ドクターズガイド

坂田隆造 医師 (さかたりゅうぞう)

坂田隆造 (さかたりゅうぞう) 医師

地方独立行政法人 神戸市民病院機構 神戸市立医療センター中央市民病院(兵庫県)22病院のクチコミ
院長

専門

冠動脈バイパス術、弁形成術、弁置換術、左室形成術、大動脈瘤ステントグラフト内挿術

医師の紹介

坂田隆造医師は日本胸部外科学会の理事長として、日本の心臓血管外科分野を牽引してきた。2000年に鹿児島大学医学部に教授として就任するやいなや、またたく間に全国に冠たる心臓外科教室を作り上げた。2008年には現職につくが、臨床現場で磨き上げた冠動脈バイパス術や弁形成術の手技を若い医師に伝えつつ、治療が困難な末期心不全に対しての左室形成・縮小手術など、常に新しい技術の開発を進めている。京都大学医学部附属病院では年間約350例の心臓血管手術を行い、4千数百人の外来患者の診療を行っていた。現在は、神戸市立医療センター中央市民病院の院長である。

診療内容

虚血性心疾患は日本での3大死亡原因のひとつに含まれていて、坂田医師によると「冠動脈バイパス手術(CABG)は、高齢化や生活習慣の欧米化にともない、この20年間で手術数が約4倍に増えました」とのこと。CABGは以前に比べればずっと安全性の高い手術になったが、バイパスに使うグラフトの耐久性が問題になっていた。そこで坂田医師は左右内胸動脈、撓骨動脈、胃大網動脈など、遠隔期開存率の優れた動脈グラフトを積極的に用いることを方針としているという。
ところでCABGは20年前に比べて急増していると書いたが、近年小さな変化が出てきた。2004年に薬剤放出性ステント(DES)が導入されて以来、冠動脈バイパス術の手術数は減少傾向にあるとか。DESは開胸手術ではないため、体への負担が少なくて済む。患者としてはそちらを選びたいものだが……。
「しかし、すべてが薬剤放出性ステントに移行するわけではありません。DESにより適した症例とCABGにより適した症例のあることがわかってきました。複数の大きい枝に狭窄がみられる多枝病変に対しては、DESよりもCABGの方が治療成績が良好であるというデータが出てきているのです」
症例により適したものと適さないものがあるのだという。せっかくステントを入れてもまた血管が詰まってしまい、再手術になったのでは意味がない。そのあたりを見極めるプロの目は厳しい。それもすべて患者の未来を見越しての判断なのである。さらに同院では最近の傾向として、カテーテル治療のみでは対応が困難な症例に対しての合併手術が増えているという。
「たとえば弁膜症手術とCABG、大動脈瘤手術とCABGなど、合併手術を必要とする症例の割合が増えていますね」と、坂田医師。
弁膜症、大動脈瘤、CABG、どれも単独でも難しい手術だが、合併手術となっても良好な成績を残している。さらに内科的治療では治療が困難な末期心不全に対しての左室形成・縮小手術、開腹手術が主流だった大動脈瘤への人工血管置換術に対して積極的にカテーテル治療を取り入れるなど、常に先を見据えた診療をおこなっている。
「心疾患の手術を受けられる患者さんは、とくに不安が大きなものです。その不安や疑問は、どうぞ医師に尋ねてください。それに答えることによって、信頼関係を築くことができたら、少しでも不安を取り除くことができると思っています」
手術に向かう患者にとっては、心強い言葉であり、本当にうれしい。小さな疑問にでも答えてくれる。不安をひとつずつつぶしてくれる。こういう医師と出会いたい。

診療を受けるには

診療受付時間は、月曜~金曜の8:30~11:30

累積症例数または患者数

心臓・胸部大動脈瘤手術の執刀6,000例以上

年間症例数

執刀医として心臓・胸部大動脈瘤手術約100例。指導医として100例

医師のプロフィール

経歴
1975年3月 京都大学医学部 卒業
1975年6月 京都大学医学部第二外科入局
1976年3月 健康保険 滋賀病院 外科
1977年1月 社会保険 小倉記念病院 心臓血管外科
1982年7月 Institut Mediteraneen de Cardiologie, Unite de Chirurgie Cardiovasculaire, Clinique de la Residence du Parc (France)
1984年4月 Centre Medico-chirugical de la Porte de Choisy Unite de Chirurgie Cardiovasculaire (France)
1985年6月 社会保険 小倉記念病院 心臓血管外科 医長
1988年6月 国家公務員等共済組合連合会熊本中央病院 心臓血管外科 医長
2000年1月 鹿児島大学医学部外科学第二講座 教授
2003年9月 鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 先進治療学専攻 循環器・呼吸器病学講座 循環器・呼吸器・消化器疾患制御学 教授
2008年8月 京都大学医学部附属病院 心臓血管外科 科長・教授
2011年4月 京都大学医学部附属病院 副院長
2012年4月 京都大学教育研究評議会 評議員
2014年3月 京都大学医学部附属病院 副院長退任
2015年4月 京都大学 名誉教授
2015年4月 神戸市立医療センター中央市民病院 院長代行
2015年10月 神戸市立医療センター中央市民病院 院長
所属学会・認定・資格

京都大学医学博士、日本胸部外科学会指導医、日本心臓血管外科専門医、日本外科学会指導医など

予防に心がけたいこと

狭心症と心筋梗塞の予防には、動脈硬化を起こさないような生活を送ることが大切。タバコを吸わない、脂質や塩分をとり過ぎない、魚や野菜を十分にとる、ウォーキングなどの有酸素運動をする、お酒を飲み過ぎない、ストレスをためない、などバランスのとれた生活を送ることが予防の第一歩である。