ドクターズガイド

加部一彦 医師 (かべかずひこ)

加部一彦 (かべかずひこ) 医師

愛育病院(東京都)13病院のクチコミ
新生児科
部長

専門

ハイリスク分娩、新生児医療

医師の紹介

加部一彦医師は、新生児医療のエキスパートであり、愛育病院の新生児科部長として牽引する存在。新生児科には新生児特定集中治療室(NICU)が完備されており、新生児専門医の認定を受けた加部医師をはじめとするスペシャリストたちが、蘇生処置が必要なハイリスク出産への立会いを含め、問題を抱える新生児への迅速かつ適切な対応を行っている。少子化や産科医・小児科医不足など現代医療が向き合うべきテーマに対峙し、様々な活動を展開している。小児外科など他科や外部医療機関との連携も密に行っている。

診療内容

加部医師が牽引する同院新生児科では、新生児専門医5名を含む8名の医師たちによる診療が行われている。
2010年の時点で、東京都の新生児専門医はわずか44名であることから、うち5名が勤務している同科が非常に充実した新生児医療を提供していることが伺える。
ハイリスク妊娠・出産に伴って危険な状態が想定されるケースなどは出産に立会い、新生児蘇生法に基づいた適切な蘇生処置を行う。蘇生処置が必要となるのは「新生児仮死」と呼ばれるもので、一般的な仮死状態とは異なり、新生児が自分で呼吸を開始できない状態であり、元気に泣けない状態が続くような場合も含まれる。
同科の専門医たちは、各各がインストラクターとして蘇生法講習会を開催できる十分な技能を修得した医師たちである。
肝臓機能が成熟していないために出る「黄疸」は、新生児には多く見られるものであるが、脳に有害な作用が懸念される場合は光線療法と言われる対応を行う。
光線療法は「新生児治療回復室」(GCU)において実施される。黄疸だけでなく、様々症状に対して最適の処置を行い、細やかなサポートで母子や家族を支えるものである。
新生児特定集中治療室(NICU)には、人工呼吸器・超音波診断装置・精密輸液ポンプ・心拍呼吸モニター・酸素飽和度モニター・経皮酸素・炭酸ガス分圧モニターなどを完備。
予定日よりかなり早く生まれてきた、体重が標準よりもかなり小さい、生まれつき病気を持つ、子宮の中の生活から子宮の外の生活への切り換えがうまくいかないといった問題を抱える新生児に対応している。
約6割は低出生体重児であり、うちおよそ70人が出生体重1,500グラム未満の「極低出生体重児」とされている。必要に応じて、小児外科など他科と連携を図り、心臓や脳・脊髄などに問題を抱える重篤な場合は治療が可能な病院への紹介・搬送を行う場合もある。医療技術だけではない、赤ちゃんとの深いコミュニケーションを重視する加部医師は、著書の中で次のように語っている。
「機械だらけで殺風景で、どうしても非人間的な環境になりがちなNICUを、少しでも人間的な温かみのある空間にしたいと考えてきました。もちろん、入院中の赤ちゃんにその気持ちを確かめることはできませんが、ちょっと大きくなった後に、NICUでの経験を幸せそうに思い出してもらえた。そのことが私にはとてもうれしく思えたのです」(「新生児医療はいま ― 小さな命を守るために ― 」より)

診療を受けるには

同院で出生した赤ちゃんもしくは他院で出生後、救急車で搬送されてきた赤ちゃんで、NICUに入院している新生児が対象となる。

医師のプロフィール

経歴
1984年 日本大学医学部 卒業
1984年4月 済生会中央病院に小児科研修医として勤務
1986年4月 東京女子医大小児科 入局
1987年1月 東京女子医大母子総合医療センター新生児部門 助手
1989~94年 国保旭中央病院新生児医療センター(千葉県旭市)
1994年7月 恩賜財団母子愛育会総合母子保健センター愛育病院 勤務
1996年4月 同院新生児集中治療室開設に伴い、新生児科部長に就任
所属学会・認定・資格

日本小児科学会(専門医)、日本周産期新生児医学会(評議員、専門医制度担当幹事)、日本未熟児新生児学会(評議員、教育委員会委員)、臨床モニター学会(評議員)、日本保健医療行動学会、日本生命倫理学会 他