ドクターズガイド

井上有史 医師 (いのうえゆうし)

井上有史 (いのうえゆうし) 医師

国立病院機構 静岡てんかん・神経医療センター(静岡県)1病院のクチコミ
院長 てんかん科

専門

てんかん

医師の紹介

乳児期から高齢期まで、さまざまな種類のてんかんに対して診察を行っている。まず病気について詳しく説明し、薬物治療・外科治療・食事療法・リハビリテーション等、病状にあった治療法を提案。あわせて日常・社会生活での困り事にも対応している。
「たとえ一度だけの受診でも、今後の治療に役立つ情報提供をこころがけています。またいつ再来されてもお役にたてるよう、資料の保存にも努めています」(井上医師)
入院(200床)では、精密な検査、高度な鑑別診断、上記の諸治療を行っているという。また患者やその家族に病気を深く理解してもらえるような機会を提供。1か月以上の入院が必要な小・中学生は、併設学校で教育を受けることもできる体制だ。このほか、全国どこにいても、患者や家族、医療従事者のみならず、誰からでもてんかんに関する相談を受けられるよう「てんかんホットライン」を開設。電話やメールによる質問・相談を受け付けるなど、精力的に活動している(電話番号等はHP参照)。

診療内容

てんかんは、治すことのできる神経の病気である。てんかんの治療は進歩しており、有望な治療の展開が今後も期待されている。「しかし、このことはまだよく理解されておらず、誤解や偏見も多いようです」(井上医師)
てんかんは、治療が適切であれば7~8割の患者で発作の症状がなくなる。同院では、診断(てんかんか否か、発作型分類、症候群分類)が正確であるか、適薬が選択されているかをまず明らかにし、診察を進めていく。そのうえで最適な治療法を選び、患者や家族に十分説明するとともに、かかりつけ医にも情報提供するという。また診断や原因の探索に精査を要する場合や、薬物治療が適切に行われているにもかかわらず発作が消失していない場合には、入院をすすめる。薬物治療で発作の抑制が十分でない場合には、外科治療を考慮。発作の源をつきとめることができ、後遺症の心配が少ない場合には、切除術による根治を目指す。この場合、もっともよく行われている内側側頭葉てんかんの手術では、80%以上の患者の発作がなくなるという結果が出ている。そのほか手術が難しい場合には、迷走神経刺激法や食事療法を考慮しながら治療を進めていくという。
一方、発作だけではなくてんかんに関連するさまざまな事柄が、日常生活や社会生活の支障となっている場合がある。同院では、これらの問題に適切に対処するために、専門の多職種がチームを組んで、包括的なてんかん医療の取り組みを行っている。

診療を受けるには

初診は毎日、午前(土、日、祝日を除く)。初診は電話でお予約。受診前相談も可能。紹介状はできれば持参。入院治療(200床)も可能。

累積症例数または患者数

てんかん初診患者は1975年創設以来約4万人。てんかん外科手術は約1,300人で施行。

年間症例数

てんかん初診患者数は年間約1,700人。てんかん外科手術は年間60~80件

医師のプロフィール

経歴
1978年 京都大学医学部 卒業
1978年 京都大学医学部付属病院
1980年 福井県公立小浜病院
1982年 ベルリン自由大学神経科留学
1987年 京都大学医学部付属病院
1992年 静岡てんかん神経医療センター
2009年 静岡てんかん神経医療センター院長
所属学会・認定・資格

日本てんかん学会専門医指導医、日本精神神経学会専門医・指導医、精神保健指定医など

予防に心がけたいこと

【てんかんのある人が留意すること】
必ずしも専門医である必要はないが、まずはかかりつけ医をもつことが大切。診断や治療が滞るときに専門医を紹介してもらい、方針が明らかになれば、またかかりつけ医で治療を続けることが可能である。
診察に際しては、医師にどのような細かな情報でも伝えるよう心がける。医師が発作を目撃することはまれなため、自覚症状を伝え、自覚できない症状については目撃者からの情報を伝える。発作にはしばしば誘因があるが、それを自分で書き留めておくことも大切。さらに、発作以外に困っていることも、遠慮することなく伝えたほうがよい。
検査では、脳波と画像(MRI など)が特に重要となる。また定期的に血液検査も受ける必要がある。病気に関する情報は可能な限り自分でも記録・保管しておくことが望ましい。
薬物治療では、忘れることなく日々の服薬を続けることが大切。不規則な服薬や忘薬は、発作の再発の原因となる。副作用がある場合や発作が反復するときは、薬の量を自分で調節せず、必ず医師と相談して薬量を決めてもらうこと。体調不良で服薬できないときや、災害で病院に行けないときにどうしたらよいかは、あらかじめ医師とよく話し合っておくと良いだろう。薬物によって発作が抑制できないときは、外科治療など他の治療法について相談する。早いうちに外科治療をした方がよい場合もあるため、積極的に情報を求めることが大切だ。
就職や結婚、妊娠のときは医師とよく相談した方が良いだろう。運転免許などの資格には、法律の規制があるものがあり、社会人の責任として法律を遵守する。
発作のない期間が長ければ長いほど、次の発作はおこりにくくなる。長く発作のない期間が続けば、薬を減量し、やがて中止することも可能。長期にわたる治療を経済的に支援する制度があるので、情報を求めて利用してほしい。

費用のめやす

5日間の検査入院(診断・精査)で3~5万円(2ないし3割負担)。1か月程度の薬物治療入院で約20万円(3割負担)。てんかん手術は約90万円(3割負担)。すべて高額療養費制度が適用になる。

発信メディア(ホームページ、ブログ、Twitter、facebook等)

静岡てんかん神経医療センター: 
てんかん情報センター: 
全国てんかんセンター協議会: 
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てんかん支援ネットワーク: 
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てんかんホットラインTEL:054-246-4618(対応時間 9:00~22:00)、mail:epilepsy.hotline@gmail.com