ドクターズガイド

寺本民生 医師 (てらもとたみお)

寺本民生 (てらもとたみお) 医師

寺本内科歯科クリニック(東京都)1病院のクチコミ
院長 内科

専門

内分泌・代謝(脂質異常症)・動脈硬化

医師の紹介

脂質異常症や動脈硬化、糖尿病などの生活習慣病全般を長く診療してきた寺本民生医師。現在も帝京大学の理事・名誉教授、臨床研究センター長を兼任するとともに、クリニックでは患者一人一人と向き合う診療を心がけている。診療の基本は、薬剤をむやみに使わず、まずは食事、運動などの生活習慣を改善すること。医師の指示通りに薬を使って生活指導に従うのではなく、生活を変えると何がどう改善するかを患者自ら実験的に試すことを勧め、医師と患者が二人三脚で治していく診療をめざす。

診療内容

寺本医師が内科院長を務めるクリニックのコンセプト「ライフスタイル・モディフィケーション」とは、生活習慣改善を意味する。高血圧、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病を治すためには、文字通り、生活自体を改善することが欠かせないからだ。寺本医師が大切にするのは、できる限り薬剤に頼らないことである。「病院に行けば薬をもらえる、と安易に考える人が多いのですが、まずは生活を変えることが第一です。薬よりも、食事や生活習慣全般を是正していく取り組みを積極的に行うべきだと思っています」。

生活習慣を変えても改善が見られない場合は薬物療法を行うが、悪玉のLDLを下げるためによく用いられるのはスタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)やエゼチミブ(小腸コレステロール トランスポーター阻害薬)、さらにエボロクマブやアリロクマブ(PCSK9阻害薬)のような新薬も続々開発されている。中性脂肪を下げる薬としてはフィブラートを使うことが多い。いずれの薬剤も効果が高く、LDLや中性脂肪を基準値内にコントロールしやすいという。

寺本医師は、脂質異常症を未然に防ぐ対策についても高い意識を持っている。脂質異常症を患う人の多いアメリカでは、マーガリンなどに多く含まれるトランス脂肪酸の含有量を表示するよう義務付けられているが、日本では国をあげての取り組みはなされていないことを寺本医師は危惧する。商品に含まれるトランス脂肪酸の量が多いかどうかが消費者にわからない状況について、寺本医師が日本動脈硬化学会理事長だった2015年、消費者庁長官に要望書を提出して義務化するよう訴えた経緯がある。これについて寺本医師は、「日本でも表示義務が課されるのは遠い将来ではないだろう」と話す。

なお、同クリニックは内科と歯科の2科からなり、内科は寺本民生医師、歯科は息子の寺本浩平医師が院長として診療にあたっている。歯科では外来だけでなく訪問診療にも力を入れており、地域密着型の医療をめざす。「糖尿病の患者さんには歯周病をもつ人が多く、反対に、歯周病がある人の中には糖尿病の患者さんも多いものです。このように、生活習慣を改善するためには、内科からのアプローチだけでは不足していて、歯周病や虫歯の状態も深くかかわってきます。この理念を軸に診療しようという思いからスタートしたクリニックです。内科と歯科を連携させることで、包括的な治療を実現していきます」

脂質異常症について 詳しくは【⇒ドクターズインタビューを読む⇒】

診療を受けるには

予約は必ずしも不要。曜日や時間帯によっては他医師が診察を行うこともある。

累積症例数または患者数

大学での患者数は約1000人、クリニックの患者数1000人、そのうち家族性高コレステロール血症は約80名

年間症例数

年間:約5000人

医師のプロフィール

経歴
1973年 東京大学医学部医学科卒業、東京大学付属病院内科研修医
1975年 茨城県日立市日立総合病院、小平記念東京日立病院内科
1976年 東京大学付属病院内科第一内科医員
1980年 東京大学文部教官助手
1980年 米国シカゴ大学留学(Dr. G.S.Getzのもとで肝臓におけるアポ蛋白合成に関する研究に従事)
1984年 東京大学付属病院内科研修医
1990年 東京大学第一内科医局長
1991年 帝京大学第一内科助教授
1992年 東京大学第一内科非常勤講師兼務
1996年 広島大学第一内科非常勤講師兼務
1997年 帝京大学内科 教授
2001年 帝京大学内科主任教授
2010年 帝京大学医学部学部長
2013年 帝京大学 臨床研究センターセンター長
2013年 寺本内科・歯科クリニック内科院長
所属学会・認定・資格

