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佐藤宏昭 医師 (さとうひろあき)

佐藤宏昭 (さとうひろあき) 医師

岩手医科大学附属病院(岩手県)12病院のクチコミ
耳鼻咽喉科・頭頸部外科
教授、診療科部長

専門

耳科学、側頭骨病理、臨床聴覚医学 顔面神経減荷術、鼓室形成術、アブミ骨手術、人工中耳、骨導インプラント、人工内耳などの耳科手術

医師の紹介

難聴の診断と治療に定評がある。診断には世界でも先端を行く超高磁場MRI(3テスラ及び7テスラMRI)を用いて、耳の内部の微細な画像を活用。突発性難聴に対しては脳の血流の循環改善剤、ステロイド剤などによる薬物療法とともに、高気圧酸素療法(高濃度の酸素を気圧を上げて血中に送り込む)を行い、成果をあげている。重度の難聴で補聴器装用による効果が期待できない場合は人工内耳手術を勧め、最近では小児例も多く手掛けている。また、低音域に残存聴力はあるが高音域に高度難聴があり補聴器による装用効果を得にくい場合は残存聴力保存型人工内耳(electric acoustic stimulation: EAS)を行っている。さらに新しい人工聴覚器として骨導インプラント手術、人工中耳手術も実施している。その他、鼓室形成術、アブミ骨手術など耳科手術に力を注ぐ。

診療内容

難聴の診断と治療については、岩手県のみならず、秋田、青森の一部を含め、連携を取りながら診療を行っている。「感音難聴の診断には、放射線科と共同で超高磁場MRIを用い、微細な構造まで明確にするよう、努めています」と佐藤医師は話す。7テスラ(テスラは磁場の強さの単位)という高磁場MRIは世界の先端をいく機器で、今後さらに臨床に活かすことが期待されている。
病態が突発性難聴と診断された場合には「脳の血流をよくする循環改善剤、ステロイドなどの薬物治療、あるいは高気圧酸素療法を行い、効果を上げています。これは高濃度の酸素を、大気より高い気圧環境内で血液に送り、効率よく血中に溶け込ませる方法です。突然耳が聞こえなくなる突発性難聴は、血流が悪くなることで障害が起きると考えられています。発症後2週間以内に適切な治療を行うことが重要で、高気圧酸素療法は有効な治療法の1つです」と佐藤医師は言う。
両耳とも重度の難聴の場合には、人工内耳埋め込み術を行っている。「当施設は平成6年に東北で初めて人工内耳手術を行いました。最近では小児例を数多く手掛けています。もともと当科の小児難聴外来には30年の実績があり、先天性、遺伝性難聴を中心に、聴覚管理、治療を行ってきました」。人工内耳ではリハビリテーションが必須であるが「術後は盛岡市立病院と連携して言語獲得のためのリハビリを行い、小児例においても成功を収めています」と言う。さらに新しい人工聴覚器である骨導インプラントや人工中耳(vibrant soundbridge:VSB)も東北で初めて実施している。
その他、鼓室形成術・アブミ骨手術など耳科手術にも力をいれ、多くの実績を積んでいる。

診療を受けるには

佐藤医師の診療は、新患:月曜・木曜の午前診、原則的には紹介状を持参。なくても受診は可能。再診は予約。初診は予約を取っていない。待ち時間1~3時間程度。医師の指名は可能。

累積症例数または患者数

これまで扱った急性感音難聴(突発性難聴、急性低音障害型感音難聴)の総患者数は約600名。個人の耳科手術例数は約1,600例(鼓室形成術1,300例、人工内耳160例、アブミ骨手術60例、外耳・中耳奇形70例など)

年間症例数

当施設における急性感音難聴(突発性難聴、急性低音障害型感音難聴)の年間受診患者数は約40名。耳疾患の手術件数は年間約120件。個人の年間手術例数は約120件(鼓室形成術は90件、人工内耳20件、アブミ骨手術8件など)

医師のプロフィール

経歴
1982年3月 京都大学医学部 卒業
1989年3月 京都大学医学部助手
1989年1月 ピッツバーグ大学医学部研究医員
1992年7月 京都大学大学院医学研究科卒業
1999年8月 近畿大学医学部助教授
2000年 11月 岩手医科大学医学部助教授
2003年4月 岩手医科大学医学部教授
所属学会・認定・資格

日本耳鼻咽喉科学会(専門医、補聴器適合判定医、代議員、産業・環境保健委員会委員長)、日本気管食道科学会(認定医、評議員)、日本聴覚医学会(理事、代議員)、日本耳科学会(代議員、人工聴覚器ワーキンググループ委員)、耳鼻咽喉科臨床学会(運営委員)、耳鳴・難聴研究会(代表世話人)

予防に心がけたいこと

突発性難聴、急性低音障害型感音難聴いずれの疾患も原因はまだ解明されていませんが、寝不足や過労、精神的ストレスが発症のきっかけとなることが少なくありません。とくに急性低音障害型感音難聴は蝸牛型メニエール病とも呼ばれ、発症時に内耳のむくみ(内リンパ水腫)が生じていると考えられています。予防として心掛けたいことは、1)塩分摂取を控えること、2)睡眠を十分取ること、3)ストレスをためないことです。

費用のめやす

通常の保険診療。費用については直接医務課に問い合わせてください。

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岩手医科大学耳鼻咽喉科学講座: