ドクターズガイド

清水公也 医師 (しみずきみや)

清水公也 (しみずきみや) 医師

北里大学病院(神奈川県)24病院のクチコミ
眼科
教授

専門

白内障、屈折矯正手術

医師の紹介

清水公也医師は、白内障手術、屈折矯正手術のエキスパートであり、国内における超音波白内障手術及びLASIK手術のパイオニアとして知られる名医である。IRSJ(国際屈折矯正学会)を主宰するなど屈折矯正手術についての正しい情報発信や啓蒙などに努め、その普及に貢献している。前職の武蔵野日赤病院眼科部長時代には濁った水晶体を超音波によって小さく砕いてから取り出すという超音波水晶体乳化吸引術を日本でいち早く取り入れ、白内障日帰り手術で一時代を築いた。

診療内容

白内障は眼の中にある水晶体という部分が濁って視力が低下する病気で60代で60%以上、70代では90%以上の人が罹患しているといわれる。進行すると視野が白くかすみがかかったようになり、失明の原因の第1位を占めるが、現在は手術によってほぼ元通りに治すことができる。手術では濁った水晶体の内容物を取りだし、替わりとなる人工の眼内レンズを入れて視力を回復させる。手術の際、以前は水晶体を丸ごと取り出していたが、その際、切開する角膜の傷口がどうしても大きくなってしまう。その改善法として水晶体を超音波によってあらかじめ小さく砕いてから取り出すという方法(超音波水晶体乳化吸引術)があみだされた。清水医師は前職の武蔵野赤十字病院眼科部長時代にこの手術法を国内でもいち早く取り入れ、日帰り手術に成功している。傷口はそれまで6㎜以上必要だったが、超音波で砕くことで3㎜と半分以下の切開創ですむようになり、しかも無縫合であるため傷の回復が早く、入院の必要がなくなったことが大きい。人工レンズも二つ折りの半月型にして入れて中で広がるタイプが開発され、小さな切開口でも手術が可能となっている。当時は大学病院でも行われていない最先端の手術法として注目され、清水医師のもとで研修を希望する医師が後を絶たなかった。
現在、清水医師が科長を務める同科では切開創が2㎜という極小切開手術も手がけるなどできるだけ低侵襲の手術を行うと同時に、術後の快適性を追求し、眼鏡なしで遠近ともに見えるよう多焦点レンズの採用にも積極的に対応している。単焦点レンズでは遠くに焦点を合わせた場合、手元がはっきり見えない。そのため近用の眼鏡が必要になる。逆に近く焦点を合わせた場合は遠用の眼鏡が必要だが、多焦点レンズにすることで遠近両方が見やすくなり、眼鏡を使用しなくてもすむケースが増えるのだ。
清水医師は患者のライフスタイルに合った適切なレンズ選びができるよう十分な説明と豊富な経験に基づいた適切なアドバイスを行っている。同院では清水医師の方針で人工レンズそのものにもこだわり、最高級の眼内レンズを使用している。また、他院で行った白内障手術による不具合(両眼の視力バランスの不均衡など)のリカバリー手術にも応じている。
術後は通院が必要となるが、できるだけ早く紹介医のもとに帰って受診できるよう便宜を図っている。
角膜屈折矯正手術はレーザーによって角膜の形状を変えることで屈折率を変化させて視力を回復するという手術で、同院では最新鋭のエキシマレーザーを用いたLASIKや眼内コンタクトレンズによる治療を行っている。エキシマレーザーではミクロン単位の制御ができるため、非常に精密な手術が可能である。
エキシマレーザーを使った角膜屈折矯正手術は、角膜フラップを作る方法と作らない方法とがある。作らない方法はPRK(光学的角膜表層切除術)と呼ばれ、角膜上皮層の中央部にエキシマレーザーを照射して角膜の表面をわずかに削り、角膜表面のカーブを変えることで近視、遠視、乱視等の矯正する。一方、従来のLASIKは角膜によるフラップ(ふた)を作製してからレーザー照射を行う。PRK、LASIKそれぞれに長所、短所があり、PRKではフラップを作るためのリスクがないというのが最大のメリットであるほか、角膜の強度が保たれるという長所がある。角膜が薄くてフラップを作る厚さがない人や、激しい運動などでフラップがずれる可能性がある人に適する。一方のフラップを作るLASIKは角膜上皮が残るため、術後の痛みや感染症の心配が少なく、視力回復までに時間がかからないというメリットがある。それぞれ手術を受ける人のライフスタイルや角膜の状態によって適切な術式を選択することが望ましい。
清水医師は一般的なLASIKはもとより、眼に外傷があったり強い近視で視力低下が著しいスポーツ選手などに対するPRKにも高い実績を持つ。
また、角膜屈折矯正手術でも視力が回復できない強度の近視の場合には眼内コンタクトレンズを移植する手術を行っている。3㎜ほど角膜を切開してそこから円筒状にしたレンズを差し入れ、角膜と水晶体の間に固定させる手術で、レンズはコラーゲン共重合体であるコラマーという柔らかい素材でできていて、生体の親和性も高い。必要なときにはレンズを取り除いたり、交換することも可能である。また、角膜に疾患のある場合にも対応している。
清水医師の医療哲学は「最新機器と最新治療をもって最高の医療を提供すること」である。医療の世界にも技術革新の波がおし寄せているが、常にその最先端の治療法について検討、吟味してよいものとわかれば、いち早く患者に提供をしたいと考えている。それが患者の負担軽減につながり、よりよい結果をもたらすと信じているからにほかならない。

