ドクターズガイド

栗原英夫 医師 (くりはらひでお)

栗原英夫 (くりはらひでお) 医師

栗原クリニック(岩手県)
院長 甲状腺内科・外科

専門

甲状腺疾患(内科・外科)、放射性ヨード治療

医師の紹介

無痛性甲状腺炎の発見者で、世界初の甲状腺疾患の患者向け書籍を執筆出版したことで知られる、甲状腺疾患の専門医。自ら開設した医院で診療するほか、その診療を支援する「栗原甲状腺研究所」を併設。甲状腺疾患に関する検査および検査法の研究を行い、国内外の学会で出席・発表するなど積極的な研究活動も行ってきた。東北地方はもとより、全国から栗原医師の診療を求めて患者が訪れている。ベストドクターズ(Rマーク)として認定された「医師が選ぶ名医」でもある(米国ベストドクターズ社による)。

診療内容

何らかの原因で甲状腺ホルモンが増えすぎたり、少なすぎたりするため、全身に変調をきたしさまざまな症状が現れる甲状腺疾患。栗原医師は本疾患を専門とするクリニックを開設し、診療を続けてきた。同院のHPでは「ビルの中に開業している小さな医院」とうたっているが「ビル内」とのイメージに反し、そこで行われているのは国際的に見ても意義のある診療内容である。併設の「栗原甲状腺研究所」では甲状腺疾患の検査や検査法に関する研究を行うなど、栗原医師は診療レベルを維持・進化させるために、臨床研究にも積極的に取り組んできた医師である。
同院では、バセドウ病(甲状腺のホルモンが多すぎる甲状腺機能亢進症の代表)、橋本病(甲状腺ホルモンが少なすぎる甲状腺機能低下症の代表)、種々の甲状腺炎、甲状腺がんなど、甲状腺疾患全般について診療を行う。検査としては甲状腺ホルモン検査、血液検査、甲状腺I-131 摂取率検査(微量の放射性ヨード(I-131 )を用い、バセドウ病の診断が確実になる検査)、甲状腺I-131 シンチグラム検査(I-131 の甲状腺への取り込み方で甲状腺の大きさや形を調べる)などを実施している。治療には放射性ヨード治療(バセドウ病治療の中で最も安全で有効とされる)のほか、甲状腺手術については週3日提携病院へ同院の医師が出向いて施行する(同院に入院施設はないため、手術適応や重症の患者は市内の提携病院に入院となる)。
甲状腺ホルモンは人間のあらゆる臓器にかかわるため、その分泌に変調が生じれば身体全体にさまざまな影響を及ぼし、他の病気と間違えられることが多い。例えば、バセドウ病では少し動いただけでドキドキして頻脈となるため心臓病と誤解されたり、やたらと喉が渇くので糖尿病と間違うこともある。高齢者にいたっては痴呆症と勘違いされる可能性も高い。「甲状腺の病気は他の病気と間違えやすいからこそ、正しく見極めるには甲状腺専門医を受診することが欠かせません。甲状腺疾患の専門病院であれば、適切な検査や診断、治療方針を得るのにわずか1時間ほどですむのです」と栗原医師は語る。
同院では甲状腺ホルモン検査、血液検査の結果を、当日の診療に間に合うよう迅速に出している。これにより来院回数が少なくて済み、受診当日のうちに診療方針を決めることが可能となっている。また、電話による検査結果の連絡や治療の相談も活用されている。
栗原医師によると、甲状腺疾患=不治の病気だと思われていることも大きな偏見であるという。「実際には、専門医による適切な治療を受ければ、甲状腺の病気は決して治らない訳ではないのです。中には服薬が数年など長期にわたるケースもあり、特に甲状腺機能低下症では薬を生涯飲む場合もあります。だからといって、不治の病というイメージから「薬を飲まないと生きていけない」と悲観的になることはありません。毎日の食事や睡眠と同様に「足りない分(薬)を補い(飲んで)、元気になろう」と発想を転換し、日常生活に自然に服薬を取り込むことが大切です」と栗原医師は語る。
さらに、甲状腺の病気にかかると妊娠・出産が難しいと思い込む女性が多いことも、迷信の一つであるという。「たとえば橋本病では、甲状腺ホルモンが不足した場合でも薬を1日数錠飲めば問題はないのが本当のところです。しかし、必要以上に難病扱いされるから患者が悲観的になってしまう。これは大きな誤解です」(栗原医師)。日ごろの診療において、栗原医師は「甲状腺の病に悩む患者さんが安心して診療を受け、納得していただけるように心がけています」と語る。
甲状腺の病気に対する誤解を解き、患者の不安を取り除くことを第一とする医師ならではの方針と言えよう。

診療を受けるには

栗原医師の診療は、月曜~土曜 8:00~11:30、14:00~16:30(木曜の午後を除く)電話予約がないと長く待つ場合がある。紹介状や他院で処方された薬などがあれば持参のこと。

医師のプロフィール

経歴
1954年3月 東北大学医学部卒業
1954年4月 東北大学医学部桂外科教室に入局
1960年1月 医療法人財団野口記念会野口病院副院長(大分県別府市)
1965年12月 岩手県立中央病院(甲状腺疾患)
1969年 アメリカ甲状腺学会会員に選出
1981年7月 栗原クリニックを開設

※最近では中国の吉林大学医学部および哈爾濱(ハルビン)医科大学の名誉教授として、中国での甲状腺臨床の進歩に協力している。
所属学会・認定・資格

日本甲状腺外科学会名誉会員・同専門医、日本甲状腺学会名誉会員・同専門医、日本内分泌学会功労評議員、日本内分泌外科学会特別会員、日本臨床外科学会評議員、アメリカ甲状腺学会会員

予防に心がけたいこと

甲状腺の病気=不治の病と思い込んでいる人が多く、妊娠できない、出産できないといった誤解も後を絶たない。甲状腺の病気にかかっても、専門医による適切な指導・治療があれば妊娠・出産は問題ないという正しい認識を持ってほしい。ただし若い女性の場合、甲状腺機能が低下すると妊娠しにくく流産しやすくなるので、機能低下がわかったらすぐに治療することが大切である。そのほか、橋本病ではヨードの過剰摂取に注意が必要。コンブなど海草類を大量にとると甲状腺の機能を抑えてしまうが、普通に食べる限り問題はない。

費用のめやす

[下記いずれもすべて保険適応]甲状腺部分切除術、甲状腺腫摘出術、バセドウ甲状腺全摘(亜全摘)術、甲状腺悪性腫瘍手術、放射性ヨード内用治療、薬剤治療

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日本甲状腺学会: