ドクターズガイド

片渕秀隆 医師 (かたぶちひでたか)

片渕秀隆 (かたぶちひでたか) 医師

熊本大学医学部附属病院(熊本県)6病院のクチコミ
副病院長(地域医療連携担当) 産科・婦人科
教授、科長

専門

婦人科腫瘍医学を専門とし、とくに子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がん、絨毛性疾患の悪性腫瘍、良性疾患では子宮内膜症や子宮腺筋症に詳しい

医師の紹介

片渕秀隆医師は、婦人科腫瘍治療で日本をリードする存在で、婦人科病理診断学のエキスパートとしての正確な診断に裏打ちされた治療により子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がん、絨毛性疾患、子宮内膜症・子宮腺筋症の名医として知られる。地元熊本県のがん治療の地域連携クリティカルパス「私のカルテ」の導入に尽力し、その先駆的取り組みにより全国から注目を集める。日本婦人科腫瘍学会の治療ガイドライン作成の責任者として携わる一方で、ライフワークの一つとしてティーンエイジからの「がん教育」に取り組む。その一環として、県内の高校に自ら出向き「産婦人科、子宮、妊娠、そして“がん”そんなの私たちに関係ない。自分が生きていることを奇蹟と考えたことがありますか」というタイトルで、命について考える授業を行っている。

