ドクターズガイド

冨永和宏 歯科医師 (とみながかずひろ)

冨永和宏 (とみながかずひろ) 歯科医師

九州歯科大学附属病院(福岡県)
口腔外科
科長 教授

専門

口腔外科(口腔がん、顎関節症、顎変形症)

歯科医師の紹介

冨永和宏歯科医師は、九州歯科大学口腔顎顔面外科学講座教授としては、超音波を用いた口腔がんに対する薬剤、遺伝子導入療法の開発、超音波を用いた慢性顎関節炎に対する遺伝子導入療法の開発、超音波を用いたがんの切除安全域決定法の開発、顎骨延長法に関する基礎的研究、超音波を用いた新規の口腔清掃装置の開発などが研究テーマ。産学官連携にも積極的なスタンスで研究を進めている。これまでに「下顎枝垂直骨切り用位置決めゲージ」「骨の位置決め具」「障害者用自動口腔洗浄装置」で特許を取得している。

診療内容

顎変形症では「著しい受け口(下顎前突)」「出っ歯(上顎前突)」「下顎の横へのずれ(交叉咬合、顔面非対称)」「上下の前歯の間が離れた状態(開咬)」などが主な症状であり、日本人で最も多く見られるのは「下顎前突症」。これは顎の発育異常や、外傷・手術後の変形などが原因と考えられている。
顎の形や歯の噛み合わせを正常にするためには「歯列矯正」や「外科矯正」などを行う。
歯列矯正とは歯列矯正装置を使って歯を動かし、受け口などの悪い歯並びを治すもの。治療期間は、個人によってまちまちではあるが、平均で2~3年である。
顎の骨が発育期にある子どものうちは歯の矯正のみで対処できることもあるが、成人してからは時間的・社会的な制約だけでなく、医学的な理由からもなかなかそれだけで治療することは難しくなってくる。そのような場合、歯列矯正に外科矯正を組み合わせることで、治療が可能になるケースが多い。
外科矯正とは顎変形症に対する手術のことで、上顎骨や下顎骨といった骨全体を手術で前後・上下・左右に移動する方法や、歯を含む骨の一部だけを切って動かし、噛み合わせと容貌を正しく整える方法などがある。なお、多くの場合は顎の骨の移動だけではかみ合わせが正常にならないため、術前・術後に歯列の矯正を行う。
手術は全身麻酔下で口の中から行い、移動させた骨は体に為害作用のない材料でできたネジやプレートで固定する(術式によっては、プレートを使用しない場合もある)。顎骨の安静が図られるよう、上下のかみ合わせを固定した状態(顎間固定)で手術は終了。手術方法によっては、1週間以上固定する場合もある。
「外科矯正手術の計画にあたって最も重要なことは、歯列矯正と外科矯正の組み合わせなど患者さんにあった適切な方法を探すことです。私たちは顎顔面のもつ重要な機能の調和を目指し、患者さんとともに治療法を模索し、最良の結果が得られるように尽くしています」(冨永歯科医師)

診療を受けるには

新患受付は平日8:30~11:00。土日祝・年末年始(12/29~1/3)休診。

累積症例数または患者数

顎変形症では約700例

年間症例数

顎変形症の外科手術件数は69例(2008年)。うち冨永歯科医師が手がけた手術は40例。

歯科医師のプロフィール

経歴
1982年 九州歯科大学 卒業
1986年 九州歯科大学大学院修了
2007年4月 九州歯科大学口腔顎顔面外科学講座病態制御学分野教授
所属学会・認定・資格

九州歯科学会、日本口腔外科学会、日本口腔科学会、日本顎関節学会、日本口腔診断学会、日本口腔腫瘍学会、日本顎変形症学会、日本顎顔面インプラント学会、日本歯科心身医学会、日本顎顔面補綴学会、日本有病者歯科医療学会、日本口腔感染症学会、日本歯科基礎医学会、日本歯科医学教育学会、International Association of Oral and Maxillofacial Surgeons、International Association for Dental Research、Asian Association of Oral and Maxillofacial Surgeons

予防に心がけたいこと

大半は先天性の要因であるが、頬杖や片側かみの習慣は顔面非対称を増悪させる。また、舌を歯列の間に挿むような舌癖は、開咬の原因になる。

費用のめやす

保険適用内、かつ高額医療給付の対象。ただし矯正科受診が必須となり、この場合の矯正治療も手術前提と診断されると保険適用範囲となることがある。