ドクターズガイド

渡邉賀子 医師 (わたなべかこ)

渡邉賀子 (わたなべかこ) 医師

麻布ミューズクリニック(東京都)
名誉院長 女性内科、漢方内科

専門

漢方医学、冷え症

医師の紹介

渡邉賀子医師は1997年に北里研究所・東洋医学総合研究所にて日本初の「冷え症外来」、2003年に慶応義塾大学病院漢方クリニックにて女性専門外来「漢方女性抗加齢外来」の開設にそれぞれ携わる。2004年には女性専門外来の麻布ミューズクリニックを開院。現在は、同クリニックや熊本の帯山中央病院(院長)・慶応義塾大学病院(非常勤講師)での診療のほか「血めぐり研究会」の主任研究員を務めるなど、より健康で美しい女性の一生をサポートするための診察・研究活動を続ける。

診療内容

女性専門外来の同クリニック名誉院長として、女性の健康と美をサポートする診察を行う渡邉医師。その診療は、漢方薬を使った漢方治療が中心である。
「女性の心身の不調の場合、あちこちの診療科をまわった挙句、どこでも『異常なし』と言われて治療の対象とならないことも少なくありません。漢方では、実際につらい症状があれば、漢方医学的診察をして漢方薬を処方したり、生活の見直しのアドバイスをするなどして、解決方法を一緒に見つけていきます。また鍼灸治療を併用することもあります」(渡邉医師)
病気や症状はもちろん、体質や性格といった一人ひとりの背景も含め、女性の身体と心を総合的にとらえた診察・治療を行う。さらに疾患治療だけでなく、疾病予防と健康維持を目的にしているのも特徴的である。
「漢方には『未病』という考え方があります。未病とは、病気と診断される前に表れるさまざまな不調のこと。この未病の段階で治していくことが大切で、それによって疾病予防や健康維持ができると考えられています。冷え症も未病のひとつであり、身体が冷えるだけでなく、さまざまな疾病の元になっているのです。そして、冷え症の大きな原因は過労やストレスによる自律神経やホルモンのバランスの変化。心の問題も、身体の不調と大いに関係しているのです」(渡邉医師)
ホルモンなどの微妙な変化に左右される心身の不調は、臓器や細胞の異常をチェックする西洋医学的な検査だけでは捉えきれないことも少なくない。「不定愁訴(とりとめのない訴え)」「自律神経失調症」という病名でひとくくりにされてしまうことがほとんどであり、その治療の手立てがないものも多いのだという。
「一方『心身全体のバランスを診る』という漢方医学では、明らかな異常個所がなくても、心身のアンバランスを整えていくことで治療ができます。豊富な漢方薬を処方したり、生活習慣を見直すなどによって、諸症状を改善できることが多いのです」(渡邉医師)
漢方というと煎じ薬をイメージする人も多いかと思うが、同クリニックで処方されるのは、エキス剤(煎じ薬を濃縮し、顆粒状などにしたもの)がほとんど。安全性も高く、手軽に飲めるのが特徴である。
「漢方薬は、自然の生薬を使った副作用の少ない薬身体のバランスを整えていくことです。症状や病気にもよりますが、慢性疾患の場合は効果が表れるまでに時間がかかることも。まずは約2週間試して副作用の有無や効き目を確認し、その人に合った薬を見つけていきます。3ヵ月くらいすると、効果が実感できると思います。ただし風邪、腹痛など急性初期の症状の場合、すぐに効き目を感じることも多いんですよ」(渡邉医師)
なお、診察の際は血液検査を実施し(3ヵ月以内に検査をした場合は、その結果を持ってくれば検査は不要)、西洋治療薬のほうが効果的な病気や症状には、そちらを処方することもある。どのような訴えでもあっても大切な材料としてアプローチしていく漢方医学を中心に、辛い症状を抱える女性を丁寧に診察する――そんな同クリニックには今日も「心身ともに健康で美しくありたい」と願う女性の来院が後を絶たない。