診療内容

同院は熊本県下唯一の特定機能病院として、高度で先進的な医療の研究開発およびその診療への応用実践を推進しており、婦人科進行がんに対する手術件数はがんセンターを含めた全国の上位10施設以内に入る。
同科の診療科長を務める片渕医師はその基本理念を「患者さんへの誠実な対応であり、一視同仁を心に皆が日々努めています」と話す。
同院の婦人科悪性腫瘍に対する治療法としては手術、化学療法、放射線療法、化学放射線併用療法を集学的に駆使し、放射線診断・治療科、消化器外科、泌尿器科や病理部の協力を得て対応している。患者のQOL向上を第一に考え、婦人科がんの基本手術である広汎子宮全摘出術では膀胱機能障害を来さないように骨盤神経叢温存の術式をいち早く導入し、さらに骨盤リンパ節郭清術後に生じる下肢のむくみ(リンパ浮腫)に対して、リンパマッサージなどによる積極的な予防策を2004年から行い、効果を上げている。術後の補助化学療法では外来化学療法センターでの外来治療を積極的に取り入れている。若年者においては将来妊娠・出産が可能であるように妊孕性の温存を考慮した治療を行い、妊娠中に判明した婦人科や他臓器の疾患については周産期センターとの密接な協力関係を樹立し、患者の希望に沿うように尽力している。
同科の外来は、婦人科が腫瘍外来、腹腔鏡外来、一般再来、不妊外来、思春期外来、女性医師担当外来に細分されている。産科では、周産期外来、生殖補助医療 (ART)外来、女性医師担当外来に加え、毎週火曜日午後には生殖医療カウンセリング外来、火・木曜日の午後には不妊看護認定看護師による不妊相談外来を設置。また、九州で5番目、熊本県内で唯一の新型出生前遺伝学的検査(NIPT)を実施している。全国のNIPTコンソーシアムに所属して、4人の臨床遺伝専門医によって患者さんのための検査の目的について時間をかけて説明している。同時に、よりよい遺伝カウンセリングを提供する体制について検討し、その成果をフィードバックして次に検査を受ける人の遺伝カウンセリングのために活用する臨床研究としてNIPTを行っている。
婦人科のがんは年々増加の一途をたどっている。3大疾患である子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がんの全ての症例数が近年増加傾向にあり、同院でも10年前のおよそ2倍に達し、一年間の進行がんの総数は200例を越えている。また、子宮頸がんでは性交渉の若年化も一因となって20~30代の罹患率が急激に高まり、現在、日本における20~30代女性がかかるがんの第1位を占めるに至っている。片渕医師はこうした現状に歯止めをかけるべく婦人科がんの予防にも尽力し、早期発見のための子宮頸がんの検診推進に取り組んでいる。
現在、積極的推奨が控えられているHPVワクチンの接種が子宮頸がん予防の万能策とはいえないため「20歳以上になったら1~2年に1回は子宮頸がん検診を受け、できるなら10歳代でも性交渉を経験した年齢から受診することが理想的です」(片渕医師)
片渕医師は、夏休みの前の約2ヶ月間にはほぼ毎週、熊本県内の高校に出向いて10代からの「がん教育」の授業を行っている。子宮頸がんは若い年齢で性交渉を持ち、パートナーが複数に及ぶことでより危険性が高まることが指摘されている。実際に若い年代の発症が増えている現状を説明し、女子男子ともにそのリスクを理解してもらおうというもの。「子宮頸がんは女性しかかからない病気ですが、男性の存在なくして女性が発症することはほとんどありません」(片渕医師)
高校3年生の45%がすでに男女ともにセックスの経験を持つという東京都のデータからもわかるように、普段の授業では現状を訴えることは難しく20~30代という結婚・出産年齢にいちばん多いがんが子宮頸がんであり、結婚前に、子どもを生む前に、あるいはみごもった状態で子宮を失うことになるかもしれない現実を示さなければならない。その結果、がんの危険因子を正しく理解してくれる生徒が一人でも増えてくれれば本望と片渕医師は言う。
進行した子宮頸がんの基本術式は、広汎子宮全摘出術+骨盤リンパ節郭清術である中で、肺や肝臓への遠隔転移を予防する術式を考案し、実践している。また、妊孕能を温存することが可能な前がん状態や0期子宮頸がんでは、広く行われている子宮頸部円錐切除術にハーモニックスカルぺルを用いることで入院時間の短縮と合併症の軽減を行うとともに、外来で行うことの出来るCO2レーザーによる蒸散術を1991年から導入し、この手技は熊本県では同院のみで行われている。
子宮頸がんが、子宮の本体を支える下3分の1の部分である頸部に発生するのに対し、胎児が育つ部分である体部に発生するのが子宮体がんである。子宮頸がんは20~30代の若い女性が約半数を占めるのに対し、子宮体がんは50~60代に多い。ただ、子宮体がんは約20年前から急増し、子宮頸がんに迫る数となり、それに伴い40歳未満の若い女性の絶対数も多くなっている。
