ドクターズガイド

松久宗英 医師 (まつひさむねひで)

松久宗英 (まつひさむねひで) 医師

徳島大学病院(徳島県)4病院のクチコミ
内分泌・代謝内科 糖尿病臨床・研究開発センター 
センター長 特任教授 糖尿病外来

専門

糖尿病、代謝学、先進糖尿病治療

医師の紹介

松久宗英医師は広く世界に目を向け、糖尿病予防と対策に尽力する。徳島県内はもとより全国から糖尿病患者が訪れる糖尿病臨床・研究開発センターにおいて、検診による早期発見と予防、診察、合併症予防に至るまでトータルにかかわってきた。近年では海外からの観光客・受診者を呼びこむ医療観光(メディカルツーリズム)にも力をいれ、アジアでの医療貢献をめざしている。糖の流れの調節因子の解明、細胞内ストレス応答とインスリン作用、膵移植先進糖尿病治療、糖尿病と動脈硬化危険因子の解明などの研究実績も多い。

診療内容

アジアを中心に世界中で爆発的に糖尿病患者が増加する現在、糖尿病の予防は世界的な重要課題となっている。同院では、国内で他に例をみない戦略的研究体制として「糖尿病臨床・研究開発センター」を設立し、糖尿病の発症から血管合併症予防まで、多角的に活動を行っている。徳島県は糖尿病死亡率ワースト1が約20年続いている背景があることから、地域医療を牽引する同院はその治療・研究のレベルも高い。
同センターにおいてセンター長を務める松久医師は次のように語る。「診療分野では3つのことを推進しています。第一に糖尿病臨床に関連する先進性の高い機器や指導法を導入し、同院の糖尿病診療のレベルアップとともに専門医や療養指導士など人材育成を進めること、次に糖尿病診療に際して診療科間で連携を行うInformation Communication Technology (ICT)を活用したシステムを構築し、徳島県下で徳島糖尿病克服ネットワーク(ToDOネット)として展開することにより地域の糖尿病診療のレベルアップを図ること、そして最後に糖尿病に注目した医療観光(メディカルツーリズム)を大学および県下医療機関で成功させることです」
同センターでは、内分泌・代謝内科とともに先進性の高い糖尿病診療をめざし、1型糖尿病診療におけるカーボカウント法の確立、インスリンポンプ療法の標準化による推進、持続血糖モニタリングの外来応用を積極的に行っている。また、人工膵島を用いた糖尿病の病態評価や周術期管理も行っている。また、糖尿病とメタボリックシンドローム患者およびその予備軍に対して血管障害検診を推進しているが、その対象として外国人も視野に入れる点が特徴的である。松久医師の語る「医療観光」とは、医療サービスを目玉に日本へ外国人観光客を呼び込む新産業戦略の一つ。日本有数の糖尿病研究・検査機関を有する施設ならではの診療ノウハウを生かし、週1日(金曜日)受け入れ枠を設けている。問い合わせには中国語でも対応可能で、この10年で糖尿病患者が5倍に増えた中国人へ積極的に門戸を開放している。「徳島から世界に目を向け、糖尿病診療の最高峰になることをめざします」と松久医師は言う。
もちろん日本人向けのメタボリックシンドローム検診も充実している。併設の「アンチエイジング医療センター」は最新の検診機器や診断装置を用いてメタボリックシンドロームの病態評価と早期動脈硬化症の検出を行い、健康増進、心血管病予防、メタボリックシンドローム発症予防対策を進めている。ここでは松久医師はセンター長を兼任する。また、同院では「フットケア外来」も2005年より併設した。専門資格を持つ看護師がケアや指導を行うことで、糖尿病合併症である末梢神経障害を早期発見し、足の見方・ケアの方法だけでなく糖尿病に対する知識や自己管理を維持できるよう支援するという。
今後の糖尿病診療のあり方について、松久医師は次のように見解を述べている。「糖尿病診療は、次々と有効な新薬や治療法が登場し、大きな変化の時期を迎えています。しかし、患者は増加する一方で、重篤な合併症患者も年々増加しているのが現状です。今後の糖尿病診療には、適切な薬剤選択のために精度の高い糖尿病病態の評価法の開発、血管合併症のリスク解析と早期診断、先進医療機器や治療法の積極的導入が欠かせません。こうした試みから、糖尿病診療の明日を変える成果を打ち出していきます」
糖尿病克服へ向けて常に最新の知見を取り入れ続ける松久医師の姿勢に、同疾患の明るい未来を期待したい。

診療を受けるには

松久医師は同院糖尿病外来で診察を行う。初診再診ともに水曜。予約はFAXで対応可能(HPのPDFファイル、もしくは予約票コピーへ記載しFAX送信のこと)

累積症例数または患者数

1型糖尿病患者数:150例(膵臓移植患者20例、インスリンポンプ患者20例)
2型糖尿病患者数:3,000例以上

年間症例数

入院糖尿病患者:150例(内インスリンポンプ導入10例、人工膵島検査15例)
外来糖尿病患者:200例

医師のプロフィール

経歴
1987年3月 岡山大学医学部卒業
1996年2月 大阪大学博士(医学)
1987年7月 関西労災病院内科
1988年7月 八尾市立病院内科
1990年7月 大阪大学医学部第一内科研究生
1993年10月 カナダトロント大学医学部生理学教室 客員研究員
1995年9月 大阪大学大学院医学系研究科病態情報内科学(旧第一内科) 医員
2003年8月 大阪大学大学院医学系研究科病態情報内科学(旧第一内科) 助手
2009年4月 大阪大学大学院内分泌代謝内科学 講師
2010年1月 徳島大学 糖尿病臨床・研究開発センター診療部門長・特任教授
2011年1月 徳島大学病院臨床試験管理センター副センター長
2011年4月 徳島大学病院アンチエイジング医療センター副センター長
2014年1月 徳島大学糖尿病臨床・研究開発センターセンター長・特任教授
2014年4月 徳島大学アンチエイジング医療センターセンター長
所属学会・認定・資格

日本内科学会四国支部評議員・認定内科医、日本糖尿病学会学術評議員・専門医・研修指導医、日本糖尿病合併症学会、米国糖尿病学会、日本糖尿病情報学会理事、日本移植学会・移植認定医、日本膵・膵島移植研究会世話人、日本内分泌学会、日本肥満学会教育委員会委員・肥満症専門医、日本成人病(生活習慣病)学会評議員、日本臨床栄養学会評議員、徳島県糖尿病協会会長、徳島県医師会糖尿病対策班副班長

予防に心がけたいこと

欧米型食生活や運動不足など、日常生活の改善が第一である。たった500歩の歩行の改善で徳島県では肥満者や糖尿病患者の増加が抑止された。体重を増やさないことを目標に、当たり前のことを日々積み重ねることが健康を維持する。糖尿病になっても、定期的な健診で合併症を症状が出る以前に見つけることも大切。自ら進んで、定期的に眼科受診、尿検査、頸動脈エコー検査を行っていただきたい。

費用のめやす

診療はフットケアを含め保険診療範囲内で行う。肥満者、糖尿病患者を対象としたメタボリックシンドローム検診は同院アンチエイジング医療センターで行う。
Aコース(基本)48,300円、Bコース(糖尿病患者用)44,100円、Cコース(Aコース+心エコー)54,600円、Dコース(Bコース+心エコー)51,450円(いずれも税抜、昼食代込)。
PET-CTによるがん検診、遺伝子解析による合併症リスク評価もオプションで可能。