ドクターズガイド

丸茂 健 医師 (まるもけん)

丸茂 健 (まるもけん) 医師

まるも腎・泌尿器科クリニック(東京都)
院長

専門

一般泌尿器科、泌尿器科腫瘍学、男性学(男性不妊症、勃起不全症、男性更年期)

医師の紹介

2010年より日本性機能学会の理事長も務める、同分野を牽引する存在だ。同学会が取り組む専門医の育成や診療ガイドラインの作成にも深くかかわっている。マスコミにはED(勃起不全)の名医として登場することが多いが、2012年2月現在、最も多く診ているのは男性更年期。加齢に伴って増えていく男性のつらい悩みを治療してくれる頼もしいドクターだ。泌尿器疾患を全人的にとらえる視点からEDと肥満・心疾患の関係性を調査・研究し、大病の予防に繋げる啓蒙活動も行っている。

診療内容

性交時に十分な勃起やその維持ができずに、満足な性交が行えない状態をED(イーディー)という。
「加齢に伴い勃起能力が落ちてくるのは自然な現象ですが、それによって生活の質が著しく損なわれると本人が自覚し、治療を必要とするのであれば、60代、70代であっても病気と考えていいと思います」と丸茂医師。
ED治療で名高い同医師のもとには、妻と一緒に訪れる80代の患者もいるらしい。きっと仲睦まじい夫婦なのだろう。
EDを引き起こす因子は、ストレス、うつ病などの心因性要因、加齢に伴って起こる男性ホルモンの分泌量の低下と陰茎の構造の変化、高血圧、糖尿病などの病気、さらにこれらの病気の治療薬などさまざまだ。
「男性ホルモンの低下は、いわゆる男性更年期障害と呼ばれる一連の症状を引き起こします。女性の更年期障害と同じで、ほてり、発汗、倦怠感、睡眠障害などもあれば、イライラや抑うつ感など精神症状が起こることもあるのですが、EDもこれらの症状の1つです」(丸茂医師)
さらに喫煙、過度のアルコール摂取、片寄った食生活に起因する高脂血症などの生活習慣病も、EDにつながる。
「たとえば、なぜ糖尿病だとEDになるのかというと、末梢神経がやられてしまう病気だからです。脳で性的刺激が発生して、その刺激が脊髄を通り、末梢神経(自律神経)を伝わって陰茎に到達すると、陰茎海綿体に流入する血液が増加して勃起が起きるのですが、糖尿病によって末梢神経が障害されると、脳で発生した勃起を指令する刺激が十分に陰茎に到達しません。そのために満足な勃起が得られなくなるのです」(丸茂医師)
いずれにしても治療の主流は薬物療法だ。患者の80%にはED治療薬がよく効くという。
「日本で現在、バイアグラ、レビトラ、シアリスという3種類の治療薬が使われています。どれも1時間以内に効いてくるので、行為の1時間前に服用します。知名度と信頼感で選ぶならバイアグラ、早さと強さならレビトラ、長時間の作用と自由度ならシアリスというように、各々特徴があるので、患者さんのニーズ等に応じて処方します」(丸茂医師)
EDについては診断法も治療法も確立されている上に、日本性機能学会による詳細なガイドラインも作成されているため、たいていの病院で適正な治療を受けることができるはずと同医師は太鼓判を押す。確かに、単純にEDを改善するだけならそれでもいいのかもしれない。しかしEDのバックグラウンドには、生命を脅かす大病が潜んでいる可能性もある。
「50歳ぐらいでEDになった人の約6割は、数年後に心筋梗塞等になったというデータもあります。陰茎に血液を送る血管は直径1㎜ぐらい、対して心臓に血液を送る冠状動脈の血管は直径3㎜ぐらいです。動脈硬化は細い血管から詰まってくるので、EDになるということは心疾患の予兆とも考えられるのです。
中高年でEDになった人は、できれば心臓の検査を受けて、将来の心筋梗塞を予防して欲しいです」(丸茂医師)
大病のほかにも微妙な男女関係など、EDの背景は奥が深い。さまざまな可能性を考慮した上で、診断・治療できてこそ、本当によい医療であり、それこそが丸茂医師の特徴なのだと思う。

診療を受けるには

診療時間:【午前】9:00~12:00 【午後】14:00~18:00。休診日:水曜・日曜・祝日

累積症例数または患者数

EDの累積症例数:およそ800人

医師のプロフィール

経歴
1976年4月 慶應義塾大学医学部卒後訓練医(泌尿器科学)
1982年9月 ドイツ連邦共和国Wurzburg(ビュルツブルグ)大学に留学
1984年2月 東京電力病院泌尿器科科長として出向
2000年9月 慶應義塾大学医学部助教授(泌尿器科学)
2005年4月 東京歯科大学市川総合病院教授(泌尿器科学)
2014年4月 まるも腎・泌尿器科クリニック開院 現在に至る
2014年7月 昭和大学医学部客員教授
所属学会・認定・資格

【所属学会】日本泌尿器科学会会員、日本性機能学会会員(2010年8月より理事長)、腎癌研究会会員(1995年4月より平成11年10月まで世話人代表)、日本医師会会員
【資格】日本泌尿器科学会専門医・指導医、日本性機能学会専門医