子宮体がんはエストロゲン(卵胞ホルモン)によって発生するタイプとエストロゲンに関係なく発生するタイプに分けられ、前者でリスクが高いのは妊娠・出産歴がない、不妊、肥満等で、糖尿病や高血圧等のメタボリック症候群との関連、乳がん・大腸がんの家族歴との関連も指摘されている。また、タモキシフェンというホルモン剤の投与を受けている乳がんの患者に見つかることも多く、このホルモン剤を服用するのであれば、子宮体がんの検診をセットにすることが必須である。ホルモン治療を受けていない場合でも、乳がんや大腸がんを経験した人やそれらの家族歴のある人は同様である。
治療法は外科療法、化学療法、放射線療法、ホルモン療法の4つがあり、子宮摘出を基本として病状に応じて組み合わせて行う。基本術式は単純子宮全摘出術+両側子宮付属器(卵巣・卵管)摘出術+骨盤リンパ節郭清術である。子宮摘出の術式は、準広汎あるいは広汎も選択肢の1つとして挙げられ、同院では血行性の腟・腟傍結合組織転移を予防する目的で準広汎性子宮摘出術を採用し、同部位の再発率は皆無(2013年までの症例による)という非常によい成績をおさめている。単純子宮全摘出術を行っている欧米では約8%に腟断端再発が報告されていることと比較しても、理にかなった術式と言える。
子宮体がんの進行症例の増加は全国的な傾向であり、同院でもIII期、IV期の症例が占める割合が高まってきている(同院のIII期、IV期の症例が占める割合は1986年~2003年では18.1%、2004年~2008年では28.8%に増加)。その中で中・高リスク群に対して、術後化学療法としてアンスラサイクリン系とプラチナ製剤を中心に、タキサン系薬剤の併用も行って予後の改善を行っている。
増加している40歳未満の症例には子宮温存と出産の実現が最大の課題となる。初期子宮体がんに限られた治療として酢酸メドロキシプロゲステロンが導入され、第4世代プロゲスチンであるジエノゲストの効果も片渕医師のグループの基礎研究で示されている。また、片渕医師達は、子宮体がん発症のメカニズムを解明する研究も進めており、40歳未満の子宮体がんの38.5%に高プロラクチン血症が認められるという研究成果を発表し、高プロラクチン血症に至る病態(下垂体腺腫、甲状腺機能低下症の合併、向精神薬服用など)が、若い女性においては排卵障害を引き起こす一方で、子宮体がんの発症と進展に直接関与している可能性が高いと片渕医師は注意を促している。
若い女性に増加しているがんでは卵巣がんもその1つにあげられる。卵巣がんは自覚症状がないために早期発見が難しく、発見されたときにはがんが進行した状態であることが多い。そのため、サイレントディジーズ(沈黙の病気)、あるいはクリーピング・ディジーズ(忍び寄る病気)といわれている。
卵巣がんは女性の社会進出を背景に急増しており、結婚や出産の機会減少との関連性も指摘されている。というのは、排卵回数が卵巣がんの発症に深く関わっているという学説からである。卵子が卵巣から飛び出すことで排卵するが、その際、卵巣表面に傷がつき、卵巣がんに罹りやすい状態をつくるといわれている。妊娠出産、授乳期間は排卵が抑制されて月経がないが、その期間が長い程リスクは減少する。逆に出産をしなければそれだけ排卵回数は増え、卵巣がんのリスクが高まる。日本の出生率(合計特殊出生率:2012年は1.41)の低下も卵巣がんのリスクを高めていると言ってもいいようだ。そのほか、たばこの煙、アスベストといった化学物質が腟・子宮・卵管という通路を経てお腹の中に入り、排卵によって傷ついた卵巣に付着してがんの発生を促すのではないかと片渕医師は言う。また、卵巣がんには家族性があり、母親が卵巣がんである場合はそうでない場合の3~4倍リスクが高くなる。特定の遺伝子の異常によって家族内に集中して発症することもある(遺伝性乳癌卵巣癌)。両親、祖父母の中に大腸がんあるいは乳がんの罹患者がいると卵巣がんのリスクが高まるなどの他のがんとの関連性も指摘されている。そうした家族の中の女性は定期的に検診を受けてほしいと片渕医師は言う。
初期の段階では症状がないために、腰痛やお腹の張りなどの症状があって卵巣がんが発見された時には病巣が拡がってIII期やIV期になっていることが多く、その割合は3分の2に達する。卵巣がんの進行期別の5年生存率はI期では90%を超えるがII期で70%、III期で37%、IV期で25%である。同院のデータではIII期、IV期でも43%と平均よりも高く、これは下に詳述する2002年から導入したマンシェット式広範囲骨盤腹膜切除術が一因と考えられ、良好な治療実績をあげている。
早期発見がなによりも重要であるため、片渕医師は子宮頸がんの検査の際に子宮体がんや卵巣がんのことも考え、同時に内診(診察)を受け、必要ならば超音波断層検査を行ってもらうべきだと考えている。「子宮頸がんはもとより子宮体がん、卵巣がんという女性の骨盤内臓器に最も多い3つのがんについてはすべてを検査するというトータールケアにすべきです。子宮がん検診を受ける女性も、せっかくの機会なので子宮頸がんだけでなく、卵巣がんなどの検査もぜひ受けていただきたい」と訴え、がん検査を実施している医療機関にもアピールしている。
治療法は1982年に白金製剤のシスプラチン、1997年にタキソールという抗がん剤が導入されて治療効果があがり、ほかにもさまざまな薬を組み合わせて使うことでIII期のケースも生存率40%を超えるまでになっている。抗がん剤治療は卵巣がんに高い効果があり、その後、他のがん治療でも積極的に用いるきっかけともなった。「卵巣がん治療ガイドライン」は、日本婦人科腫瘍学会のガイドライン委員会で、片渕医師が委員長として5年ぶりの改訂作業を行い、2015年春に出版された。尚、「外陰がん、腟がん治療ガイドライン」が世界で初めて2015年夏に出版され、さらに「患者さんとご家族のための子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がん治療ガイドラインの解説」改訂版が2015年末に刊行される予定である。
同院では先進医療に向けた研究にも積極的に取り組んでおり、片渕医師は卵巣がんの基礎研究・臨床研究に四半世紀にわたり特に力を注いでいる。卵巣がんの母細胞に着目した研究を世界に先駆けて1980年代後半から始め、また最近はがん幹細胞をターゲットにした新規卵巣がん治療薬開発の研究にも取り組んでいる。その基礎研究は特許を得るに至り、その理論を展開したマンシェット手技と名付けられた、骨盤腹膜を広範囲に切除する術式を2002年から導入し、臨床的にも予後改善にもつながっており、2014年4月にはこの結果がマスコミにも採り上げられた。総じて、III期、IV期の長期生存者が本院で多いことは特筆すべきことである。
熊本県では2006年12月に「熊本県がん対策推進計画」の取り組みを開始し、連携パスに関しては2008年6月に協議会内にワーキンググループを立ち上げ、47都道府県のトップを切って2010年3月に5大がんの県内共通連携パスである「私のカルテ」を導入し、その先駆的取り組みが全国的に注目を集めている。「私のカルテ」の導入にあたり、2009年4月にはワーキンググループが「相談支援・情報連携部会」として新たなスタートを切り、片渕医師が部会長に就任し「私のカルテ」運用に向けて陣頭指揮をとっている。「私のカルテ」の内容は、患者が記入する「私のプロフィール」のほか、計画策定病院が治療内容や経過を記入する「情報共有書」、5年間(乳がんは10年間)の診療内容を示した「共同診療計画表」に加え、連携パス記入表、薬剤師や看護師などがメッセージを記入するページ、患者の家族から医療者に伝えたいことを記入するページなどで構成され「おくすり手帳」の添付などが同県ならではの取り組みとなっていて、薬剤師や主治医との情報交換ツールとしても活用されている。拠点病院から遠い地域に住む患者は術後に同じ治療方針で自宅近くの開業医で受診できるなどメリットは大きく、緊急時の対応や連絡先もわかりやすく書いてあり、家族も安心できる。医師をはじめ看護師、薬剤師、ソーシャルワーカーがメッセージを書くことで患者の安心につながり、医療スタッフの息が吹き込まれた、生きているカルテになっている。この経験をもとに、片渕医師は2013年10月より、日本癌治療学会のがん診療連携委員会の委員長として、新たに「がん医療ネットワークナビゲーター制度」を導入し、全国的視野で展開している。
片渕医師は代々医師の家の5代目として生まれ、熊本大学医学部に進学、卒業にあたり実家である産婦人科の医院を継ぐために地元に帰ることを迷ったが、母校に残り産婦人科の研修医を経て病理学の道を進む決意をする。その後、アメリカのジョンズ・ホプキンス大学に留学し、婦人科病理学の世界的権威であるロバート・カーマン教授の下で膨大な量と種類の病理組織診断に従事する。「婦人科領域の病理診断では婦人科医のだれにも負けないという自負があるのはこのときの経験のおかげです」と片渕医師は話す。
子宮や卵巣をとるかとらないか、抗がん剤治療や放射線治療などを追加するかどうかを最終的に決めるのは病理組織診断であり、臨床医はその診断に従わなければならない。それくらい重要なものだからと今も自ら毎日全ての症例の標本を顕微鏡でのぞき、病理専門医によって下された診断を臨床医の立場で総合的に判断している。