日本医学会(副会長)、日本内科学会(功労会員、認定医)、日本動脈硬化学会(名誉会員、専門医)、日本肥満学会(評議員)、日本臨床分子医学会(評議員)、日本肝臓学会(認定医)、日本消化器病学会(認定医・専門医)、日本糖尿病学会(評議員)、日本循環器学会、日本内分泌学会、日本老年医学会(評議員)、日本成人病(生活習慣病)学会(理事・評議員)、日本病態栄養学会(評議員)

日本動脈硬化学会 学会賞、Criculation Journal Award for Volume 72, 2008、日本成人病(生活習慣病)学会認定管理指導医認定証、American College of Physicians

主な著書(編集・共著含む)

『患者のための最新医学 脂質異常症(コレステロールと中性脂肪)最新の食事療法 (患者のための最新医学シリーズ)』(2016年 高橋書店) amazonでみる ⇒
『中性脂肪とコレステロールをぐいぐいさげる本 (楽LIFEシリーズ)』(2016年 笠倉出版社) amazonでみる ⇒
『あなたも名医!パターンで把握する脂質異常症治療―押さえておきたい処方のバリエーション (jmed mook)』(2014年 日本医事新報社) amazonでみる ⇒
『脂質異常症診療Q&A』(2014年 南山堂) amazonでみる ⇒
『NHKここが聞きたい! 名医にQ コレステロール対策のベストアンサー (主婦と生活生活シリーズ 病気まるわかりQ&Aシリーズ 10)』(2013年 主婦と生活社) amazonでみる ⇒
『最新版 本気で治したい人のコレステロール対策: 動脈硬化を防ぐ! (明解!あなたの処方箋)』(2013年 学研パブリッシング) amazonでみる ⇒
『医師・薬剤師のための医薬品副作用ハンドブック』(2013年 臨牀社) amazonでみる ⇒
『コレステロール値が高いと言われたら読む本 (早わかり健康ガイド)』(2010年 小学館) amazonでみる ⇒
『脂質異常症診療Q&A』(2010年 日本医学出版) amazonでみる ⇒
『健診で中性脂肪・コレステロールが心配ですよと言われた人の本』(2009年 法研) amazonでみる ⇒
『コレステロール -基礎から臨床へ-』(2009年ライフ・サイエンス出版) amazonでみる ⇒
『コレステロール―減らそう悪玉増やそう善玉 (別冊NHKきょうの健康)』(2008年NHK出版) amazonでみる ⇒
『LDLコレステロール・中性脂肪を下げる!レシピ―NHK生活ほっとモーニング (生活実用シリーズ NHK生活ほっとモーニング)』(2008年NHK出版) amazonでみる ⇒
『高脂血症の食事 (NHKきょうの料理 生活習慣病の食事シリーズ)』(2005年 日本放送出版協会) amazonでみる ⇒
『コレステロール値を下げる食事―この1冊で献立選びの悩みを解消!』(2005年 西東社) amazonでみる ⇒
『コレステロール・中性脂肪を下げるらくらくレシピ―美味しさいっぱいの食事療法』(2004年 法研) amazonでみる ⇒
『コレステロール・中性脂肪を減らす食事―おいしく食べて治す 動脈硬化を防ぐレシピ200 (おいしく食べて治す)』(2002年 主婦の友社) amazonでみる ⇒

予防に心がけたいこと

悪玉のLDLを下げる上で大切なのは食事療法である。コレステロールや飽和脂肪酸をなるべく摂取しないよう注意すること。脂肪酸の1種であるトランス脂肪酸も悪影響を及ぼすため注意したい。たとえば、マーガリンを多く含むケーキやクッキーなどは少量に留めるとよい。
脂質異常症においては、とかくLDLを下げることに気を取られがちだが、善玉のHDLを高くすることも重要。そのためには、HDLを下げる3つの因子「肥満、運動不足、喫煙」を改善する必要がある。HDLを高めるのに特に大切なのが運動で、厚生労働省「国民栄養調査」でも、歩く量が多いほどHDLが高くなるとされている。運動は中性脂肪を下げる上でも効果があり、継続することが強く望まれる。
なお、食事に関しては、魚や豆類を中心とした昔ながらの日本食が健康によいことが疫学的にわかっており、日本動脈硬化学会でも「伝統的な日本食(The Japan Diet)」を推奨している。ただし、古来より日本食には塩蔵品が多いため、改良しないで食べ続けることは危険でもある。塩分を摂ったらカリウムを摂って塩分を排出する、欧米のように生野菜を食べる、果物を摂るなど、改良しながら取り入れることが大切。

費用のめやす

保険診療

発信メディア(ホームページ、ブログ、Twitter、facebook等)

寺本内科・歯科クリニック: