ドクターズガイド

出島健司 医師 (でじまけんじ)

出島健司 (でじまけんじ) 医師

京都第二赤十字病院(京都府)
副院長 耳鼻咽喉科・気管食道外科
部長

専門

鼻疾患 アレルギー疾患、花粉症

医師の紹介

鼻疾患、アレルギー疾患の専門医。年間約200例に及ぶ内視鏡下鼻副鼻腔手術には定評があり、慢性鼻副鼻腔炎の患者が数多く訪れる。中でも術後再発しやすい症例を難治性副鼻腔炎ととらえ、積極的に治療、研究を進めている。またアレルギー性鼻炎・花粉症の治療にも力を注ぐ。診療は原則として完全予約制。新患・紹介患者には十分な診察時間を予定している。外来はすべて個室の診察室でプライベートが守られ、どの部屋にも顕微鏡を配備。電子スコープ対応で検査した画像は電子データとして保存できる。

診療内容

副鼻腔炎とは、鼻腔を取り囲む骨に囲まれた空洞(副鼻腔)で炎症を起こす疾患で、短期間に進行する急性副鼻腔炎と、長期にわたる慢性副鼻腔炎とがある。慢性副鼻腔炎は患部に膿がたまることから蓄膿症とも呼ばれている。慢性副鼻腔炎は、内視鏡下鼻内手術とマクロライド療法(抗生物質の長期少量投与)の登場で、治療が飛躍的に進歩した。しかし、術後再発する症例もあり、出島医師らはそれを難治性副鼻腔炎ととらえ、治療と研究を行っている。難治性副鼻腔炎については「まず術前に難治性かどうかを見極めることが大事です」と出島医師は言う。「当科ではまず気管支喘息の合併があるかどうかに着目します。中でもアスピリン過敏(アスピリンなど解熱鎮痛剤の使用により、気管支喘息などを起こす)であれば、難治性としての対応が必要になります。次に末梢血中好酸球の数を調べます。増多の兆候があれば、難治性の可能性があると判断としています」。術前に難治性の可能性があると判断した場合は、手術直前に経口ステロイド薬を投与する。この投与により、初診時に比べ、症状が改善されている場合は、難治性と判断できるので、術中術後の治療に対応していく必要がある。
「術後は自宅で生理食塩水にて鼻洗浄を行ってもらいます。これを徹底することが大変重要で、痂皮(かさぶた)の除去や癒着の防止、病原微生物の洗い流しなど多くの効果が期待できます。マクロライドは通常量から始め、術後1ヶ月で半量にし、3ヶ月で終了します」と出島医師。
経過観察中に副鼻腔炎の再発した場合には経口ステロイド薬を用いる。きめ細やかに難治性を予測し、対応しているが「すべての患者さんの満足を得るためには、さらなる努力が必要と痛感しています」と出島医師は話している。
アレルギー性鼻炎には薬物治療が中心となるが、やはり重症例には観血的治療(外科的治療)が有用である。内視鏡を用いた鼻内の神経切断術は、日帰りのLASER焼灼術に比較して、入院が必要な分だけ効果の持続も数年から半永久的と長期に及ぶ。受験前、就職前、結婚前、妊娠前の若年者の重症アレルギー患者に有益な治療として、希望者が多い。

診療を受けるには

出島医師の診察は、新患:金曜の午前、再診:水曜。いずれも要予約。待ち時間はおおむね30分以内。新患は紹介状が必要。再来受診における医師の指名は予約センターなどで可能。

累積症例数または患者数

内視鏡下鼻副鼻腔手術の累積症例数は、約3,000例。

年間症例数

内視鏡下鼻副鼻腔手術の年間総手術数は例年200例超である。慢性副鼻腔炎が150例、アレルギー性鼻炎が69例(2010年実績)。

医師のプロフィール

経歴
1984年3月 京都府立医科大学医学部 卒業
1984年5月 京都府立医科大学附属病院研修医(耳鼻咽喉科)
1986年4月 公立湖北総合病院耳鼻咽喉科医長
1989年1月 京都府立医科大学助手(耳鼻咽喉科)
1994年4月 京都府立与謝の海病院耳鼻咽喉科医長
1999年7月 京都府立医科大学講師
2001年7月 アメリカ合衆国ノースカロライナ大学医学部内科嚢胞性線維症および肺疾患研究・治療センター(客員研究員)(University of North Carolina, Visiting Scholar)留学 
2003年4月 京都第二赤十字病院耳鼻咽喉科部長、京都府立医科大学耳鼻咽喉科客員講師
2018年4月 京都第二赤十字病院 副院長
所属学会・認定・資格

日本耳鼻咽喉科学会代議員・専門医・指導医、日本鼻科学会代議員、日本アレルギー学会指導医、日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー学会評議員、京都府立医科大学臨床教授

予防に心がけたいこと

禁煙と一般薬局で購入する点鼻薬の連続使用は中止が望まれる。

費用のめやす

約1週間の入院治療となる。ほとんどが高額医療制度対象となり、一般的には1ヶ月8万円強である。