診療を受けるには

片渕医師は、水曜・金曜の産科・婦人科新来と婦人科再来を担当する。受付時間は8:30~11:00。診療は予約制。

累積症例数または患者数

1986年~2014年(29年間)の累積症例数は、子宮頸がんが1,888例、子宮体がんが839例、卵巣がんが741例で、3大がんの合計は3,468例。

年間症例数

悪性腫瘍患者の治療数(2014年)は、子宮頸がんが100例(34例の0期を含む)、子宮体がんが65例、卵巣がんが35例、外陰がんが2例、卵管がんが2例、絨毛性疾患が1例。
主な手術(2014年)として、広汎性子宮全摘出術が24例、準広汎子宮全摘出術が54例、拡大子宮全摘出術が16例、単純子宮全摘出術が67例。

医師のプロフィール

経歴
1982年 熊本大学医学部 卒業
1988年 熊本大学大学院医学研究科卒業、医学博士
1993年 米国ジョンズ・ホプキンス大学医学部研究員(病理学)
2000年 JICAよりメキシコ女性の健康プロジェクト「子宮頸がんの早期発見と予後改善」の医療支援のため派遣される。
2004年 熊本大学大学院医学薬学研究部教授
2009年 熊本大学大学院生命科学研究部教授

【現職】
熊本大学大学院生命科学研究部産科婦人科学分野、教授
熊本大学医学部附属病院副病院長(地域医療連携担当)
熊本大学医学部附属病院成育医療部門、部門長
熊本大学医学部附属病院地域医療連携センター、センター長
熊本県「私のカルテ」がん連携センター、センター長
愛媛大学・大分大学・島根大学・長崎大学、非常勤講師
所属学会・認定・資格

日本産科婦人科学会(代議員、婦人科腫瘍委員会委員長、産婦人科用語集用語解説集編集委員会委員長、2009~2015年理事)、日本婦人科腫瘍学会(常務理事)、日本癌治療学会(理事)、婦人科悪性腫瘍化学療法研究機構 JGOG(理事)、日本婦人科がん検診学会(副理事長)、日本産婦人科手術学会(理事)、日本臨床分子形態学会(常務理事)、日本婦人科病理学会(理事)、日本胎盤学会(理事)、日本生殖免疫学会(理事)、日本妊娠高血圧学会(理事)、日本癌学会(評議員)、日本がん検診学会(評議員)、日本エンドメトリオーシス学会(世話人)、日本婦人科分子標的研究会(世話人)、日本絨毛性疾患研究会(世話人)、The Japanese Society for the Advancement of Women’s Imaging JSAWI(世話人)、日本産婦人科栄養・代謝研究会(理事)、日本ソフロロジー研究会(理事)、熊本産科婦人科学会(会長)、熊本県母性衛生学会(理事長)、熊本県産婦人科医会(理事)、熊本医学会(監事)
American Association for Cancer Research (AACR)、American Society of Clinical Oncology (ASCO) 、International Society of Gynecological Pathologists (ISGO)、International Gynecologic Cancer Society (IGCS)、International Federation of Placental Association (IFPA) 、Asia-Oceania Research Organisation in Genital Infection and Neoplasia (AOGIN: Board, Research Committee Chair)、The Johns Hopkins Medical and Surgical Association

日本産科婦人科学会専門医、日本がん治療認定機構がん治療認定医、日本婦人科腫瘍専門医、母体保護法指定医

熊本大学医学部産科婦人科学教室同窓会平成6年度・平成15年度学術奨励賞、日本臨床電子顕微鏡学会平成11年度奨励賞、日本臨床電子顕微鏡学会平成16年度論文賞、平成24年度熊本大学特別表彰平成24年度熊本大学医療活動表彰(「私のカルテ」がん連携事業)、平成26年熊本大学医療活動表彰(クリニカルパス推進事業)

■主な主催学会・研究会
2007年 7月 第6回日本婦人科分子標的研究会
2008年 12月 第29回日本婦人科病理研究会
2009年 2月 日本産科婦人科学会熊本地方部会200回記念講演会
2010年 4月 日本産科婦人科学会日独サテライトシンポジウム
2010年 9月 第28回日本絨毛性疾患研究会
2010年 10月 第18回日本胎盤学会
2011年 9月 第12回JSAWI
2011年 10月 第2回Asan-Kumamoto Joint Symposium
2012年 4月 第69回日本生殖医学会九州・沖縄支部会
2012年 5月 第16回Korea-Japan Joint Meeting for Gynecological Pathology,第2回Korea-Taiwan-Japan Joint Meeting for Gynecological Pathology
2013年 6月 第70回九州連合産科婦人科学会
2013年 8月 第4回Asan-Kumamoto Joint Symposium
2013年 11月 第21回日本婦人科がん検診学会
2014年 8月 第11回婦人科がん会議
2014年 9月 熊本産婦人科セミナー2014秋
2015年 5月 第6回Asan-Kumamoto Joint Symposium

主な著書(編集・共著含む)

