ドクターズガイド

不二門 尚 医師 (ふじかどたかし)

不二門 尚 (ふじかどたかし) 医師

大阪大学医学部附属病院(大阪府)21病院のクチコミ
眼科
教授

専門

弱視・斜視、神経眼科、一般眼科手術、眼科学、眼光学

医師の紹介

年間2,488例という手術件数を誇る同院眼科は、角膜、サージカル網膜、メディカル網膜・眼炎症、斜視・神経眼科、緑内障の5大専門クリニックを全国に先駆けて創設。いずれにも日本を代表する臨床医が診療に当たっている。そんな中、不二門尚医師は、弱視・斜視、眼瞼痙攣などの神経眼科の分野において腕をふるう。2010年には失明した患者の眼球に網膜を刺激する電極をつけ、光の動きを追えるまでに視覚を回復させる人工網膜の臨床試験に成功するなど、さらに幅広い活躍が期待されている。

診療内容

同院の眼科では、一日平均約200名の外来患者を受け入れ、年間ではなんと約48,000名にものぼる。また、入院患者数は年間約18,000名を数える。これだけの患者数を受け入れるために、同科では優秀な人材を育成するだけではなく、最先端の医療機器を積極的に導入することで、より高度かつ先進技術での診療を実現している。そんな中でも、難しい症例に挑んでいるのが不二門医師だ。いまだ根治的に治す方法がない眼瞼痙攣に対しても、数ヶ月間ではあるが症状を改善する効果のあるボトックス治療を取り入れるなど、常に新しい取り組みをしている。
「ボトックス治療に関しては、眼瞼痙攣に対して約200例、片側顔面痙攣に対して約130例の症例数があります。私以外にも、神経眼科外来で複数の専門医師が治療をおこなっています。また、ボトックス療法をおこなっている他科(脳神経外科、神経内科・脳卒中科)との連携も可能です」
病気はひとつの科だけで収まるとは限らない。このように他科とのスムーズな連携ができるのも、同院の強みである。不二門医師は、さらに困難な治療にも立ち向かっていく。それは網膜電気刺激による視覚回復という、とてつもなく大きな課題である。
「アメリカやドイツでも人工網膜の研究はおこなわれているのですが、日本ではより安全性の高い方法、つまり網膜を傷つけないやり方を進めているのが特徴です」
2001年にスタートしたこの研究は、2010年夏にひとつの結果を生んだ。この仕組みで世界初の臨床試験に成功したのだ。
「実験に協力してくれた患者さんは、食事をする際に使うお椀をつかむことができたり、パソコン画面に映った光の動きを指で追うことができたりしました」
これは視力を失ってしまった人にとっては、本当にうれしいニュース。
「2年後には大きな文字を読めるようにしたいですね。また数年以内に杖がなくても歩けるようになるかもしれません」
弱視・斜視から眼瞼痙攣、さらには人工網膜の研究まで幅広く活躍する不二門医師。それはとりもなおさず日々の患者との向き合いの中から生まれたもの。少しでも満足度を高めたい、少しでも改善したい。そんな思いから今日も未来へ向けて難題に取り組んでいる。

診療を受けるには

受診するには、かかりつけ医からの紹介状と予約が必要で、初診時の待ち時間は2時間程度。不二門医師の診察を受けるには、近医にて不二門医師あての紹介状を書いてもらう必要がある。手術は約3ヶ月待ち。

累積症例数または患者数

斜視の手術は過去1,000例以上、人工網膜の手術は、眼科学教室、脳神経外科教室と共同で、過去6例おこなっている。

年間症例数

ボトックス(眼瞼痙攣)治療は年間300例

医師のプロフィール

経歴
1976年3月 東京大学理学部物理学科 卒業
1978年3月 東京大学工学部応用物理学修士修了
1982年3月 大阪大学医学部卒業
1992年1月 大阪大学医学部眼科助手
1996年12月 大阪大学医学部眼科講師
1998年8月 大阪大学医学部器官機能形成学教授(眼科兼担)
2001年4月 大阪大学大学院医学系研究科・感覚機能形成学教授(眼科兼担)
所属学会・認定・資格

日本神経眼科学会理事、日本眼光学学会理事長、日本弱視斜視学会理事長、日本眼科学会評議員、Association for Research in Vision and Ophthalmology(眼科視覚研究学会) など
眼科専門医、眼科指導医

予防に心がけたいこと

斜視の予防法は特にない。網膜色素変性症は、遮光眼鏡などが進行防止に有効。
眼瞼痙攣はストレスに影響されるので、適度な運動をすることや、睡眠時間をしっかりととることが予防につながる。

費用のめやす

斜視手術は、3割負担で数万円。ボトックス治療は1回3割負担で1万5千円程度。