診療を受けるには

初診は要予約。診療時間は、火曜・木曜11:00~15:00・16:00~20:00、金曜・土曜11:00~16:00、第1・3水曜17:30~20:00、第2・4水曜11:00~17:00。※月・日曜・祝休診。
渡邉医師の診察は、第2・4水曜(再診のみ)

累積症例数または患者数

約52,326件(2005年~2012年)

年間症例数

約2,086件(2012年)

医師のプロフィール

経歴
1987年 久留米大学医学部 卒業
1987年 熊本大学第三内科入局
1990年 近畿大学東洋医学研究所 助手
1993年 北里研究所東洋医学総合研究所 研究員
2003年 慶応義塾大学医学部漢方医学講座 非常勤講師
2004年 麻布ミューズクリニック開業
2011年 医療法人祐基会 帯山中央病院 院長
所属学会・認定・資格

日本東洋医学会専門医・指導医、和漢医薬学会評議員、女性医療ネットワーク理事、ABH(American Board of Hypnotherapy)認定ヒプノセラピスト

主な著書(編集・共著含む)

「あなどらないで。その『不調』」(2013年U-CAN)amazonでみる⇒ 
「『「未病』を自分で治す149の養生法」(2012年 主婦と生活社/共同監修)amazonでみる ⇒
『女性ホルモン力を上げて若返る』(2012年 宝島社)amazonでみる⇒
『40歳から女性ホルモンを増やして若返る本』(2012年 宝島社)amazonでみる⇒
『妊活一年生~『いつか』産むために、「いま」から始めるカラダ準備』(2012年ワニブックス)amazonでみる⇒
『あたため美人の冷えとりbook カンタンアイディア73』(2012年 日本文芸社)amazonでみる ⇒
『冷え性を治す64のワザ+α』(2010年 保健同人社)amazonでみる ⇒
『体を温めると美人になる』(2010年 幻冬舎)amazonでみる ⇒
『冷えない!太らない!血めぐり美人のヒミツ』(2008年 小学館)amazonでみる ⇒
『体のなかからキレイになる漢方的暮らし』(2008年 亜紀書房)amazonでみる ⇒
『「脱・冷え症」で、さびない、むくまない、太らない』(2007年オレンジページ)amazonでみる ⇒
『10パーセント脱力生活 カラダ篇』(2007年NHK出版)amazonでみる ⇒
『女性ホルモンですっきりキレイ』(2005年ナツメ社)amazonでみる ⇒
『きれい&元気になる冷え症解消法』(2002年 池田書店)amazonでみる⇒
『冷え症で悩む人に』(2000年NHK出版)amazonでみる⇒

予防に心がけたいこと

冷え症の大きな原因となっている、生活環境や精神的ストレス。とはいえ、それらをすぐに改善することは難しい。そこで、誰でも簡単にできることとして提案するのが「まず、カラダを温めよう」ということ。
そのために大切なのは「朝ごはん」「運動」「お風呂」。
「忙しくて一年中シャワーだけ」という女性も多いが、お風呂はとても大切。お風呂に入ったときの「ほーっ」とする感じがポイントで、その「ほーっ」が、交感神経から副交感神経に切り替わる大事なきっかけになる。また、水圧でむくみが取れたり、浮力で腰の筋肉の血流が良くなったりというメリットも。ただし、熱いお湯だと逆効果なので、ぬるめのお湯にゆっくり入ると良い。
食べ物ではショウガ。身体を温め、食事にも取り入れやすいので高ポイント。胃腸にもやさしいため、味噌汁やおひたし、紅茶に入れるなど……。皮の部分にも薬効成分が多いため、皮ごと使うとより効果的。トウガラシやニンニクにも温める作用があるが、胃の弱い人には向かない。また、朝は温かいスープを飲むと良い(朝いきなり冷たいものを飲んでしまうと、それを温めるのに多くのエネルギーを使ってしまうため)。夕食としては、温かくて味のバリエーションがあり、野菜やたんぱく質が多く摂れる鍋がおすすめ。ちなみに、炭水化物は夜に食べると消化・燃焼せずに体に溜まってしまうので、翌朝雑炊やうどんにして摂ると良い。

費用のめやす

保険診療。予約料として初診3,000円、再診300円必要。