『卵巣がん治療ガイドライン 2015年版』(2015年 金原出版 )amazonでみる⇒
『今日の診療指針2015年版 子宮肉腫』(2015年 医学書院)
『今日の診療指針2014年版 原発性腹膜癌』(2014年 医学書院)
『子宮体がん治療ガイドライン2013年版 日本婦人科腫瘍学会』(2013年 金原出版 )amazonでみる⇒
『今日の診療指針2013年版 子宮頸癌』(2013年 医学書院)
『今日の治療指針2012年版 外陰・腟疾患』(2012年 医学書院)amazonでみる⇒
『今日の診療のためのガイドライン外来診療2012』(2012年 日経メディカル開発)amazonでみる⇒
『今日の治療指針2011年版 絨毛性疾患』(2011年 医学書院)amazonでみる⇒
『標準産科婦人科学 第4版』(2011年 医学書院)amazonでみる⇒
『産婦人科研修の必修知識 2011 産婦人科検査法』(2011年 日本産科婦人科学会)amazonでみる⇒
『病気の分子形態学』(2011年 学際企画)amazonでみる⇒
『子宮頸癌治療ガイドライン2011年版 日本婦人科腫瘍学会』(2011年 金原出版)amazonでみる⇒
『インフォームドコンセントのための図説シリーズ卵巣がん』(2011年 医薬ジャーナル社)amazonでみる⇒
『NCCNガイドライン日本語版 婦人科がん子宮頸がんスクリーニング』(2011年 監訳)
『産婦人科の実際 別冊 異所性妊娠』(2011年 金原出版)
『卵巣がん治療ガイドライン2010年版 日本婦人科腫瘍学会』(2010年 金原出版)amazonでみる⇒
『患者さんとご家族のための子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がん治療ガイドラインの解説』(2010年 金原出版 )amazonでみる⇒
『今日の治療指針2010年版 子宮内膜症』(2010年 医学書院)amazonでみる⇒
『開腹・閉腹と付属器手術─基本手技の完全マスター産婦人科手術シリーズCGS Now No1. 巨大卵巣嚢腫摘出術』(2010年メジカルビュー社)amazonでみる⇒
『腹式単純子宮全摘出術─必須術式の完全マスター産婦人科手術シリーズCGS Now No2. 手術合併症と術後管理』(2010年メジカルビュー社)amazonでみる⇒
『婦人科病理診断トレーニング What is your diagnosis?』(2010年 医学書院)amazonでみる⇒
『子宮体がん治療ガイドライン2009年版』(2009年 金原出版)amazonでみる⇒
『産婦人科研修ノート』(2009年 診断と治療社)amazonでみる⇒
『必携 ハイリスク妊娠の診療を極める』(2009年 永井書店)amazonでみる⇒
『超音波診断法による子宮内膜症の評価 An Atlas of ENDOMETRIOSIS 第3版 超音波診断法による子宮内膜症の評価 日本語版』(2009年 Informa Healthcare)
『産婦人科の実際 別冊 子宮奇形合併妊娠・分娩』(2009年 金原出版)
『婦人科がん標準化学療法の実際』(2008年 金原出版)amazonでみる⇒
『ここが聞きたい 産婦人科手術・処置とトラブル対処法』(2008年 医学書院)amazonでみる⇒
『子宮腫瘍病理アトラス』(2007年 文光堂)amazonでみる⇒
『産婦人科の実際 別冊 完璧! 産婦人科 ローテート・マニュアル 卵巣腫瘍の術前鑑別断』(2006年 金原出版)amazonでみる⇒
『クリニクカルクラークシップ・ナビゲータ 第2版 基本的臨床能力学習ガイド 熊本大学医学部臨床実習入門コース 産科婦人科診察』(2006年 金原出版)
『病気の形態学』(2002年 学際企画)amazonでみる⇒
『生命を支えるマクロファージ』(2001年 文光堂)amazonでみる⇒
『Biology of Pregnancy-妊娠の生物学- 絨毛マクロファージ』(2001年 永井書店)
『新女性医学大系 第1巻』(2001年 中山書店)
『看護のための最新医学講座 第16巻』(2001年 中山書店)amazonでみる⇒
『新女性医学大系 第12 巻』(1998年 中山書店)
『新女性医学大系 第19巻』(1998年 中山書店)
『産科婦人科学書 婦人科腫瘍学 卵巣の解剖と組織学』(1994年 中山書店)
『最新内科学大系 第16巻』(1993年 中山書店)amazonでみる⇒

