ドクターズガイド

下村登規夫 医師 (しもむらときお)

下村登規夫 (しもむらときお) 医師

国立病院機構 さいがた医療センター(新潟県)
院長 神経内科

専門

神経難病(パーキンソン病、脊髄小脳変性症)、頭痛、慢性疲労症候群

医師の紹介

「名医が推す名医」の一人に選ばれたこともある神経内科のエキスパート。外来ではパーキンソン病や脊髄小脳変性症をはじめとする神経難病の診療のほか、頭痛外来、睡眠時無呼吸外来、慢性疲労症候群を中心とした慢性疲労外来を主に担当している。免疫性神経疾患、末梢神経疾患に関する診療・研究歴も長い。頭痛の研究のためオーストラリアのプリンス・オブ・ウェールズ病院に留学歴もある。TVなどのメディア出演や、脳を守る生活習慣、神経難病について講演を行うことも多い。患者の心の安らぎを提供することにも関心が高く、院内イベントでは自らピアノ演奏を披露する機会も積極的につくっている。

診療内容

現代社会と病気の関わりについて「21世紀は"ストレス社会"と呼ばれており、その結果として精神疾患および身体疾患が多発する時代と考えられています」と下村医師は語る。ストレスをはじめとした様々な原因により起こる「慢性疲労症候群」も現代特有の病気の一つだろう。下村医師は専門外来である慢性疲労外来を担当し、長年の経験・研究に基づいて診療を行っている。同院の神経内科にはそのほかにも頭痛外来、睡眠時無呼吸外来、物忘れ外来などの専門外来が充実しているのが特徴である。
慢性疲労外来では、慢性的な疲労に悩む患者を対象に診療を行うことを主な目的としている。その症状とは、微熱、のどの痛み、ひどい頭痛、筋肉痛など多岐にわたる。慢性疲労といっても、多忙なビジネスマン特有のものではなく、子どもにも起こりうる病気であるという。例えば本人は学校に行きたいのに、だるくて登校できずに不登校になっている、そのような場合にも慢性疲労症候群の可能性がある。
「慢性」と名がつくと完治しないのではないかと誤解されがちだが「疲労症候群はきちんと治療すれば必ず治る病気です」と下村医師は述べる。ただし、心療内科などを転々としてなかなか診断がつかない場合が多く、一般の検査では異常が認められることはまずないから厄介だ。怠け病、うつ病などと診断されて納得がいかないという人も多いだろう。
下村医師による慢性疲労外来での診察は「病気の特性上、ゆったりとした診察」にならざるをえず、そのために完全予約制をとっている。かかりつけ医の紹介状を基に、以前に受けた治療や症状を確実に把握した上で診療を行っている。治療は漢方・西洋医学の両方を用いた薬物療法が主体だ。
なお、慢性疲労症候群の症状の一つに頭痛があげられるが、下村医師は頭痛についても専門とし、MBT(Molecule-based therapy)と呼ばれる頭痛の治療法を提唱したことで知られている。MBTとは「分子に基づいた治療法」、頭痛の原因を分子のレベルから考えるものである。分子云々…というと難しく聞こえてしまうが、主に食生活を変えることで頭痛を改善させるという、実に日常的な治療方法である。日常生活習慣の見直しに焦点を当て、薬物ばかりに頼らない点が特徴。
同センターでは2016年より、MRI・CT・RIの最新鋭機を導入し、さらに診療の質のアップを行っている。

診療を受けるには

慢性疲労外来での下村医師の診療は月曜・火曜・水曜の14:00~16:00、完全予約制。外来で電話予約を受け付けている。受診時はできるだけ紹介状を持参すること。

年間症例数

120~130例/週、約500例/月、年間では7,600例ほど診療を行っている。うち神経難病の患者が30~40%を占める。胃瘻造設術は年間約10~15例、気管切開は年間約5例(いずれも内視鏡を用いる)。

医師のプロフィール

経歴
1982年 鳥取大学医学部 卒業
2000年12月 鳥取大学医学部附属病院
2002年11月 鳥取大学医学部附属病院医療情報部副部長
2004年8月 独立行政法人国立病院機構さいがた病院副院長
2008年1月 独立行政法人国立病院機構さいがた病院院長
所属学会・認定・資格

神経内科専門医・内科専門医、リハビリテーション医学会認定臨床医、日本臨床検査医学会専門医、医療事故評価専門医
日本臨床薬理学会会員、日本臨床微生物学会会員、日本神経免疫学会会員、日本家庭医療研究会会員、International Headache Society会員
日本神経学会、日本頭痛学会、日本自律神経学会、日本臨床検査医学会、日本疲労学会などの評議員を務める

費用のめやす

神経難病で難病医療の適用を受けた人の場合はほぼ無料である