★2008年に安全性の点でLASIKは中止、現在(2013年~)はflapを作らない新しい角膜屈折手術SMILEを本邦で初めて行っている。

診療を受けるには

紹介状受付は11:00まで。清水医師は水曜の午前(初診)と午後(角膜・屈折矯正の専門外来)を担当。屈折矯正手術希望の場合は受診の10日前からコンタクトレンズ装用を中止する。

年間症例数

白内障手術:3,096件(2014年度)、屈折矯正手術:173件(2014年度)

医師のプロフィール

経歴
1976年 北里大学医学部 卒業
1978年 東京大学医学部眼科学教室
1984年 東京大学医学博士
1985年 武蔵野赤十字病院 眼科 部長
1998年 北里大学医学部眼科学教室 主任教授
所属学会・認定・資格

日本眼科学会専門医・評議員、日本眼内レンズ屈折手術学会名誉理事、日本角膜学会評議員、日本眼光学学会理事、アジア太平洋白内障・屈折手術学会役員、米国眼科学会会員、米国眼内レンズ屈折手術学会会員、欧州白内障屈折手術学会会員、IRSJ(国際屈折矯正学会)主宰、社会福祉法人ねむの木学園理事、財団法人アイメイト協会理事、第31回日本眼科手術学会会長、第67回臨床眼科学会会長

予防に心がけたいこと

白内障の原因の90%は加齢が原因だが、糖尿病や目の外傷、アトピー性皮膚炎などやステロイド剤・抗精神薬の副作用、ブドウ膜炎、網膜剥離などが原因となることもある。とくに糖尿病の人は血糖コントロールを行い、白内障の進行をおさえることが大切である。
白内障の手術の際、症状が進行して水晶体が固くなると超音波吸引に時間がかかり、角膜内皮細胞や虹彩の術後の炎症が強くなる場合があるので、手術をあまり先送りするのもよくない。手術のタイミングは専門医とよく相談して決めることが大切である。

費用のめやす

白内障手術では一眼につき3割負担で45,000円前後、1割負担で15,000円前後。多焦点レンズを使用した場合は高度先進医療により、片眼で25万円、両眼では50万円。検査費用は別途かかる(1割負担で2,500円程度、3割負担で7,000円程度)。入院が必要な場合は入院費用が加算される。「多焦点眼内レンズを用いた白内障手術」は先進医療であり、同院は認定医療機関として生命保険の先進医療特約を適用することができる。LASIK及び眼内コンタクトレンズの手術には保険は適用されず、自費診療となる。