があるとされる説です。

この件について、世界保健機構(WHO)は2007年に出された公式な見解で、高圧線の電磁波については小児白血病リスクが上昇する関連を認めていますが、それ以外の健康への影響については、因果関係とみなせるほどの証拠はないとしています。

しかしながら同時に、「非常に強い電磁波を浴びた場合には、筋肉や神経に刺激作用を与える場合があるため、このような作用を与えないための国際的なガイドラインを採用すべきである。」と示しているのも事実です。

極端な警戒はしないまでも、ユーザーとしては悪影響の可能性もゼロとは証明されていない、と認識しておくほうがよいでしょう。

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※WHO(世界保健機関)環境保健基準(クライテリア)No.238 超低周波電磁界(2007年6月)⇒





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