Developments in Ultrastructure of Reproduction Macrophages in human chorionic
Villi (Alan R. Liss Inc) 1989年
Growth Factors and the Ovary Immunohistochemical and morphological observations of
macrophages in the human ovary (Plenum Press) 1989年
First Lake Shirakaba Placenta Conference Cytological characteristics and origin of
macrophages in the chorionic villi (Keiseisha) 1989年
Ultrastructure of Smooth Muscle Ultrastructure of smooth muscle tissue in the
female reproductive tract: uterus & oviduct (Kluwer Academic Publisher) 1990年
Second Lake Shirakaba Placenta Conference Biological functions of macrophages in
the chorionic villi (Keiseisha) 1990年
Assisted Human Reproductive Technology Reproductive Health Technology Peritoneal
macrophages in endometriosis (Hemispheral Publishing Corp.) 1990年
The Treatment of Endometriosis and Other Disorders and Infections Ultracytochemical
observations of endogenous peroxidase activity of peritoneal macrophages in the
patients with endometriosis (The Parthenon Publishing Group Ltd.) 1991年
Recent Advances on the Pathophisiology of Pregnancy Atherosis is not the major
placental change in EPH gestosis (Simul International Inc) 1997年
Recent Advances in Microsopy of Cells, Tissues and Organs The Female Reproductive
System Morphodynamics of macrophages in the female genital tract (Antonio Delfino
Editore) 1997年
Microscopy of Reproduction and Development A Dynamic Approach Ultrastructure of
human ovulation: histofunctional parameters (Antonio Delfino Editore) 1997年
New Horizons in Reproductive Medicine An in vivo and in vitro study of celomic
metaplasia theory: a morphological approach (The Parthenon Publishing Group Ltd.)
1997年
The Macrophages Macrophages in reproductive biology (Oxford University Press) 2002年
Advances in Fertility and Reproductive MedicineH Clinical use of cytokines in
ovulation induction (Elsevier, Amsterdam) 2004年
Endometrial Cancer Management of uterine sarcoma (Future Medicine)
2014年
Epithelial Tumours and Precursors. WHO Classification of Tumours of Female Reproductive Organs Tumours of the uterine corpus. International (Agency for Research on Cancer)
2014年
Endometriosis-Pathogenesis and Treatment Pathological aspect and pathogenesis (Springer)
2014年
Precancerous Lesions of the Gynecologic Tract: Diagnostic and Molecular Pathology Precancerous lesions of the gynecological tract: diagnostic and molecular pathology (Springer)
2015年

予防に心がけたいこと

子宮頸がんは個人のレベルで予防できる唯一のがんである。先ず、検診によって早期発見が可能である。20歳以上になったら1~2年に1回の子宮頸がん検診を受ける。できれば性交渉を経験した年齢から始めることが理想である。また、性交渉経験(sexual debut)前の10歳以上の女児や若い女性については、ワクチン接種による予防が可能である。
子宮頸がん検診は子宮の出口の表面から細胞を取って調べる検査で、検査そのものは2~3分で済み、受診者の負担も少なく簡易である。他のあらゆる検診と異なり、がんができている場所を直接見て、疑わしい部分の組織を取って検査することができるので発見の確率も非常に高い。費用も安く(検診事業の中で受診すると約千円で、特定の年齢には無料クーポン券も配布)、検診を受けていれば早期発見が可能であり、がん検診として最も適したものと言える。
その際、できれば子宮体がんや卵巣がんに関しても同時に検診を受けることをお勧めする。とくに、子宮体がんと大腸がん、子宮体がんと乳がん、あるいは卵巣がんと乳がんにかかりやすい家系があることが報告され、関連する遺伝子も同定されていることから、家族の中に大腸がんや乳がんの罹患者がいる場合はとくに診察を受けることが重要である。産婦人科の受診はどうしても敬遠されがちだが、自分の生殖臓器を守る検診は年に1回と割り切り、ぜひ足を運んでほしい。

費用のめやす

子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がんで手術のみの場合、3割負担で約60万円(DPC計算)。
子宮頸がんの放射線治療の場合、3割負担で約70万円(DPC計算)。
卵巣がんの1回の化学療法(1泊2日)の場合、3割負担で約8万円(DPC計算)。

発信メディア(ホームページ、ブログ、Twitter、facebook等)

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