ドクターズガイド

原 直人 医師 (はらなおと)

原 直人 (はらなおと) 医師

神奈川歯科大学附属横浜クリニック(神奈川県)
眼科
教授

専門

斜視、眼瞼痙攣、眼瞼下垂症、脳血管障害の眼筋麻痺、頭痛(片頭痛など)をはじめとした神経眼科学、IT眼症(VDT症候群)など疲れ目の診断治療、白内障手術

医師の紹介

眼瞼痙攣をはじめ、先天性、脳血管障害による斜視手術治療や眼瞼下垂症に対する手術治療、さらには近年増加傾向にあるIT眼症など、主に神経学的な眼の疾患に関して幅広く守備範囲とする原直人医師。神奈川歯科大学附属横浜クリニックでは アコモドメーター(ピント調節測定)、イリスコーダー(瞳孔を調べる=自律神経をみる装置)、Hess赤緑検査(複像検査)などの専門機器を備え、正確な検査をいつでもおこなえる体制を整えている。またハンフリー(緑内障の初期診断)と、ゴールドマン視野測定機器、眼底3次元画像解析装置など眼科全般を網羅する検査機器により詳細な診断・治療を行っている。

診療内容

「眼瞼痙攣(がんけんけいれん)というのは、ひどくなると日常生活に支障をきたす場合もある病気です」そう話すのは同クリニックの教授であり、眼瞼外来を担当している原医師。
「眼瞼痙攣は中高年によく出る病気で、そのまま放置しておいても自然に治る病気ではありません。また、ドライアイを併発することがありますので、注意が必要です。心身の安静やサングラスなどの着用、点眼薬の使用などである程度は軽減できるのですが、症状がひどい場合にはボトックス治療が選択肢としてあげられます。ただし、この治療は3~4カ月経つと効果が薄れてきますので、再投与の必要があります」(原医師)
同クリニックの得意とするのは眼瞼痙攣だけではない。たとえば神経眼科の分野では地域でも抜きん出た存在である。一般眼科がおもに眼球自体の疾患を診るのにたいして、神経眼科というのは、脳梗塞や神経疾患で目を動かす神経や筋肉の病気、瞳孔の病気、視覚信号を網膜から脳に伝える伝達経路の病気を診察対象としている。一般眼科では扱わないこれらの疾患を同クリニックでは積極的に受け入れ、的確な診断をし、良好な成績を上げている。
原医師によれば、近年とくに増加しているのがIT眼症(VDT症候群)の患者だという。原医師は以前より、IT眼症、VDT症候群などの眼精疲労やストレスに関して研究を続けており、この分野のエキスパートである。少し古い資料になるが、2004年の厚生労働省「技術革新と労働に関する実態調査」によれば、パソコン作業いわゆるVDT作業により身体の疲労を訴える割合は77.6%に及び、そのうち9割以上の人が眼の疲れや痛みを訴えており、精神的疲労を感じているものが36.3%にも上っている。
同クリニックを受診する患者の多くも、IT眼症・VDT症候群による眼精疲労や痛みを強く訴えるという。そこで同クリニックでは、専門の検査機器を用いたIT眼症検診(VDT検診)が受けられる体制を整えている。
「近年の急速なコンピューター化により、職場や自宅でパソコン画面を見たり、スマートフォンを利用したりする場面が増え、またこのところの3D映像ブームにより目を酷使することが多くなりました。それにともなって、視覚負荷が原因と考えられるような眼精疲労や近視化を訴える患者さんが多く見られるようになりました。眼精疲労を訴えている患者さんに疲労の原因となるような遠視、乱視、老視、斜視、不等像視などの眼科的異常が存在する場合、症状がひどくならないうちに早期発見・治療をすることが大切です。最初は目の疲れがとれないだけだと思っていても、それが肩や首、腰、手足にまで痛みやしびれが出るようなケースも少なくありません。また片頭痛など頭痛に対する神経眼科的治療を積極的に行っています」(原医師)
そのためにも少しでも異常があったり、目を酷使していると感じたりした場合は、専門医に相談して適切な検査を受けることが重要だという。
「たとえば乱視、遠視などの屈折異常に気づかないでいたり、度が合っていない眼鏡やコンタクトレンズを使っていたりすると、IT眼症になりやすいのです。ただの疲れ目だろうと、自分では気づかない人もいるので、気になる場合は早めに眼科を受診し適正な眼鏡処方を受けるのがよいでしょう」(原医師)
コンピューター社会である現代、電子書籍なども普及しつつあり、これからさらに目を酷使する時代になるだろうと原医師は予測する。とくに目を酷使する職業の人や目が疲れやすい人は、従来VDT症候群で言われているように、1時間に10分程度の休憩を入れながら作業をするのがよいという。

診療を受けるには

電話予約が必要、紹介状もあるとよい。神経眼科外来の診察で、頭蓋内検査が必要な場合、半日程度必要となる。原医師の斜視手術・眼瞼手術は、3か月程の待機期間となる。
受診するには電話による予約が必要で、できれば紹介状もあると、状態やこれまでの経過を診察に活かせるため、より望ましい。また神経眼科外来の診察には、ある程度の時間が必要であり、頭蓋内検査が必要な場合には、その日だけでは診断がつかないケースも多いため、待ち時間などを含め半日程度は必要となる。原医師による斜視手術と眼瞼手術は、3か月ほどの待機期間となっている。

年間症例数

個人の年間の斜視手術約40件、眼瞼下垂症約30件

医師のプロフィール

経歴
1988年 北里大学医学部 卒業
1994年 北里大学大学院医学研究科外科系修了
1995年 米国Indiana大学医学部眼科学留学
1996年 米国Johns Hopkins大学医学部神経内科学留学
1998年 東大和病院眼科部長
2002年 神奈川歯科大学眼科学助教授
2004年 神奈川歯科大学附属横浜クリニック 眼科学教授
所属学会・認定・資格

日本眼科学会、日本神経眼科学会(評議員、編集委員)、日本自律神経学会(評議員、編集員)、日本眼光学学会(編集委員)など  眼科専門医(認定)

主な著書(編集・共著含む)

『自律神経機能検査 第4版』(2007年 文光堂東京)amazonでみる⇒
『わかりやすいVDT健康診断 Q&A』(2007年 公益社団法人 全国労働衛生団体連合会東京)amazonでみる⇒ 『小児の頭痛.診かた治しかた.第12巻小児科臨床ピクシス』(2009年 中山書店東京)amazonでみる⇒

予防に心がけたいこと

PC操作時やIT機器を使用する場合、1時間作業をしたら10分程度の休憩をはさむことが大切。また、日常から適切な眼鏡・コンタクトレンズの使用が最も大切で、目薬を使うことなどでドライアイを予防し、ストレスの軽減を目的として目のまわりを温めるのも効果的。

費用のめやす

眼瞼下垂症は約32,000円(保険適応、食事・入院費を含む)、斜視手術約2,300円(食事・入院費を含む)